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ライナー・マリーア・リルケ『オーギュスト・ロダン 論説 講演 書簡』後半

2021年09月14日 00時35分23秒 | 文学
ライナー・マリーア・リルケ『オーギュスト・ロダン 論説 講演 書簡』(未知谷)のなかの書簡を読んだ。
ロダンに、一日に二時間くらい私の秘書みたいなことをやってみたら? 生活の足しになるんじゃない? と言われてやってみたら一日中忙殺されて自分の仕事が全くできなくなったリルケは、ロダンの元を一度去る。このあたりのことが書簡からよくわかる。
それでもリルケのロダンに対する尊敬の気持ちが変わらないこともよく感じ取れる。
それから、彫刻家を目指す妻をロダンに控えめに、しかししつこく、推薦する感じもよくわかる。妻思いなのだ。

なによりもリルケがいい人だということがよく分かって、今後リルケを読んでいく上でたいへん良かったと思う。
ちょっとくらい『マルテの手記』が退屈でも、わけが分かんなくても、「まああのリルケだからな」と思って読んでいけるような気がする。
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「大人も読みたい藤子・F・不二雄」

2021年09月12日 22時32分11秒 | 漫画
雑誌「Casa BRUTUS」の「大人も読みたい藤子・F・不二雄100」を買って読んだ。
藤子・F・不二雄に特別強い思い入れがあるわけではないと思っていたが、読んでいると懐かしく、思い出された。
アニメは子どものころ見ていたが、マンガでは『大長編ドラえもん』を読んでいたのと、『エスパー魔美』を読んでいた。記憶では、『T・Pぼん』の単行本を買ったら『エスパー魔美』が付録に入っていたか、その逆かで読んでいたように思う。
今回この雑誌を読んでみて、もっとも読みたくなったのは『超兵器ガ壱號』だった。
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小林秀雄「私の人生観」

2021年09月12日 17時02分11秒 | 文学
気になって、小林秀雄の「私の人生観」(新潮社『小林秀雄全作品17』所収)を読んだ。
リルケの本からの引用があった。
やはり物の感じというのが大切。
物の感じをとらえることをこれからは大事にしてゆきたい。
講演を元にしたせいか、話はあっちこっちに飛び、最後は宮本武蔵。
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ライナー・マリーア・リルケ『オーギュスト・ロダン 論説 講演 書簡』前半

2021年09月11日 23時11分46秒 | 文学
ライナー・マリーア・リルケ『オーギュスト・ロダン 論説 講演 書簡』(未知谷)のなかの論説と講演を読んだ。
リルケがロダンについて書いていることを知らなかった。
若松英輔の『小林秀雄 美しい花』を読んでロダンに興味を持ち、調べてこの本に興味を持ったので読んでみることにした。
論説よりも講演のほうがおもしろい。
「事物」という言葉が何度も出てくるが、確か小林秀雄も「事物」ということを述べていたはずだと思う。わざわざ「DING」とドイツ語で書いていて、何でドイツ語で書くのだろうと思った記憶があるが、リルケの話だったのかもしれない。美術品の物の感触とかそんな話だったように思う。
何かが美しいというのは、過去の美しさをなぞっているからではなくて、そこにその物自体の感じがあるから、とかそんな話だと思う。
あんまりこれまでこういうことがよくわからなかったのだが、最近になって確かにそうだと腑に落ちる感じがある。
ちょっと仏像とかを見たりすると感動したりして、この間もテレビ番組の『情熱大陸』で仏師の加藤巍山の彫る仏像を見て感心した。たぶんテレビで見て感動するのだから実物を見たら、小林秀雄のように「その前にしゃがみ込んで了(しま)う」かもしれない。
何に惹かれるのかと言えば宗教心とかではなく、結局はそれが宗教心ということに繋がるのかもしれないが、その物がそこにある感じ、なのだろう。
そういうことを最近感じることがあるのでリルケの言うことはよく分かる気がする。
ちなみにロダンの作品になにかを感じたことはまだない。
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アラン・ベネット『やんごとなき読者』

