日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

本当は

2013年01月16日 | 自然 季節
           

 鯉、といえば広島カープに連なる。毎年GWころまでは「今年は」と期待を抱かせるが、まあ、そのあとは愚痴になるから控えておこう。開幕に向けて自主トレを始めた選手もいる。当市には二軍の練習場があり、地元では老若男女が大声援を送っている。そろそろAクラスへ足を踏み入れて欲しい。

 カープの選手は始動を始めたが、ここお堀の鯉は寒いと姿を見せない。始めは何か事が起こってどこかへ移されたのか、と思い訊ねたら、そんな事はないという。なら、どこへ消えたのか。薄く濁った堀の水は底まで見せない。寒いのでどこかでじっとしているのだろう。

 鯉の姿が見えないので浮かんだのは文部省唱歌「池の鯉」。今は歌われることはないのだろが、声には出さないが口にでた。

  出て来い 出て来い 池の鯉
  底(そこ)の松藻(まつも)のしげった中で
  手のなる音(おと)を聞いたら来い 聞いたら来い

  出て来い 出て来い 池の鯉
  岸(きし)の柳(やなぎ)のしだれた陰(かげ)へ、
  投げた焼麩(やきふ)が見えたら来い 見えたら来い

 茶店の軒先に麩を詰めた餌袋が積まれている。「一袋100円」の値札が風にくるくると舞っている。それは「商売にならない」と焦っているようで面白い。

 陽射しを暖かく感じた次の日、お堀の中には鯉の姿が見える。同じ様子を2、3回繰り返すと「鯉は冷たさを堀のどこかで凌いでいるのか」という確信に似たものが生まれる。本当はどうしているのだろう。
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