世の中のうまい話

魚のウンチク、旬、漁師だけが食べている浜料理の紹介などなど・・・食べ歩きは八王子中心!都心も地方もたま~に

水蛸(ミズダコ)

2017年03月12日 22時19分29秒 | Weblog

ミズダコ(水蛸)


    ミズダコのお造り



【語源】
最も馴染みがあるのは真蛸(マダコ)ですが、そのマダコに比べ、
身がやや水っぽい為、水ダコと名付けられたと言うのが定説です。
マダコに比べ、身は水っぽく味は落ちると総評されますが、一概には
言えません。
刺身で食したときのしなやかな歯ざわりはマダコ以上と言う声も
少なくありません。

地方名では北海マダコと呼ばれますが、こちらの方が名が通ってる
様です。




   赤酢ダコ
【旬】
旬は難しく、一般的に冬と言われています。
産卵期は初冬。この時季には、卵も楽しめます。

特に品質が良いとされる宮城県志津川湾のミズダコ漁の最盛期は
夏です。

しかし、需要、漁獲量を考慮して旬は冬としましょう。




【うんちく】
タコの種類は多く、世界には200種以上、日本近海だけでも30種以上
生息しています。日本で馴染みがあるのは、マダコイイダコ
そして、このミズダコです。
タコはその風貌から、食べる国は限られています。
日本、スペイン、イタリア、ギリシャ、韓国、東南アジア。

日本人は好んで食べる割には、日本語では良い言葉にタコは使われ
ません。
「タコ入道」「タコ部屋」「タコ配当」「三タコ」など・・・

ミズタコは、世界最大のタコです。
マダコが60㌢ほどになるのに対し、3㍍、20㌔にまで成長します。

流通の仕方も、丸ままではなく、足のみの「生」、「茹で」が主流
です。
お正月には欠かせない、真っ赤な酢ダコの原料もこのタコです。



【ブランド・産地】
主な産地は北海道、青森、日本海側。
東北地方以北で漁獲されます。
底びき、タコ箱での漁が主です。

ブランド化とまではいきませんが、宮城県志津川町沖合いで獲れる
ミズダコは「志津川タコ」と呼ばれ、高値で流通しているようです。


    活タコのしゃぶしゃぶ

【産地ならではの漁師料理】
何と言っても刺身でしょう。足の部分は薄皮と吸盤を取り除き、
薄造りにします。ねっとりした歯ごたえとタコの甘みを楽しめます。
吸盤は軽くボイルし食べます。コリコリ感がたまりません。


刺身はワサビ醤油も合いますが、塩とレモンで食べると最高!
マグロ君のお勧めです。

産地では足も人気ですが、それ以上に人気があるのが頭。
軽く湯通しし、刺身にして食べます。
また、卵の醤油漬けも美味。ネットリ感が答えられない。
日本酒ですね~

しゃぶしゃぶもお勧めですよ~!





      ミズダコの唐揚げ


【栄養と効果・健康】
高たんぱく、低脂肪・低エネルギー、ダイエット向きの食材です。
生よりも茹でて食べた方がたんぱく質が増加します。

コレステロールが多いと言われてきましたが、タウリンが豊富に
含まれている為、逆に血中コレステロールを下げる事が近年わかり
ました。
血圧を下げる効果もある為、動脈硬化、脳卒中などを予防する働き
が認められています。
また、肝機能を高める働きもあるので、酒の肴には最高の食材です。

     ミズダコの卵の刺身




        ミズダコのカルパッチョ



         活タコのにぎり寿司






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プロが選んだ・・・・魚の【のれん街】








銀鱈(ギンダラ)

2017年03月12日 09時30分19秒 | Weblog

ギンダラ
【語源】
カサゴ目の魚ですが何故かタラ・・・?
切身にした時の見た目がタラに似ていた為と、魚屋さんが販売
しやすいネーミングと言う事で付けられたのではないかと思います。


  ギンダラの煮付け




同じ様なネーミングで、「銀ムツ」と言う魚がいます。
正式名称は「メロ」。今や標準和名が義務付けられ、「メロ」で
販売されていますが、この「ギンダラ」は、これがこのまま標準和名
になっています。





       ギンダラのムニエル
【旬】
産卵期は冬。よって、夏から秋が旬と言えますが、冷凍での流通が
大半ですので、いつでも変わらず美味しくいただけます。
煮付や鍋が代表的な料理法。
よって、需要の高まる冬を旬とするのが妥当かと思います。





【うんちく】
全長約1㍍。見た目はアイナメに似ているが、カサゴ目ギンダラ科
の魚です。
水深300~600㍍の低層に生息し、ニシンやスケトウダラ、甲殻類、
烏賊類を食します。
長寿な魚で20年以上生きると言われています。

以前は漬け魚位しか需要がなかったのですが、日本人の食生活が
「脂肪好み」に変化した為、近年、食卓で定番の魚になりました。





    ギンダラのチリソース炒め
【ブランド・産地】
ブランド化はされていません。主な産地はカリフォルニア沿岸。
ほとんどが、アメリカからの輸入です。

非常に安価な魚だったのですが、その美味さの為、大人気に・・・!
ファミリーレストランなどでもメニュー化され、需要が跳ね上がり
ました。
この為、今や高級魚!一昔前の4~6倍の値です。
庶民には悲しい事ですね~





    ギンダラのピリ辛煮
【産地ならではの漁師料理】
産地といても、カリフォルニア沿岸からなどの輸入がほとんど。
代表的な料理は煮付ですが、西京漬けなどの漬け魚にも相性が良い
魚です。

マグロ君のお勧めは塩焼き。脂が強いこの魚は、煮るよりも塩焼き
の方が好きです~
ご飯がすすみます。






【栄養と効果・健康】
たんぱく質よりも脂肪分のほうが多い珍しい魚です。
水分は少ないのですが、その割には身が柔らかいです。

この魚の注目すべき点は、ビタミンAの多さです。
なんとウナギ以上~!
ビタミンAは抵抗力を強め、様々な病気を予防する働きがあります。
抗酸化作用が大きいので、動脈硬化や癌を抑制します。


    ギンダラの西京焼き



また、若返りのビタミンEも豊富に含んでいます。

DHA・EPAも多く、中性脂肪やコレステロールを抑えてくれます。

美味しい上に健康的な食材です。


ギンダラの塩焼き


  煮付け






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