アタイの値

まーったく覚えていなかったのだが、
卒業生の話によれば、
僕は数年前、模試の成績や合否判定を気にする受験生たちに向かって、

「クヨクヨすんな、偏差値なんて多少低くても死にゃしないだろ、おれらの歳になるとな、血圧・尿酸・血糖値・中性脂肪、気になる数値が山ほど増えて、しかもみんな命に関わるんだぞ！」

と宣ったとか。

言う方も言う方だが、
それで勇気が湧いたとかイイ話みたいにしてるおまえもおまえだぞ、と。

復興症

被災者に憑依して、偽善を語るつもりは毛頭ないけれど、
さすがに復興相の人選、テキトーすぎるんじゃないかと思う。
被災者ならずともアタマにくる。
「文脈を無視して言葉を切り取って…」とかいうレベルじゃないと思うよ。

何人が亡くなったとか、被害額がいくらだったという基準で
「災害のひどさ」を定義するのは勝手だけど、
それを復興相の立場で公言するというのはさすがに適性を欠く。

あの震災で住居や故郷を喪い、また身内を亡くした人からしてみれば、
「何人」だったとか「何円」だったとかはまったく関係ない。
わざわざ「それ以上に酷い」災害に言及する意味がわからん。
例え犠牲者が１人であっても、それが自分の身内や親族、親友だったなら
「１人で良かった」なんて発言を許せるはずもないよな。

この「もし自分だったら」という当事者感覚が大事なんだよ。
どれほど論理的には正しいことを言ってても、
共感が得られなければ民主政治では支持は得られない。
科学リテラシーを欠く政策判断など、もちろんその問題点はあるけれど、
少なくとも復興支援という役割を担う立場なら、大前提はこの当事者感覚。
あまりにデリカシーがないし、致命的に想像力に欠けている。

いつもの言葉狩り、大臣のクビ獲り、集団ヒステリー…
と簡単に斬って捨てられない、どうしようもない品性の貧しさを感じる。
そんな人間が為政者の地位に留まってロクなことはない。
現政権のどうしようもない病根の深さを感じる。

いつか行く道

今朝方、車道と歩道の区別のない宅地道路で犬の散歩中、
二度ほど危ないクルマにヒヤッとさせられる。
果たして２台とも高齢ドライバー。
知らん顔してどっか行っちゃった。

そりゃあ腹も立つけれど、
いたずらに高齢者を揶揄してもしょうがない気もして、
最も賢明な態度とはこれを他山の石として、
自分も数十年後にはそうなる可能性があるということを肝に銘ずることかな、と。

万が一にも愛犬ハネたら、もちろんタダじゃすまさんけどね（笑）。

痛い人だということだけはわかるけどね

ホントにもう血液型だの性格診断だの心理テストだの、
好きな人って多いよね。

基本、そんなの何の根拠もないのにね。
独りで楽しむのはいいけど、わざわざSNSでシェアすんなよなあ。

当たってると感じられるのは全部、ぜぇぇーーーんぶ、
自分が「他人にそう見られたい・言われたい」というだけなんだから、
物凄く恥ずかしい行為だと思うよ、それ。

「みなさーん、本当の私ってこうなのー！そう言ってー！」
を公然とやるわけでしょ。勇気あるよなあ。

更に言えば人を指して
「〜型だと思った」「〜型なの？意外」
なんてやり出すのも、
要は如何に自分が人への観察眼があるかみたいなところが言わんとするところで、
言われてる側もまた自分の意に沿う部分の指摘だけ聞いて喜んでるような、
いわばバカの公開証明談義に過ぎないので、とことん避けるべし。

十代でそれは仕方ないと思うし、
二十代でそれでもまだ可愛げあるかも知れないけど、
三十代でそれではあまりにも痛々しいし、
四十代以降でそれだともはや病気ですよ。
あ、でも六十代に入るとひと廻りして見逃されるのかな。

僕は占いも性格診断も、大っっっっっ嫌いです。

筋（肉）トレ（てた）

さすがにもう美醜というより
健康的にヤバイ体型だなと思うに至り、
ちと食事量を減らし、ものすごく久しぶりに筋トレ始めてみた。

運動不足は自覚していたが、
加齢もあって体力の低下は予想以上に深刻。

腹筋わずか10回で、別の意味で腹が割れそうになり、
地震来た原発かよという勢いで緊急停止。

背筋も7-8回でガチ涙目になり、
腕立て伏せは５回で涅槃が見えた。
うっすらと沖雅也も見えた気がする。

しばらく無重力の宇宙ステーションで暮らしてたつもりで、
これから徐々に地球に慣れていこうと思う。

テレビは戦争がしたいらしい

威風堂々と大洋を進む「世界最強の」空母艦隊。
勇ましそうな最新鋭の米戦闘機群。
整然と更新する北朝鮮の軍隊。
不気味な威容を誇る巨大な弾道ミサイル。
無慈悲な破壊の実態を陳腐な形容で覆い隠す、
「非核兵器最強」の「すべての爆弾の母」。

