いぶろぐ

3割打者の凡打率は7割。そんなブログ。

人はパンのみに生くるに非ず

2006-01-25 03:57:09 | 似非哲学の部屋
お金があるのはいいことだ。
僕だってお金は嫌いじゃない。むしろ、好きだ。
欲しい物が何でも買えるとか、働かなくていいとか、
どうにも人間がダメになりそうなキーワードがちらついてしまいがちだけど、
あったらあったでいいと思う。
気持ちにも時間にもゆとりが出来る。
細かいことにあくせくしなくなる。
金持ちケンカせず、というが、小さいことで腹を立てなくなる。
なんだか人間が大きくなったような錯覚を覚える(あくまで錯覚なんだが)。
周囲にどう映るかさえ気にしなければ、金持ちで困ることはない。
本当の友達とお金目当ての取り巻きとの区別がつかなくなるくらいで。
僕だって、お金がいっぱいあればいいなあとは思う。

だけど、お金が目的になるような人生はイヤだ。
お金がいくらあったって、それを遣う時間も目的も歓びも無い人生なら、
結局はゆとりも何もあったもんじゃない。
まだ、貧しい中で知恵を絞って、小さな歓びの中にあった方が、
生きている実感にあふれている。
お金のために人を傷つけたり、裏切ったり、騙したり、
お金で人を買ったり、売ったり、
お金を執拗に追いかけたり、お金に死の淵まで追われたり、
そういうのは、イヤだ。
欲望のままに、がっついている自分の姿ほど嫌なものはない。
カネでもオンナでもチカラでも。
欲望は満たしきってしまえば、虚無感しか残らない。
すり切れた心に残るものが恥だけだなんて、あまりにも空しい。

お金では買えない物もあると、なんだか得意げに言う人がいる。
でも、愛も夢も結局は欲だ。心だってお金の前に揺れ動く。
お金は万能とまでは言えないにしても、もっとも公平な力の尺度だ。
だからお金だけは信じられるという人がいる。

けれど、お金なんてタダの数字だ。
お金だけが目的で、ひたすらにそれを追い求め、蓄積するだけなら、
ゲームの点数と同じで何の意味もない。
100億と1000億の違いなんて、あるようでないようなもんだ。
お金はそれを生かした使い方をしてこそ、意味がある。
ため込んでおくだけならばお金もまた、水面に映る月影みたいなものだ。
テストで満点を取ったって、一位を取ったって、
合格点さえ超えてしまえば皆同じこと。
大切なのはそこから先をどう活かせるか、だ。

そんなこと考えたこともないだろう。
自分よりも下位の人々を見下して、征服した気でいただろう。
本当は空っぽな自分の心を、数字で埋め尽くし、守り、正当化し、
物欲の具現化と無鉄砲な言動とで飾り立て、
金色夜叉を気取るしかなかったのだろう。

額に汗してクソ真面目に働くだけが人生ではない。
アタマの遣いようでうまいことやり抜く生き方もありだ。
世の中は勝ったヤツの勝ちだ。
くだらないルールを振りかざすのはやっぱりくだらない人々で、
嫉妬と正義感と憂さ晴らしと不公平感とが入り交じった凡人の愚痴は、
やはり聞くにたえない愚かなものばかりだ。
それは僕もそう思う。

けれど、勝者は勝者に相応しいだけの理想を抱いていなければ。
理想を追うウチに見失い、気づけば理想に追われていた、
そんなのもよくある話で。

人は金がなければ生きていけないが、金だけに生きるものでもない。
仕事は金のためにするものだが、金だけのためにする仕事は心が晴れない。
僕は金のみに生くるに非ず。
金は手段であって目的ではない。

僕は、そう思うよ。ホリエモンくん。

でぶたろういまだ脱出できず

2006-01-24 01:23:40 | 31さいの奇跡
まずい。まずいぞ。
昨日の日記でも書いたけど、空腹が止まらん。
食っても食っても腹が減る。
おまけに忙しくてな~んにも運動とかしてないぞ。
困った…。なんとかしなければ。
体重が70kgになる前に手を打たないと…。
ここまでの俺のダメダメ中間報告、聞く?

