
自宅から5分ほどのところに郵便局、地銀2行、信用金庫の合わせて4カ所の金融機関がる。戦後のしばらくは市の中心がこの地域にあったことの証である。郊外型大型店舗の出現、交通手段の発達などを外因として次第に中心地域が移っていった。観光資源の城下町もその姿が年々今風の住宅に変わり、人通りも減った。
所用で出かけて驚いた。4カ所のATMに何人もの列ができている。店舗外まで並んだところもある。年金支給日ではないことはよくわかっている。そうかそうか、明日が休日なので給与支払いが繰り上がっているのだと気づく。あるスーパーの3カ所のそこにも列ができていた。
給与支払い日にこれほどの列を見た記憶はそんなに無いように思う。20年以上も給与と縁切れした我が家にはこうした楽しみは消えた。支給日に家内の指定した金額を会社に設置されたATMで引き出していた。ATMは夫や父の権威失墜機、設置直後の話題になった。袋入りの現金を家族の前で渡す、昭和の人間でしょうか。
金融緩和が思い通り進まなくなり、雇用促進も非正規増加で平均賃金低下、すると賃上げを国が言い始めた。どれも思う通りになっていない。このところの食品をはじめとする生活用品の高騰が今春闘への期待を高めている。知っている小企業の主は給与を上げて雇用確保したいが、報道される大企業のアップ額を聞くと桁が違うと嘆く。国内産業下支えする企業に厚い手配を願いたい。
(今日の575) 給料日明細だけが配られる