日々のことを徒然に

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リコリスの葉

2018年12月23日 | 生活・ニュース

 秋のある時期になると忽然と花が咲き彼岸の近いことを教えてくれるのは彼岸花。真っ赤で放射状に反り返り群生している様子は赤絨毯を敷いた感じもする。その彼岸花、花のある時葉なく、葉のある時花はないことでよく知られている。赤い花と書いたが、散歩で見かける家の庭には黄色や白色のそれが庭の一角を占めている家も有る。そこには忌避された言われを有する花とは思えない繁殖ぶりだ。

 この秋まで、彼岸花の一種と思い込み「彼岸花が咲きました」と載せていたが、一種ではあるが園芸種名の「リコリス」と教わった。SNSのお陰である。リコリスは咲く時期も葉や花の育ち方は彼岸花と変わらない。今は葉が茂っているが、その茂り方だけでは花の連想は難しい。そこに花があったからその葉でしょうというくらい地味である。

 花が散って茎が枯れ落ちしばらくすると葉が伸びてくる。リコリスの葉は彼岸花のそれより少し巾細い感じだ。茎は1本だが同じ球根から葉は多数で、頭髪の薄い我が身からすればうらやましい気がする。葉は冬と春を越えて夏近くなると再び葉を落とす。葉はその期間、開花へ必要なエネルギーを球根に送り続けるという。

 そんなことを思いながら庭のリコリスの葉を見ていると、細いだけに開花のエネルギーを蓄えるためには何枚もの葉が必要になる、物言わぬその姿勢に自然界の仕組みの不思議を感じる。韓国では相思華(サンチョ)と呼ぶそうだ、人は人種を越えて思いあうことを彼岸花から改めて学びなおしたい、そんなことを反省する日だった。
コメント (2)
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