1)夜6時以降は何も食べない
  年内は頑張りましたが、最近もうダメです。喰ってます、はい。

2)夜中にお腹が空いたらみそ汁で済ます
  これも耐えきれず、結局2~3杯飲んでました。意味ないって。
  みそ汁ぐらいじゃ収まりません。
  最近はもっぱらはるさめです。
  しかも2~3個。だから意味ないっての。

3)毎日「へるしあ」を飲む
  こういう楽チンなのは続いてます。
  昨年の11/20以来欠かしておりません。
  しかし…効果あんのか?

4)犬の散歩に行く
  すんません、行けてません。
  だって毎日深夜まで残業なんですもの。
  ゼナドリンもエフェドラ入ってないといまいち効かないし、
  入ってるヤツは心臓止まるっていうし…。

5)ウーロン茶しか飲まない
  10年前はそれだけで痩せたんだがなあ…。

6)カップ焼そばをやめよう
  これはやめられてます。
  はるさめオンリーです、最近。

7)ジムに通おう(12月から)
  これまた繁忙期にかすんでまーったく行けてません。
  参ったな~。
  弟だけ通って痩せやがった。畜生。

ま、こんな感じです。
とにかくこのいかんともしがたい飢餓感をなんとかせねば。
豆乳クッキーでも買おうかなあ…。

なんだなんだ

2006-01-22 01:48:58 | いぶたろう日記クラシック
おれさまがわざわざ新潟くんだりまでスキーに行ったってのに、
帰ってきたら東京は真っ白じゃねえか。
こんなことならこっちで板はいてスキー通勤すればよかった。
いやしかし、都会が雪に包まれるというのはいいよねえ。
歩きにくいし、バイクにも乗れないし、いいこと無いんだけど、
なんていうか、どうにもやりきれない日常の鬱屈が塗りたくられたような、
灰色の背景を真っ白に塗りつぶしてくれるから、
なんか心だけでも解放された気がする。
大地震、大戦争、みんな死ぬ、実現しちゃうとほんとは困る。てか寂しい。
人間キライとか言いながら自分によくしてくれる人は大好きというこの俺、
まあそういったノラネコ程度のこだわりしかないわけですが、
要するに失った「非日常」を心が渇望してるということなんだろうな。
大雪なんてプチ天災、適度な非日常じゃない?
とてもスッキリしてるもんなあ。
このまま日常の何もかも埋め尽くしてくれたなら、
ひょっとして俺は自由になれるんじゃないか、なんて酸っぱい妄想。
自由ってなんなんだろうなあ。
自由は安定と反比例。
経済的な安定と引き替えに、自由を切り売り。
どこまでやれるか?
…まあ、これも人生だな。貴重な経験だ。
この気分を晴らすために自分が何をすべきなのかはよく解ってる。
よく解ってるんだけども…。

友がみな われより偉く 見える日よ。

啄木だっけ?
彼の不器用さにはなんだか痛々しいくらいの共感を覚えるんだよねえ。
俺はあれだけの突っ張り方も出来ないハンパ者だけどさ。

キングボンビーが

2006-01-19 01:37:40 | いぶたろう日記クラシック
手塩にかけて育て上げた会社の、血肉とも呼ぶべき物件たちを、
「ふはははは~~~喜べ!棄ててやるぞ~~~」
とか言いながらハリケーンで吹き飛ばす感じ。

どうにも嬉しそうなのが隠せない読売新聞の論調。
ほれ見ろ!マジメに働かないで、
株やら何やら右から左に移すだけでカネ儲けてるようなヤツはろくな目に遭わないんだ~!
…なあんて言いたげな、うだつの上がらないくたびれたオヤジたち。

しかし「マジメに働く」って、何だろう?
愚直に一部品、一兵卒に徹して、
一度しかない自分の人生を犠牲にしてまで、
一片の情も持ち得ない企業体に身を捧げるコトじゃ、ないよなあ。
アタマの使いようでどうにかできる可能性をハナから否定して、
うだつの上がらない自分の人生を正当化したいだけなんじゃないかなあ。

何かと比較されてるソフトバンクや楽天は、旧来の特権的勢力に媚びを売って、
財界の妖怪たちとウマイことやってるから表に出ないだけで、
実態はどこも似たようなモンなんだろうけどね。
結局はこの国じゃそういう連中に睨まれると潰されるということなんだろうなあ。

