
「幼稚園からず~と同級生です」とちょっと自慢そうな60代夫婦の自己紹介。なにかしゃんとしない感じがしたのだが「いいですね」と応えて話題は進んだ。なにかしゃんとしない、そんな気がしたのは私の言葉知らずからと気付いたのはしばらくしてからだった。「同級」といえば同じ学年とばかり思いこんでいたことが原因だった。
同級は学級が同じであることで、学級は授業行うためのクラスや組のことをいう。「幼稚園からず~と同級生です」というのは高校までだと仮定してみると15年間くらいを通して同じクラスだったことになる。小さな村や町でなく中都市に住んできた人ならば、自己紹介で断ってもおかしくないくらい珍しいことになるんだと気付いた。
「それはすごいですね」と驚きと喜びを表してあげるべきだったが後悔先に立たずだ。先日、出先で話題が広がりあることで「〇〇〇子さんをご存じですか」と聞かれ何の疑問も抱かず「同級です」と答えた。いま思えば「同期です」と答えるのが正解かと思う。〇子さんとは小中学校は同じだが一度も同じクラスになったことなく高校は別だったから。
つまずきは「幼稚園からず~と」という出だしに違和感を感じたことだった。同級の理解不足が原因だがこれまでにも似たことを重ねていたかもしれない。パソコンで変換、思った通りならそのまま次に進んでいるが、長年使い慣れている語句について、時にはそばに置いている辞書も使わねばと自分に言い聞かせる。