2021年09月11日 12時57分18秒 | 文学
アラン・ベネット『やんごとなき読者』(白水Uブックス)を読んだ。
イギリスの女王陛下が、移動図書館に入って本を借りたことから読書好きになって、周りがてんやわんやになるというような話で、私にはあまりおもしろくはなかったが、バルザックとかジェイン・オースティンの名前を聞いていると読みたくなった。
『アリスのままで』という映画で、最後に若年性アルツハイマーの主人公が講演をする場面があったが、それを思い出した。
日本で、皇室を舞台にこのような本が書かれることはまずないだろうなと思うと、イギリスというのは自由だなと思い、日本は不自由だなと思う。
ついでに書いておくと、秋篠宮家の長女の結婚問題について私などは「解決しそうで良かったな」としか思わないのだが(それ以上の関心が皇室にないのだが)、そう思っていない人の意見を読むことが多く、おそらく特定の強固な意見を持つ数人の人がヤフーコメントに書き込んでいるのだろうが、それでも影響されることはあるだろうからヤフーコメントは問題だなと思う。あの欄はすべての記事に書けるようになっているわけではないようだからなんらかの恣意的な選択があるのだろう。そこも嫌。
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リルケ『若き詩人への手紙・若き女性への手紙』

2021年09月10日 19時28分29秒 | 文学
昨日ワクチン接種し、今日は微熱がずっとあり家でのんびり過ごす。

リルケ『若き詩人への手紙・若き女性への手紙』(新潮文庫)を読んだ。
これからリルケを読もうと思っていて、手始めに短めのこの本を読んだ。
基本的には本を読むのも人と会うのと同じようなもので、初対面でどういう人かわからないところから始まって、だんだんと慣れて親しくなっていく。
手紙はリルケの書いたものだけが収録されているので、どういう内容のものに対する返信なのかわからない。あまり興味を惹かれるようなことはなかった。
「孤独」という言葉が何度も出てきて、リルケは「孤独」が好きなのだなと思った。初対面でわかったのはそのくらい。
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ワクチン一回目

2021年09月09日 23時11分58秒 | 衣食住
今日は新型コロナウィルスのワクチンの一回目を接種した。
個人の病院ではなく大きな会場で受けた。
15分ごとに受ける人を区切って会場に入れさせ、流れ作業のように行われ、終わったあとは15分ほどそこに座って、帰った。早く終わった。
インフルエンザの予防接種を、受けたあとに熱が出るのでもう何年も受けていないので、久しぶりでなんだか少し緊張した。注射がものすごく痛いのかと思っていたが、そんなことはなく、一瞬で終わった。そんなんじゃ、クスリの量が足りないんじゃないかと思うくらいの一瞬だった。
昼過ぎに受けたのだが、いま少し腕が熱を持っている感じ。
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吉本ばなな『吉本ばななが友だちの悩みについてこたえる』

2021年09月09日 17時20分08秒 | 文学
吉本ばなな『吉本ばななが友だちの悩みについてこたえる』(朝日文庫)を読んだ。
しばらく吉本ばななから離れていたが、この間『キッチン』を読んだので最近のものも読んでみる気になって読んでみた。吉本ばなならしい人生相談の回答だったように思う。「らしい」と言えるほどその人を知らなくても「らしいな」という感情を抱かせる、固有の感じの回答で、そこに吉本ばななの魂が存在するように思った。
吉本ばなな自身の死んだ友人の話が出てくるのだが、この間見たテレビドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』に登場したかごめ(市川実日子)のイメージと重なってしまった。
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筒井康隆『秒読み』

2021年09月07日 23時31分29秒 | 文学
筒井康隆『秒読み』(福音館書店)を図書館で借りて読んだ。
短篇集だが、「蟹甲癬」と「走る取的」が特におもしろかった。「走る取的」は滅茶苦茶怖い。
しかし同じシリーズの本で少し前に読んだ、小松左京のほうがおもしろいかなと感じた。
『日本沈没』が今度テレビドラマになるそうで、文庫がたくさん売り出されるだろうから読んでみようかなと思う。
ドラマはおそらく見ない。ちょっと”ヒューマンな”、厭な感じのドラマになるのではないかと勝手に思っている。
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ブッツァーティ『神を見た犬』

2021年09月07日 22時40分58秒 | 文学
ブッツァーティ『神を見た犬』(光文社古典新訳文庫)を読んだ。
堀江敏幸の『河岸忘日抄』を読んでからずいぶん経つが、読み始めたのは堀江敏幸の本のなかにこの本に収録されている「コロンブレ」が登場したからだった。ちなみに堀江敏幸の本で出てきた「ヌテラ」はいまでも朝食で食べている。
ブッツァーティの短篇集は、どれもいままで読んだことのない感じの小説だった。
神、というか超越的な存在を感じさせる小説が多かった。
好きか嫌いかで言えばどちらでもない。
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