俺は、法律上の是非はともかくとして、
彼の弱肉強食的な発想や発言は正直で好感持てるよ。
友達にはなれないと思うけど。
気の毒にねえ、ホリエ社長。

今日の大人な質問

2006-01-18 00:40:17 | せんせいとよばれて
日付またいで、まだ仕事してまっす。
あんまり忙しくてテンパって来たので、脱線。
仕事って無限にあるよなあ。
最近は運営関係の仕事が増えて、授業に以前ほどのパワーが無いような気がする。
生徒たちがそれを感じ取っているとしたら申し訳ないなあ。
とりあえず、早く仕事片づけて帰って寝よう。

さて、今日は中2女子の一言から。
「先生、もし先生が『三角関係』に巻き込まれたらどうする?」
そうねえ。難しいねえ。
でも何でも答えちゃうのがいぶたろう先生流だもんねえ。
でもシチュエーションによるよなあ。
「自分の好きな人が自分の親友と付き合ってるんだけど、自分にも気がありそうだったら?」
そんなとき俺ならば……まあ、何にも出来ないクチなんだけども。
フラレる恥ずかしさに耐えられないのと見栄っ張りとで、
自分から「告白」というものをしたことがないからねえ。
いつもなりゆき任せでね。
相手からはっきり言われないと確信が持てなくて、
どんなに好きでも、どんなに周りから見て脈ありでも、
微動だにしないで余裕かましてるんだよね。
まあ、ええカッコしいなんだろう。
しかしそんなことリアルに語られたって面白くないわなあ。
そこで私は考えました。
最近は生徒の中にもここの愛読者がいるようで、
うかつなこと書けなくなってきましたが(笑)。
あ、ちなみにタイトルの「大人な」はわざとやってる誤用表現だから、作文とかで使うなよ(笑)。
「大人だ」は形容動詞じゃなくて体言+断定の「だ」だからな。

いいか、塾・Rebirthファン・友人知人問わず教えてやろう。
考えられる対応はいくつかある。よく聞け!メモとれ!

【三角関係にはまったら】
1)相手を食べちゃう。
2)中点連結定理をつかって四角関係に発展する。
3)2)は平行四辺形だと証明する。
4)「どうかしてらあ。」とクチにしてみる。
5)交際を全面的に有料化する。
6)すべて忘れて釣りに行く。
7)ポリンキー。
8)3人でヤマダモンゴル。
9)実家に電話して、母さんも昔父さんと三角関係だったのよ…
  …なんてスパイシーサワーなエピソードを引っ張り出す。
10)50/50にする。
11)そうだ、京都行こう。
12)3人でそれぞれ生命保険の受け取り人になりあって三すくみ。
13)……はっ!!夢か…よかった…。

などなど、どれも前向きなものばかりだ。
なるほどなるほど、いぶたろう先生に質問して良かったなあ。

ライブを見てきたのだ

2006-01-16 05:26:12 | いぶたろう日記クラシック
何はともあれこの目で見てみようということで、
昨年からこの日に予定していたんだけども、
奇しくも解散ライブとなってしまいました。
まあ僕もね、ここまで厳しい言葉を並べてきたけども、
一面では僕の挑発的な言辞に発奮して貰えればという気もなくはなくてね。
確かに反感もあったけども、かつては同じ旗の下にいた訳で。
あまりにふがいなく思えたからさ。

でもまあ、しょうがないな。
ライブも見せて貰ったけども、まあ、解散するバンドのライブをあれこれ論評しても仕方ない。
一般論だけども、人間は失敗を通してこそ学ぶ。
自分の都合の良いように過去の過ちに対する解釈をねじ曲げるのではなく、
真摯な反省に立てばきっと道が開けることもあるだろう。
僕自身にも言えることだけども。

ま、さておき。
実に半年ぶりにライブハウスへ行きました。
客として行くと、あんなに居場所がないもんかと思ったな。
バンド7年続けるより、その客を7年続けるほうが大変だって。
バンギャってすげえよ。表彰してやりたい。
見に来ていた人々には旧Rebirth党も多く、色んな人に珍しがられてしまいました(笑)。
生きてますってば。ちゃんと。
シュンスケもダイゴも来てたな。
なんだ、Rebirthやろうと思えばメンツ揃ってんじゃん(笑)。

あんまり懐かしい顔が揃ったので、みんなでジンギスカンを食いに行きました。
ああいうのも久しぶりだったなあ。
何せこの半年、仕事しかしてないもんね。
さすがに腐って来ちゃう部分もあるよ。
感性が鈍るというか、気持ちがふさぐというか、
休めない仕事ってのはとかく良くないと思う。