コメンテーターには
「戦争は避けて欲しい」
「平和的解決を」
なーんて言わせる一方で、
繰り返し垂れ流される映像はかなり扇情的だよね。

これ見よがしに深刻そうな顔して見せてるけど、
どこかで対岸の火事だと思ってるのだろう、
全体としては戦争映画の予告編みたいな番組作り。

地上波テレビばっか見てると、戦争したくなる人、増えるんじゃないの？
もうこの焦臭さ、本当にヤダ。
戦争なんか、バカがするもの。
政府は「国民の命と安全を守る（為に戦う）！」とか言わなくていいから、
あらゆる手段で戦争にならないように知恵絞れよなー。

「サリンガー」とか言った舌の根も乾かないうちに、
タレント呼んで花見やってるようなバカ首相じゃ無理か。

何だこいつら正気かおい

togetterまとめ：百田尚樹【もし北朝鮮のミサイルで私の家族が死に、私が生き残れば、私はテロ組織を作って、日本国内の敵を潰していく】このテロ組織に賛同／参加希望する皆さん

まあ本当に、信じられないような稚拙な主張。
何国人がどうとかいう以前に、
同じ国で暮らす日本人の中にこういう考えの人間が居るかと思うと
そっちの方が遥かに怖いし、虫酸が走るね。
要は北朝鮮をダシに、
自分の嫌いな「国内の敵」をdisってるだけじゃねえかと。

万一のことがあったとして、
何をどう考えたって悪いのは、
たまたま日本国内に居合わせた特定の国の人なんかじゃなくて、
ミサイルを撃った人間だし、
またそれから国民を守れなかった日本政府でしょうが。

歴史的な事実や伝統の本質には不勉強なまま、
戦争や死を美化して、ナルシシズム混じりで突き進む、悪質な中２病だね。
「有名作家」の肩書きで好き勝手に発信しているウチに、
自分の発言の影響力を自覚して、変な万能感覚えちゃったんだろうな。
その実像は結局のところ単なる自己愛に過ぎないのにね。
ナルシシズムを充しまくってくれる、教祖的な恍惚の虜かよ。
みっともないったらない。

しかも、こんな主張に乗っかる人の多いことにも寒気がする。
百年前かと見紛うよ。
関東大震災のときに市民による朝鮮人・中国人・社会主義者の私刑虐殺があって、
それは何の根拠もないデマ（井戸に毒を投げ込んだだの…）が原因だったんだよね。
その頃から発想が何も進歩してないね。
で、僕がこう言うと、反日だの売国だの言うんだろ。
アタマ虫湧いてるとしか思えないな。

僕がこういう言説を嫌うのは、別に中韓をひいきしたいからじゃないよ。
僕個人は別に政治的に何らの利害もないし、
中国政府や北朝鮮・韓国政府の言動に眉をしかめることもある。
（最近はその１０倍くらい日本政府の言動に眉をしかめてますけど）
でも、○○国人を全部ひと括りにして誹謗したり、
対抗心をあおったりするのは間違ってると思う。
政府なんてバカなんだから、民間人の知恵で乗り越えないと。

これ、読んでくれないかな。

togetterまとめ：三浦英之記者の「殺せ」と叫ぶ人々は、やがて潮目が変われば本当に殺すだろう。

1994年、100日間で80万人が殺されたという、
ルワンダの虐殺についての取材概要ツイート。
僕自身、酷い虐殺があったと知ってはいたが、ここまで生々しい話は初めて聞いた。
一番恐ろしいもの、それは普通の人間だ。

