冬の公園、それも休日でない日は訪れる人も少ない。公園全体がなんとなく緩んで見える。少し温もりを感じる日ざしがそう思わせるのだろうか。
例年にない暑さだった昨年の夏、そばを通るとひと時の涼を与えてくれた大型の噴水。この緩んだ公園の空気を感じているのか、噴き上げて落下したときの叩きつけるような水音に心なしか力がない。
それでも、間歇噴水は伸びたり縮んだりを繰り返しながら律儀に公園を演出している。訪れる人があることを願いながら。
冬の公園の昼下がり、近くでは梅が咲き始めるなど、もうすぐやってくる春を迎える準備をしているようでもあった。青い空を背にして流れる白い雲の早さ、あれは春を運んでくるのだろうか。
(写真:人のいない公園を公園らしく見せている噴水)