何か一本に絞ってやるっての向いてないのかもなあ。
どうしても色んなコトやりたくなっちゃうんだよ。
塾の仕事、たしかに教える現場は最高に楽しいんだけども、
それ以外の仕事についてどうも違和感を覚えることが多くなってきた。

なんてーかな、おれ、数値目標とかさ、
やる気アピール合戦とかさ、「競り合い」が嫌いなのよ。
僕は数値化できるジャンルの争いごとは、中学入試までで卒業したんだ。
偏差値がいくつだとか、点数がなんぼとか、
動員が何人だ、年収がいくらだ、売上げがどうだ。
きりがないからさ。
何につけ、一番イヤな数字が「前年同期比」なんだ。
いつまでもどこまでも伸びて行かなきゃイケナイのが前提でしょ。
息が詰まる。
それって、追いかけてるんだか追われてるんだかよく解らない。

だから僕は、数字じゃなくて「色」とか「におい」に
自分というものの存在意義をおきたいんだ。
甘いかな。甘いと言われるんだろうな。
でも、それは資本主義社会での物差しで言えばの話であって、
それは絶対的な人間価値を計る尺度ではないよね。
この仕事、まだまだ頑張ってみるつもりではいるけども、
人生を賭けて見つけ出すべき答がこの先にあるのかまではちょっと解らないな。

だけどね、確かなやりがいもあるんだよ。
例えば今日、翌日に最初の入試を控えた中3がさ、
ファイルに寄せ書き入れてくれって来たんだよ。
それからまっすぐ僕の方を向いてさ、握手してくれって。
で、不安と闘志の入り交じった目で、「先生、俺、行ってくるよ」ってさ。

かわいいじゃない。いじらしいよな。
僕は神さま嫌いだけど、珍しく神に祈ったよ。何とかしてやってくれって。
人生賭けた勝負の前日に、僕にそういう形で関わってくれるなんて、嬉しいじゃない。
そこにはきっと僕でないといけない必要性というか、何かがあるんだよ。
昔も今も、「いくらでも替えの効く電池みたいな」人間にはなりたくないんだ。
この仕事は他の仕事に比べればそういう要素はぐっと薄いんだけど、それでも半々だよなあ。
うーーん。
まあ、まだまだじっくり考えるよ。

12時に閉店と共にジンギスカン隊は解散。
そのあとシュンスケから連絡が来たので、「いつもの店」で4時までだべっておりました。
あいつも色々大変な思いしながら、それでもやりがい感じて頑張ってるようだ。
みんなそれぞれに葛藤を抱えてるんだよなあ。

さて、僕は。

今日のそれ違うよ

2006-01-15 02:12:29 | せんせいとよばれて
社会。話題は四国。
瀬戸内地方の愛媛、香川といったあたりは、
太平洋や日本海から来た、湿っぽい空気を含んだ季節風が、
中国山地や四国山地に遮られ、降雨量が少なく乾燥している。
そのため香川県などは昔より水の確保に悩み、
あちこちに「ため池」を作って対応していた。
また、水を大量に使う稲作もあまりできず、もっぱら畑作で小麦を生産。
これが「讃岐うどん」になるわけだ。

そこで中3の女の子、一言。

「へ?なにしょれ?たぬきうどんじゃないの?」


……讃岐うどんのたぬきうどんもあるんだよ。
合格したらごちそうするね。がんばれ。

ちゃりん。

2006-01-15 02:00:49 | いぶライダー闘いの記録
これ、何だと思う?

あのさ、バイク乗りってどうも社会的には迫害されてる気がするんだよね。
不良だとか危ないだとかのイメージは今もって強いみたいだし、
車道走ってても通るクルマ通るクルマ意地悪するし、
高速道路の料金はクルマの半分もスペースとってないのにほとんど安くなんないし。
思った以上にマジョリティだけど、社会的にはまだまだマイノリティだったりもする。
それが故の不公平・不平等は少なくないなあと思うわけですよこれ。
ひどいよなあ。バイクだって安くない税金払ってんだぜ。
政府は早急にバイクの地位向上を図るべきだ~!
道路公団民営化したのに、相変わらずムダな税金つぎ込んで、
誰も使わない道路作るのには熱心なのにねえ。
んな金あったら先にバイクのETCどうにかしろよ!!
あとはあれだ、「出産無料化」。
いーじゃねえか、金かかる出産なんてみんな避けるにきまってんだろ。
少子化対策本気でどうにかしたいんならそれくらいのことやれよ自民党。

