日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

お百姓さんの歌

2013年06月11日 | 回想
           

 暦の上では今日が入梅。昔はこのころが田植えの盛り、小学校でも農繁休暇があり当たり前のように手伝いをした。最近は田植えの時期が早まり、今はどの田んぼもすくすくと稲は育っていて、緑の敷物を敷き詰めたようだ。

 田植えといえば次の歌のメロディーを思い出す。

♪ 蓑(みの)着て 笠着て 鍬(くわ)持って お百姓さん ご苦労さん
  今年も豊年 満作で  お米が沢山 取れるよう 朝から晩まで お働き

  蓑着て 笠着て 鍬持って  お百姓さん ご苦労さん
  お米もお芋も 大根も 日本国中(にっぽんこくじゅう) 余るほど 芽を出せ実れと お働き

  蓑着て 笠着て 鍬持って お百姓さん ご苦労さん
  貴方のつくった 米食べて 日本(にほん)の子供は 力持ち 誰にも負けない 力持ち ♪

 この歌は終戦直後、「食糧増産のためにNHKラジオで『農村に送る夕』という番組が始まり、その番組のために作られたテーマソング。毎週放送されたので、娯楽の少なかった当時、農家とは限らず広く愛され歌われた歌」と解説がある。こうして戦後の食糧難を乗り越えた、何とも懐かしい。

 蓑はわらを編んで作られた雨具の一種で、雨を防ぐために衣服の上からまとう外衣の一種、今風にはレインコートとなる。笠は雪や雨、夏の日差しなど防ぐために頭にかぶる浅い円錐形のもの。厚い油紙などで雨対策の工夫がされていた。今は機械化された田植えで、蓑も笠も姿をけした。

 蓑で身を包んで木にぶら下がっているのがミノムシ。この蓑も植物で作られている。こちらは変わることなく伝統の蓑を受け継いでいる。ぶら下がりながら、人の世の変遷をどう思っているだろうか。
コメント
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