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プルーストと村上春樹

2017年03月07日 00時48分36秒 | 文学
『プルーストと過ごす夏』(光文社)を購入した。
ついでに調べていると『失われた時を求めて』を再読したくなる。もしも読むなら、光文社古典新訳文庫版がいいような気がするが、岩波文庫版でもかまわない。しかしうちには集英社文庫版があるのでこれで読んでもいいかな。
たまにものすごく胸を打つようなことが書かれていて、それがもう読み終わって十年くらい経つけれどたまに思い浮かぶ。
よく思い浮かぶのは、ある立派な登場人物が、昔はみんなから軽く扱われる人物であったことがわかり、最初から立派な人物であったわけではなく馬鹿にされる人物から立派な人間になったことに価値があるというような話。
いま過去の日記を見るとエルスチールという人物のことのようだ。
《その人がなんとか聡明な人物になり得たというのも、最終的にそうなりきる前に、滑稽な人間だったり厭うべき人間だったりしたというさまざまな段階を経てきたからこそなのです。》(4巻・361ページ)
そんなこんながたまにぐっとくる。

村上春樹の新作『騎士団長殺し』はまだ買っていない。
読まないことはないと思うが、文庫になってからでもいいかもしれない。
新聞であらすじを紹介しているのを読んだが、『ねじまき鳥クロニクル』に似ているのかなと思った。(井戸と少女が出てきて、妻に逃げられるというようなところ。)
村上春樹が心の底からおもしろいと思えたのは『ねじまき鳥クロニクル』が最後だったような気もするので(こういうのは考える時によって思いが変わる)、『騎士団長殺し』もおもしろいのかもしれない。しかし明確にこのようなあらすじの話とはまた言えないような話なのだろうな。新聞の書評を読んでもいったいどんな物語なのやらさっぱりわからなかった。
内田樹と加藤典洋の書評をそのうち読む機会があれば読んで、おもしろそうだったら買ってみるかな。

『海辺のカフカ』って一度読んだきりだが、ジョニー・ウォーカーとかカーネル・サンダーズのことを考えるとまた読みたくなってくる。
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