閑話休題。バイクだった。

でね、この「料金所でのバイク」はほんとーに邪魔者なんですよ。
俺もクルマのとき前がバイクだとイヤだもん。
だってね、手順追ってみるとわかるぜ。
1)停める。ニュートラルに入れる。
2)グローブをはずす。
3)こぼれ落ちないようにファスナーがついたウェアのポケットから財布を出す
4)必ずファスナーは引っかかる。財布もまた引っかかる。
5)カードが使えない首都高では小銭を探す。しかし無かったりする。
6)千円札すらなかったりする。
7)やむを得ず諭吉出動。嫌な顔の係員。おつり9300円を受け取る。
8)札をしまう。
9)小銭をしまう。
10)こぼれ落ちないようにファスナーがついたウェアのポケットに財布をしまう
11)財布はまたしても引っかかる。そしてファスナーも。
12)グローブをはめる。ハマリが悪いと袖口が寒いのでしっかりと。
13)ギアをローに入れる。
14)後ろのクルマのいらだちを背に、颯爽と出発。

な?な?14挙動もあるんだぜ。
1挙動を3秒で済ませても42秒もかかるぜ。
バイクこそETCを先に導入すべきじゃねえかよなあ。
だけどまだ実用化は先みたい。だらしねえよなあ。
俺はこないだいよいよ初めて首都高にバイクでのってさ、
上記のような手順を踏んで大失敗したわけだ。
これではいかんと、俺は反省したさ。
んで、今回はちょいと色々考えたわけですよ。

まずはグローブの着脱は仕方ないとして、小銭を用意してすぐ出せるようにしようと。
ポケットの開閉がまたうっとうしいから、バイクのどこかに置けるところはないかと。
するとね、あったんですよ。
ここでトップの写真見て下さいって。
俺のバイクにはハーフカウルがついてるから、
ハンドルの横っちょにちょっとした小物入れがついてるわけ。
これが容量ちっちゃくてほんっと何も入らないんだけど。
でもね、円形の溝があるでしょ?
俺はここに目を付けたんだよ。
で、100円玉を入れてみたら…入る!入るじゃないかぁ!
ぴったりだ。しかも7枚。おお…さすがホンダ。気の利く首都高仕様だ。
俺は上機嫌で小物入れのふたを閉めたわけ。
そしたら…閉まらない!!
写真をよく見るとわかるかな、左にあるふたの留め具ね、
あれのハマる溝だったんだよ。
無念。しかし、試す価値はあるんじゃないか。
そーっと運転すれば大丈夫、しっかりこの円形の溝にはまっているだろう、と。
出発時刻が迫っていたこともあり、ええいままよ、と出発。
そしたら。

お?なんだ、大丈夫じゃねえか。
小銭をしっかりホールドしてバイクは進む。
走って5分ほどだったかなあ。
ええ、最初のマンホールでしたよ。
とん、という衝撃の次には空中に舞う7枚の百円玉。
朝の陽光に照らされてキラキラと。
もちろんこの瞬間はスローモーションね。
「うわあぁ…キレイだなあ…」
なんて思うのも束の間、0コンマ何秒か後には

ちゃりちゃりちゃりちゃり~~~ん!!!!

絶望の音。うわあ。やっちまった。
マリオカートよろしくコインばらまいちまったんである。
しかもこんな何車線もある広い道のど真ん中で。
前にトラック、後ろにダンプ、バスもいる。しかもぎっちり。
こんなとこで停められるわけもなく、拾えるはずもない。
真の絶望。真の暗闇。
後ろから百円玉たちの声が聞こえる。

「いぶきぃぃぃ、俺たちのことはいい、気にすんなぁぁ!!おまえはいま、塾へ行けぇ!行くんだぁぁぁ!!」
後続の野蛮な巨大ダンプに轢かれていく我が百円玉たち。
「せ…生徒た…ちが、ま、待ってる…ぜ……。」
「ひゃ、ひゃくえんだまぁぁぁぁぁ!!!!!!」
新年早々テレビでやってた「ぽっぽや」で泣き、
また今度「男たちの大和」で泣こうとしているこの俺、
どんぴしゃのシチュエーションに号泣。
あれ?なんか違うな。まあいいか。
とにかく号泣。嗚咽と言っても過言ではない。
「ふうっ、えぐっ、えぐっ…」

