
退職され近所に帰省された方の「第12回日本の祭り写真展」が始まった。全国の祭りを撮りためてある中から毎回テーマを決めて展示される。今回は市内北部の山代地方に独特の文化圏を持っている地域の中の「白羽神社と山代白羽神社」の神楽写真約80点が展示されている。
山代地方は錦帯橋の架かる錦川の上流域で、4つの集落に10余の神楽団が活躍されている。今回は神社の舞殿や境内で奉納された写真が展示された。撮影者は「神社で奉納される神楽は目と鼻の先(手の届く距離)ですので、ステージで上演される時とは演目は同じでも趣が異なる」と話される。
面を被っての神楽、舞う人の顔かたちは面と同じだろと1枚1枚から感じる。演台に子どもらがもたれかかって観覧する姿勢に「手の届く距離」を感じ、やがて伝統の神楽を受け継いでいくだろうと思わせる。小さな子供が親の膝で毛布にくるまれて抱かれ、必至に見上げる1枚には、地域の繋がりを強く感じた。
神楽で使用する衣装の管理の大変さ苦労をほかの神楽団のブログで読んでいる。写真の神楽団も同じと撮影者から聞く。「はい、洗濯機」とはいかない。面を外しそれを抱えた小学生の数人が写されている、いい顔をしている、神楽のいい担い手になる、急速に進む過疎地域の活性化を担う、街中では見られない純朴な姿を感じる。写真展からいろいろ学んだ。
(今日の575) 里神楽受け継ぐ子らの舞上手