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こんなときに読む本

2020年04月26日 22時13分15秒 | 文学
いまはガルシア=マルケスの『わが悲しき娼婦たちの思い出』と内田樹訳の『徒然草』を交互に読んでいるような状態だが、こんなふうに家からあまり出られないときにどんな本を読むべきかをよく考える。その整理。

まず前々から読もうと思いながら家に置いてあるが読んでいない長い本。
・吉川英治『三国志』
・トルストイ『戦争と平和』

それから、こんなときじゃないと再読しないから再読しておけばいいかもしれない長い本。
・谷崎潤一郎『細雪』
・トーマス・マン『魔の山』

こんな時代を考えさせることが書いてあるのではないかと思われる長い本。
・モンテーニュ『エセー』
 最初の一冊だけ持っているが読もうとして読んでいない。
・エッカーマン『ゲーテとの対話』

暇つぶしに読んだらいい本。
・村上春樹訳のレイモンド・チャンドラー
 読むものが無くなったら全部まとめて読んでも良い。

長いと言えばやっぱりこちら。
・『源氏物語』(A・ウェイリー版)
 いま読むのなら角田光代訳よりもこっちに惹かれる。谷崎訳では和歌が理解できなかった。結局感情の盛り上がりを和歌で表しているのにその和歌が理解できない。突然、「磯のワカメが風に揺られてあなたのそばに寄り添っています」とか言われて物語と関係のない話をされ前後の文脈がブツ切られてしまう。ちょっと見たところでは左右社のA・ウェイリー版では和歌が自然に会話に入っていたように思う。
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川端康成『眠れる美女』

2020年04月26日 13時03分18秒 | 文学
川端康成の『眠れる美女』(新潮文庫)を読んだ。

「眠れる美女」
この話どこがおもしろいのかさっぱりわからない。
ガルシア=マルケスはどこが好きなのだろう。ガルシア=マルケスの本を読むためだけに読んだ。
裸の女を薬で眠らせている宿に行き、隣に寝て自分も薬を飲んで眠る老人のお話。全部で五回通う。五回目は二人の女が眠っていて、ひとりが死んでしまう。
ほんとうに、何がおもしろいのか分からない。

「片腕」
片腕を女から借りて来て、家で楽しむ変な話。
女の人の肉体を、骨董品のように愛でるものという特異な感覚が川端康成にはあるのだろうか。

「散りぬるを」
殺人事件の裁判記録から小説家として空想するというような話で、おもしろそうな話だがあまり楽しめなかった。

全体的に川端康成は不思議だなと思った。
しかしその不思議さを特に追求しようという気持ちにはならない。同じ変態なら谷崎潤一郎のほうが興味がある。ガルシア=マルケスを読むためだけに読んだ。
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周防正行監督『ファンシイダンス』

2020年04月26日 01時39分12秒 | 映画
録画していたので、周防正行監督の『ファンシイダンス』を観た。
みんな若いな、彦摩呂痩せてるな、という感想。
この映画が、例えば小津安二郎の『秋日和』のような印象を与えるにはまだまだ褪色するのに時間がかかる。まだまだ観ていてあの時代が恥ずかしかったり懐かしかったりする。
お坊さんの生活がなんとなく分かって、悟りというものはまったく分からない映画だった。
観ていて退屈しない映画だった。田口浩正の食べ方が怖い。
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