700円あれば…。
牛丼、大盛りに卵とみそ汁付けてもおつり来るよなあ。
コンビニでも結構な買い物できるなあ。
いやあ、一気にばらまいちゃったよ。
でもこんなとき俺は、自分の気分を立ち直らせる妙薬を知っている。
自分とは比べものにならないほど不幸な人物たちの境遇を思い浮かべ、
「それよりはマシ」という比較論に己を置くのだ。

大好きな野球を断念させられ、特攻出撃間近に最後のキャッチボールをして、
大空に散っていった初代ミスタータイガース景浦将。
何日もエサにありつけず、やっと何か口に出来たと思ったらワナで、
息も出来ない地上に連れ去られ、あげく刃物で体中を切り裂かれる魚。
ナチスドイツに蹂躙されたユダヤの人々。
満州731部隊の行った、悪魔の人体実験の犠牲者たち。
アメリカ大統領相手に「Who are you?」とやってしまい、
挙げ句「ボクはヒラリーの旦那だよ」とアメリカンジョークでフォローしたクリントンに、
台本通り「I'm fine thank you, and you?」と言われたと思いこみ、
「Me too!」とトドメを刺し、そのバカぶりが全世界に喧伝された森前首相。

俺がこういうときに脳裏に浮かべるのはこういった辺りであるが、
今回はまた違ったもので自分を慰めることに成功した。
「自分を慰める」という表現はやや遺憾な部分もあるがやむを得まい。

『たった一箇所のミスで十数分の間に400億円をばらまいたみずほ証券の担当者に比べれば、俺の損害なんてほんの5714万2857分の1じゃないか!』

効果覿面。
だって、この俺の700円ばらまきを1日3回、来る日も来る日もやり続けて、
それでも52185年かかるんだぜ?
ちっちゃいちっちゃい!!
あ~~気分がいいなあ!

年明け早々

2006-01-07 09:54:29 | いぶたろう日記クラシック
風邪を引いてしまいました。
う~~ん、ツライ!
久々にやると風邪ってこんなにツライのね。
何かちょっと風邪っぽいかな~?っていうレベルのはよくやるけど、
本気の風邪はいくつになってもツライねえ。
この熱っぽさがやだ。
ひとつだけ気がかりなのは、こないだインフルエンザ治りたての生徒を2時間補習して、
その直後のタイミングで風邪引いたってことだな~(笑)。
インフルエンザだとさすがに仕事休まにゃいかんだろう。
生徒に伝染さしちゃうもんなあ。
その補習した生徒も気にしちゃうだろうし、インフルじゃないことを祈るのみだ。
いつのまにか「インフル」とかって気安く愛称作って呼んじゃってるけど。
「エンザ」って呼ぶ人はあんましいませんよね。

それにしても「インフルエンザ」ってなんかコワイ名前だよね。
融通きかなさそうな、頑固オヤジのイタリアンって感じ。
日本名とかあるのかな?なんて言うんだろう。
病気の日本名って、全部不治の病に聞こえるからなあ。
日本脳炎。小児麻痺。脳卒中(最恐のひびき)。流行性感冒。花粉症。
もっと恐いのがカタカナ交じりのヤツ。
小児ポリオ.。椎間板ヘルニア。カリニ肺炎。中野サンプラザ。
うう~ん。

とりあえず、文章も脱力系になってきたので、
これから医者へ行ってきます。
病院初詣。

あけましておめでとうございます

2006-01-01 00:00:00 | いぶたろう日記クラシック
昨年はとにかく「激動」の一言に尽きる1年でした。
おそらく、遠い将来に振り返っても、
私の人生の分岐点の一つだったと思える年だったでしょう。

それが良かったのかどうかは未だわかりませんが、
10年先まで見えてしまうような硬直した人生よりは、
何に固執することもなく、どこに根を下ろすこともなく、
風のように雲のように、
流れ動き続ける人生でありたいなとは思っています。

陽射しの下でも俯くなら影が落ちる、
夕闇の空も仰いだなら星が見える。

今も変わらずそれが私の哲学なわけです。

さて今年はどこへ行き誰と出会い何をするのやら。
楽しみです。
私にまつわるすべての人に幸あらんことを。

今年もよろしく。