百田やそのフォロワーみたいな蛮勇ナルシストたちに、
自らの言動はこれと同類だという羞恥心は期待できないだろうか。

…あったらあんなこと言わないか。

平和国家が聞いて呆れら

「武力では問題を解決できない。朝鮮半島で混乱や戦争が起きることに反対する」
「これは日米韓を含む各国共通の利益だ」

中国の外相に言われちゃったね。
お前が言うか感満載だけど（笑）。

だけど、かりにも平和国家を自任するのであれば、
これこそ日本に言って欲しかった台詞だよな。

実際には、例によって例のごとく

「サリンかも！」
「何があっても守る！」
「アメリカ万歳」

の３本ですもんね。
おっちゃん情けなくて涙出るよ。

まったくどうでもいい話ではございますが

たまたま付けたTVがシリア攻撃と米中首脳会談を特集。
いまさら？と思っていたら、
始まったのは首脳会談の料理メニューの詳しい説明。
さらにデザートのチョコレートケーキへの首脳の感想。

地上波TVの劣化はいまさら言うに及ばずだけど、
すぐ近所で火の手が上がるかもしれないこの期に及んでなお、
ホントにもう、アホかと。

59発も

残虐な化学兵器が許せないからミサイルぶち込むって、陰湿なイジメが許せないから先生がぶん殴る的なモヤモヤ感ない？

人混みキライ

高校時代から重役出勤、大学は午後授業、
バンドを経て学習塾業界に入り、
かれこれ15年ほどバイク・自動車通勤という経歴の私。

昨日少し都内へ出かけて思ったのだが、
ありとあらゆる混雑・渋滞・行列・窮屈に耐性がまったくなくなっている。
混んでるだけで行くの嫌になるし、行列できてたら違う店行くし、
渋滞にはまると死にたくなるし、窮屈な店だと落ち着かない。

こないだはちょっと混んだ電車が来ただけで乗りたくなくなった。
もう朝の東西線のラッシュとか絶対ムリだ。
２０代までの大半を過ごした新宿、渋谷、池袋、みんなもう行きたくない。
わざわざ高い金払って窮屈な都心に住みたいとも思わない。

連日の喧騒と過密に麻痺せざるをえぬ都会住民が喪いがちな
人間らしい自然な感覚を保ててるというべきか、
単にガマンのきかないワガママ中年に成り果てただけか。
後者なのはわかっているが、
それは年齢じゃなくてこちとら生まれつきでぇばーろーめぇ。

沸興SHOW

目立ちたいから、挑発したいから、
わざと先生を苛立たせるようなことを
張り切ってしつこく言うタイプの生徒は居る。

しかし、それで先生が「出て行け！」と激昂したって、
その生徒を喜ばせるだけ。
そこだけ切り取られて「先生がキレてこんな酷い言葉を…」と噂にもなる。

そうなってからいくら前後の文脈が、と言ってみても無駄。
世の中は事実よりも煽り甲斐のある
「権力者の失態」にしか興味を示さない人が多い。

だから激昂した時点で先生の負け。
プロだったら相手の思惑まで見通して、うまいこと丸め込まないと。
それができれば他の生徒もその先生には一目置くし、信頼感も醸成されてくる。

「報道のされ方」は確かに問題だけれど、
やはり権力者のあり方としてアレは非常にマズイと思われる。

ノンセンススタイル

そりゃまあ、誰にでも過ちはあるし、
きちんと反省したなら、やり直しのチャンスはないよりあった方がいい。

でもなー。

ひき逃げ犯の復帰を、あたかも怪我や病気を克服した人と同じかのように、
涙涙のカムバック劇に仕立て上げちゃうのはさすがにヤラシイ。
「おかえりー♡」なんて迎えちゃう客席もどーかしている。

なんだかなあ。

春と修羅

穏やかな春の昼下がり。
出勤途中にすれ違った３〜４歳の坊やから、突如、

「おれは死神だ！
…死神なんだ！」

と大声でカミングアウトされてしまったのだが、
己の出自に関わるそんな奥深い闇を、
なぜ僕なんかに語ってくれたのか、謎は深まるばかりだ。

ええかげんにせい

中学武道に追加の銃剣道とは？（朝日新聞4/1）

そういう武道があってもいいし、嗜む人がいてもいい。
でも「授業で実施している公立中学は全国で１校」なのに、
わずか「数百件のパブリックコメント」で
全国で義務教育に導入しようとすることには、
どうしようもなく現政権の意図、
ハッキリ言ってしまえば露骨な戦前回帰の臭みを感じ取ってしまう。

伝統が…というなら、空手でも槍でも薙刀でもいいのに、
なぜ「銃剣」でなくではならないのか。
「相手の左胸を狙う」なんて生々しい「軍事教練」を中学でやらせる狙いは何か。

教育勅語だの銃剣道だの共謀罪だの、もういい加減にしてほしい。
毎日がタチの悪いエイプリルフールだ。