日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

落葉の終生

2019年12月28日 | 自然 季節

 紅葉する木は冬になると葉を落とすとこらから落葉樹と呼ばれる。これは日光が少なくなったり気温が低下して、葉が作り出すエネルギーより消費するエネルギーが上回ってしまう。すると光合成活動を低下させ、大きな役目を終え枯葉となって地上に舞いおりる。人はこの枯葉も落葉も季節の風景としてめでる。

 枝を離れて地上に降りた葉、そこで楽隠居というわけにはいかず、森や山という自然の生態系の中で重要な役割を持っている、と先日学んだ。要約すると、落ち葉には炭素や窒素、リンなどの栄養素があり、その養分は微生物によって年月をかけて分解され、再び樹木などの植物の生育に循環していく。地面を乾燥から守る役目もあるなど、土壌の生物多様性が高まるという。

 桜並木の落ち葉を持ち帰る人から「これを堆肥にします」と聞いたことがある。落葉は腐食してやがて土に還るとは思っていたが、単純な話ではなく、自然の複雑な営みの中で重要な役割を担っていることになる。落葉を集めて燃やして焼いも、冬の光景としては絵にはなるが、もしかすると自然に迷惑をかけていることになる。残った灰は畑に戻そう。

 人は通れるが通る人はまれな道、先細りで車は通り抜け出来ずほとんど進入しない道、そんな坂道が落葉に覆われている。風に乗って飛んでいったり、雨に流されて坂を下たり、行く先は未定だ。でもどこかで自然循環の流れに乗るだろう。枯葉は地面に降り落葉となってから、人知れず自然へ還る長い長い一生が始まる。
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