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普通車の離合もままならない山あいの道を中型のトラックが用材を積ん下っていく。積荷は杉で、その長さは荷台の長さに合わせてある。樹齢など素人で分からないが、見た目の直径は30センチを超えている。その行先も用途もわからないが、積荷を見ると「元気な山があるんだ」と見送りながら知人のブログを思い出した。
大工の知人はブログで、材木市場も運営が苦しいのかその数が減少しているという。目で見て納得のいく木材を仕入、それを使った日本伝統の家を作りたいという大工の選択肢が狭まっているとも書いている。工場で規格にあった加工をし、現場の基礎の上で積み上げる今の家作りでは、職人の目で木材を選ぶ必要がなくなった。木材市場の減少も自然の成り行き、ブログからそんなことが伝わる。
輸入木材の活用に押され国内の森林事業が苦しいといわれてひさしい。最近、木造で4階建ての建造物も完成している。十数階のビルも検討されているという。心配な火災には国から認定された1時間の耐火部材が使われており安心とか。報道では更なる技術の開発と関係法令の整備が必要と今後の課題を示した。これを国内山林事業の復興と山里の活況化へつなげてほしい。
車など高嶺の花、自家用車を持つなどかすみほども考えたことのない、といえばどのくらい前になるだろう。今は合併で市内になったが、40年以上も昔、県境の山林主が「あの木を2本売れば自家用車が買える」。木の種類は記憶していないが、そんな羽振りは無理としても、活気を取り戻してほしい。山林は水源として、魚介類の栄養基地として大きな勤めを担っている。また、水なくして産業の発展を期することはできない。積荷の重さに耐えるギギッというトラックの音に道を譲る。