フィールド・オブ・ドリームス(1989年映画)

2021-05-12 00:00:00 | 映画・演劇・Video
ベーブ・ルースのことを調べたついでに、同時代の選手であるシューレス・ジョー・ジャクソンのことになり、その先にあったのが映画『フィールド・オブ・ドリームス』。主役は、野球選手ではなくアイオワ州の一介の農場主。ケビン・コスナーが演じる。ふだんはトウモロコシ畑で働いていた彼の頭の中に、どこからともなく聞こえてきた天の声。

彼は、天の声に導かれるようにトウモロコシを刈り取って野球場を作り始める。そういえば、彼の父は元マイナーリーグの選手だった。

そして完成した球場にトウモロコシ畑の中からそっと現れたのは、1919年に起きた八百長事件で永久追放になったジョー・ジャクソンとそのチーム・メイトたち8人。彼らには足もあれば影もあるので、幽霊かどうかの見分けがつかない。

天の声はさらに、次の指示を送り、彼はボヘミアン作家のテレンス・マンに会いに行く。原作の小説では、あのサリンジャーになっている。彼は野球が大好き人間で、農場主と一緒に行動することになる。そしてたどり着いたのが1960年代。ムーンライト・グラハムという老医師。彼はメジャーリーグに出場した経験が、たった1度だけで、それも外野守備で、ボールもがこなかったため守備機会もなかった。そして次の攻撃の時、自分の打席の前で試合が終わってしまい、一度も打席に立つことなく守備位置に一回立っただけで、メジャーの全記録が終わってしまった。彼も野球に未練を残す一人だった。

つまり、何らかの未練を野球場に残したままの選手の情念が天からの声になり、彼に天の声として伝えられたのだった。


映画の話はここまでだが、ジョー・ジャクソンの八百長事件は背後にマフィアがいて、1919年のワールドシリーズで起きたとされる。

ジャクソンは1987年生まれなので、ベーブ・ルースより8歳年上。実は八百長事件があった1919年リーグ終了後、ベーブ・ルースはレッド・ソックスからヤンキースに移籍している。ルースはこの年まで本格的に投打の二刀流でヤンキース移籍後はほぼ打者専業になった。

移籍についてはヤンキースとホワイトソックスの二球団が交渉し、ホワイトソックスの場合、ジョー・ジャクソン+金銭のトレードという条件だったそうで、ヤンキースとの単独金銭トレードになった。八百長発覚前だったからホワイトソックス内部では、既に発覚していたのかもしれない。

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