ひびレビ

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”氷菓 第8話”をもう一度 

2023-09-21 08:18:18 | 2012年アニメ
 「氷菓」振り返り。第8話「試写会に行こう!」から第11話までは「愚者のエンドロール」編となります。

・「名前を入れて下さい」と「あ・た・し♪」のチャット
 「あ・た・し♪」は「使い方によっちゃ踊ってくれるやつ」を紹介する前に、一瞬寝たふりをしています。さすがに気が咎めたんですかね?この後の「名前を入れて下さい」さんの「効率的」などの言動からして、この後「使い方」を色々教わったのでしょう。
 しかしチャットルームとはまた懐かしい……ブログを始めた頃は参加させていただいたことがありました。

・女帝・入須冬実の微笑み
 来た!入須先輩来た!これで勝つる!……という古の話はさておいて。黒髪ロングで、ちょっと伏し目がちでCVゆかなさんとか最高かよ……
 「人使いが荒い」ことで知られる入須先輩。「愚者のエンドロール」編における中心人物であり、その後の「クドリャフカの順番」においては千反田の助言役として、最終回「遠回りする雛」においても僅かながら、しかしこの時とはまた違った一面を見せてくれるクールビューティーな先輩です。
 そんな入須先輩ですが、千反田の「(映画が)楽しみです!」を聴いて微笑みを浮かべています。千反田のように裏表なく素直に接してくれる人間は、入須先輩にとって貴重な友人なのかもしれません。そんな彼女を嬉しく思うのと同時に、利用したことを申し訳なく思っている表情に見えました。

・2年F組の自主製作映画
 演技するつもりがあまりなく気だるそうな山西、緊張しすぎて視線がうろうろし声が上ずる杉村、張り切り過ぎている瀬之上、淡々と喋る鴻巣、普通の勝田、声を張る海藤……自主映画感満載の映像と演技が見事ですね。全員が単に棒読みではなく、一人ひとりにも個性が出ているのが興味深いです。この中だと演技と素が入り混じってそうな山西がある意味自然体の演技と言えなくもな……い?髪くるくるいじるの可愛くて好き。

・脚本家・本郷の体調不良
 「漫画書いたことあるんだって?じゃあ一時間の映像作品の脚本よろしく!」……私は漫画も映像作品も作ったことが無いですが、相当な無茶振りってことだけは何となく理解出来ます。しかも依頼を受けたうえに、ミステリーの勉強までしてくれたクラスメイトに対して……ねぇ?
 なお、これに真っ先に無茶だと反応したのが摩耶花。経験者の言葉は重みが違いますね。

・何故古典部が選ばれたのか?
 奉太郎から問われてちょっと険しい顔つきになる入須先輩。予期していた質問にせよ、納得してくれるかどうかは賭けだったのでしょうね。奉太郎が「糸魚川先生に聞いたのか?」と自己解決してしまわなければ、もう少し真相に近づけていたかもしれません。

・入須先輩の交渉術?
 押してダメなら引いてみる、責任感を和らげる……加えて千反田の性格を熟知したうえでの対応。見事なまでに術中にはまってしまった古典部と奉太郎でした。最後の「助かる」は恐らく彼女の本心。奉太郎がハッとしたような表情を見せたのは、それを察したためでしょうか。虚実織り交ぜて相手を手ごまにする……女帝、恐るべしな一幕です。

・タロット
 あなたのタロットはどこから?私はドラメッド三世から!(笑。

・「迎えに来ちゃいました」(千反田)
 奉太郎たちが二年生に進級した後の話である「ふたりの距離の概算」。そのとある場面において、この時千反田は奉太郎の家を訪れていないことになっています。原作とのズレっちゃズレですが、そもそも糖分多めのアニメ版ですから、そんなに気にすることでもないかなと(笑。

・「では行きましょう」(江波)
 と言われて千反田たちが立ち上がる一方、奉太郎は座ったまんま。この後「やれやれ」的な感じで立ち上がるか、千反田あたりに催促される様が見える見える……


・「私の親友です」(江波)
 基本淡々と案内する江波さんですが、本郷のことを語る時はちょっと明るめな声色なのが、彼女への友情が感じられて良いんですよね。
 微笑ましいエピソードではあるものの、本郷は現在体調不良。親友を思う気持ちを察し、千反田たちも少々暗めの表情をしているのも印象的です。

・Why didn't she ask EBA?
 親友を介して犯人を聞けば良いんじゃね?的なメッセージ?でしょうか。考えてみれば最もな話。果たして江波さんはどこまで知っていたのか。本当に親友の執筆活動に一切関わっていなかったのか。その疑問は……本編で触れられたっけ?


 というのもですね、実はこの「愚者のエンドロール」編。本作で一番苦手なエピソードです。ネタバレになりますが、要は「主人公が負ける話なんて見たくない!」的なわがままです(笑。入須先輩は好きですし、この後の解決?編も興味深くはあるのですが、このほろ苦さは何度見ても慣れませんね。
 
 ともあれ、甘いだけではない、ほろ苦さあっての「氷菓」を代表するエピソードの一つ。これがあるからこそ、「遠回りする雛」の入須先輩が映えるわけで。避けては通れない話です。
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