アトミック・ブロンド(2017年 映画)

2021-09-09 00:00:35 | 映画・演劇・Video
女性諜報員ロレーン・ブロートン(演:シャーリーズ・セロン)が半分以上の時間、スクリーンに現れて、その半分以上の時間を格闘やカーチェースや水中に潜ったり、アクションに費やす。

つまり、シャーリーズ・セロンのための映画に他ならない。ジェームズ・ボンドと違うのは女と男の差は別にすると、007は、どの映画でも一旦ピンチに陥る。縛られたりレーザー光線やワニの池とか・・セロンはあまり危機には陥らない。そして必要以上に銃器を使ってむやみに人を殺す。

舞台は1989年のベルリン。ベルリンの壁が崩壊する直前だ。ブロートンは英国諜報部(MI6)に属するが、ベルリンでMI6の男が殺される。しかもソ連(2年後に崩壊するが)諜報部(KGB)が追いかけているのが殺された男が持っていたスパイリスト。ところがKGBのスパイが機密をソ連ではなく闇ルートで高く売りぬこうとしていた。つまり、もうすぐ体制が変わる前に、各国とも諜報活動を消しゴムで消したいわけだ。

そして、CIAも含めて謀略や二重スパイ、三重スパイといった複雑な構造になっていき、ボンドガールのようなフランスの諜報部員が登場し、ブロートンとベッドで秘密の関係になる。しかも少しあとで殺される。

実は、スパイ映画では主人公は殺されそうになっても不死身なのだが、それなりにハラハラするが、本作では、そういった心配をしなくてもいい。冒頭で、ベルリンでの殺人ファイトの後の審問会であることが明かされていて、その中の回想としてストーリーが進んでいく。

しかし、審問会が終了して幕が下りるわけではなく、彼女とKGBとの銃撃戦が始まるわけだ。結果はKGBの殲滅。そしてCIAの職員と一緒にアメリカに向かうわけだ。

一体、何者?

現在、『アトミック・ブロンド2』が制作中のようだ。そこで、彼女の出自が明らかになるらしい。