世の中のうまい話

魚のウンチク、旬、漁師だけが食べている浜料理の紹介などなど・・・食べ歩きは八王子中心!都心も地方もたま~に

特鰭(トクビレ)・八角(ハッカク)

2017年03月15日 21時22分02秒 | Weblog

ハッカク(八角)・トクビレ




    ハッカクのから揚げ



【語源】
「ハッカク」の方が、ポピュラーですが、標準和名は「トクビレ」の
方です。
特に雄の第二背ビレと尻ビレは大きく、特の大きいヒレ・・・・
「トクビレ」・・・・と名付けられたと思われます。

「ハッカク」は、名のとおり、ぶつ切りにした時、断面が八角形
だから・・・安易なように思いますが、そのかわった姿はインパクト
があり、納得できます。


【旬】
産卵、成長に付いては、未だ不明とされている魚です。
よって、科学的に旬を述べる事は出来ませんが、味、脂ののりから
判断するところ、旬は冬と言えるでしょう。

      ハッカクの干物
雄・雌の見分け方は簡単。特にヒレが大きい方が雄。
また、大きなヒレに白い紋がある方が雄です。雌はありません。




      ハッカクのお刺身

【うんちく】
江戸時代に書かれた「西蝦夷日誌」の中で、「異魚があがる事あり」
と紹介されているのが、このハッカク。
見た目は奇妙だが、この魚がすこぶる美味い。
しかし、見た目ゆえ、市場価値がなく地元のみで食されていましたが
近年、テレビ、雑誌などで取り上げられ、非常に人気の魚に・・・

これに伴い、価格の方も急上昇!幻の高級魚になってしまいました。

水深200㍍以浅の砂泥底に生息し、鰈(カレイ)狙いの底引き網船に
昆獲されます。この為、水揚量は少なく、幻と言われる所以となって
います。





           ハッカクのにぎり鮨


【ブランド・産地】
この魚自体がブランド化されていると言って良いでしょう。
何せ・・・「まぼろし」と言われてるわけですから~
主な産地は北海道と北陸地方。

特に、北海道日高沿岸であがるハッカクは格別だと言います。
ご存知のとおり、日高は昆布の有名産地。
この上質の昆布に小魚が集まり、たくさんの餌の元で育つハッカクは
最高に美味いとか・・・。




        ハッカクの軍艦焼き
【産地ならではの漁師料理】
なんと言っても刺身でしょう。
鮮度の良いハッカクの薄造りは格別。
しつこくない上品な脂は、他のどの魚にもない独特なものです。
ただ、鮮度よく流通してるものが少ないのが玉にキズ。
美味しい刺身は産地の特権かもしれません。



また、この魚は焼いても美味い。塩焼きを良いですが、味噌を使った
「軍艦焼き」は格別です。
ヒレを取り除き、背に包丁を入れます。割った背の中に味噌を入れ、
弱火でじっくりと焼き上げます。
堅い皮を手でバリバリとはがしながら食べる軍艦焼き・・・・
日本酒ですかね~?
見た目が軍艦に似てる為、この名がついたとか・・・。

鮮度に左右されない、ハッカクの干物も美味しいですよ!


【栄養と効果・健康】
高たんぱく、低エネルギー、低脂肪、低コレステロール!
しかも美味しい。究極のダイエット食と言えるでしょう。

ミネラルではカリウムが豊富。腎臓の機能を高めます。また、
塩分を体外に排出する機能もあります。

ビタミンでは、B6が豊富。これは、体内でたんぱく質を作るときに
必要とするものです。
たんぱく質も多く、B6も多い・・・たんぱく質を多く摂取したい
方には、うってつけの食材と言えます。



     ハッカクのお刺身













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アガザエビ・手長海老(テナガエビ)

2017年03月15日 08時20分36秒 | Weblog

テナガエビ(手長海老)・アガザエビ

【語源】
標準和名は「アカザエビ」ですが、「テナガエビ」の方が多く
使われているようです。
語源は字の如く、手が長い事からきています。

「アカザエビ」の語源は、体色が植物の藜(あかざ)の若葉にある
赤斑に似ている事によるものと思われます。


【旬】
旬は、晩冬から春です。


     テナガエビのXOジャンソース


         サガミアカザエビ
【うんちく】
体調25�ほど。水深200~400�の泥底に単独で生息します。
房総半島から日向灘までに分布する日本固有種。

厳密に言うと、日本では「サガミアカザエビ」と「アカザエビ」の
2種に分けられ、見分け方は爪の先が白いのが「サガミアカザエビ」
です。

ヨーロッパ各地では、特に高級食材として重宝されており、本種に
よく似たヨーロッパアカザエビが代用されています。

イタリアでは「スキャンピ」、フランスでは「ラングスティーヌ」と
呼ばれています。


      テナガエビを使ったフレンチ
【ブランド・産地】
ブランド化はされていませんが、フレンチやイタリアンでは、
超高級食材として認知されています。

日本の広い範囲で漁獲され、突出した産地は限定しかねます。

最近では、「ニュージーランドアカザエビ」が安価で流通している
ようです。


    アカザエビのグリル

【産地ならではの漁師料理】
この食材は、洋食系ですので、産地の漁師料理と言われる物は
見当たりません。
このエビをまっぷたつに割り、塩コショウで焼き上げるぐらい・・・

コツは、身のほうを軽めに炙り、殻側を良く焼く事とか・・・


【栄養と効果・健康】
高たんぱく・低脂肪。
白身魚並みの低エネルギー食材です。
殻は食さないので、桜海老などと比べるとカルシュームは
少なめです。

コレステロールは多目ですが、それ以上にタウリンを多く含んで
いる為、血液中のコレステロール値を、逆に下げる働きを期待出来
ます。

気にせず食べて大丈夫ですよ~











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