ワインのコルクってコルク?

2005-06-04 22:31:15 | マーケティング
a423dec7.jpg横浜市では4月1日からゴミの分別収集となった。毎日大量に出るゴミは主に3分類+いくつかの小分類になる。3分類は、A.紙、B.プラ、C.家庭ゴミだ。家庭ゴミというのはAでもBでもないもので、生ゴミとか分類不能のものとか要するに”その他”である。ゴミ箱は何種類も必要になり、家庭ゴミは週3回の収集だが、紙とプラは週1回だ。

そして、分類に悩みそうなものは、商品に種類が記載されている。そして、確認しているうちに、おもわず気が付いたのは、ワインである。といってもビンの方ではない。ビンは簡単で、水に一晩つけて、ラベルをはずしてから、月1回のビンの日に出さばいい。はがしたラベルは、家庭ゴミとなる。問題は、コルク栓である。コルク栓がコルクであるかぎり、ただの生ゴミなのだがそう簡単な話ではないのだ。というのも、拙宅のような所得低位分類家庭で通常飲んでいるワインの半分以上は、栓はコルク製ではなかったのだ。といってもオロナミンCのような金属のキャップではない。普通にワインオープナーでグルグルとねじ込んで、引っ張り出すタイプだ。

普通のコルクと似せているが、プラスティック製が多いのだ。表面にコルクの模様がプリントされているのが、憎たらしい限りだ。もう少し安いと、プリントもなくただのプラスティックの栓だったりする。

もともとコルク栓のいいところは、横向きに保存しておくと、コルクが適度の湿り気を帯び、外気の侵入を防ぎ、酸化を防止するということだった。ただ単にコルクをつめたまま、ビンを縦に並べて灼熱の赤道下を船便で運ぶと、コルクが乾燥して外気がビンの中に侵入し変質するということだったはずだ。そういう意味だと、やや柔らかいプラスティック製の栓は、ビンの内側に完全にフィットしてしまうという新しい概念なのだろう。そして、おそらく、コルクより、コストは安いのだろう。

それでは、エコノミーではなく、エコロジーという観点で考えたらどうなるのだろう。実は、よくわからない。確かに、プラスティックの原料は炭化水素であるのだから、石油かガスを起源としているはずだ。また精製、加工の段階で、大量のエネルギーは使っていると考えられる。では、コルクはと言えば、これはこれで、植物起源である。ポルトガルを世界最大の産地として、地中海沿岸でコルク樫というコルクの木の皮を向いてつくる。羊の毛のように再生するのだが再生までには9年が必要だ。そして木の寿命は200年近い。そして大量生産には、コルク樫畑が必要になるのだが、そこは、おそらくは別の植物が自生していた場所を畑にしたものだろう。また、コルクの製造にも多くの手間ひまがかかるのも間違いない。よくわからないものだ。

では、どうすれば一番エコロジカルな選択ができるか?
ワインをビンではなく、樽で買ってしまえばいいのかもしれない。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