機動新世紀ガンダムX 第36話「僕らが求めた戦争だ」
一時はあわやという場面があったものの、ジャミルたちの救援もあって無事再会を果たしたガロードたち。戦力的にはGX、ベルティゴ、エアマスターで十分に思えますが、だとしてもガロードの救援にいても経ってもいられなかったであろう、ロアビィが良いんですよね。ウィッツの「しょうがねぇだろ」という発言からは、逆の立場だったら自分も同じことをした、という思いがうかがえます。
ニュータイプとして感じた未来と現実とのギャップに思い悩むジャミル。自らニュータイプになることを望んだカリス。宇宙で生まれた者こそをニュータイプだと定義するコロニー。力ある者をニュータイプとして扱う新連邦。ニュータイプに劣るカテゴリーFとして扱われたフロスト兄弟。自分をニュータイプだと思ったことは無いティファ。
人によって定義・価値が異なるニュータイプとは一体何なのか。ガロード、ティファは世界を感じ始める中で、ニュータイプとは何かを知りたいという気持ちを強くする一方でキッドとパーラはGファルコンの改造をめぐってひと悶着……同じ戦後生まれであっても、ガロードやティファのようにニュータイプとは何かを問おうとする者もいれば、ニュータイプ・オールドタイプという区別を気にすることなく生きている者もいる……カリスは前者の行動を「僕たち世代の果たすべき役目」かもしれないと言っていましたが、このシーンは誰しもがそうである必要はなく、好きに生きていいという対比なのかなと感じました。
で、フロスト兄弟はといえば、自分たちがアイムザットを殺したと敢えて口にすることで、上手いことブラッドマンに取り入ったうえに、更には議会をも……ブラッドマンを罠にかけた時の様子はミミズク?が、ハト?を襲う様に例えられていました。方法はともかく世界の統治を目指すブラッドマンもしくは和平路線を目指した議会と、戦争そのものを求めるフロスト兄弟の違いを描いたものでしょうか?
コロニー側では二コラの説得も失敗。そういえばコロニー側に対してフロスト兄弟は接触しないんだなーと思いましたが、そもそも両者を積極的に争わせる必要はなく、どちらか一方から攻撃を仕掛けさせれば開戦するから、新連邦側を動かすだけで事足りてしまうのか……
「次の戦争は、僕らが求めた戦争だ」とはオルバの、フロスト兄弟の想いが詰まった言葉。ガロードたちは広い世界を見るようになりましたが、この兄弟はずっと自分たちの世界のことしか考えていないように感じます。そして、そんな兄弟を作り出してしまったのは、ニュータイプという魅力的で、それでいて曖昧な概念を信じた人々でしょう。ある意味彼らも被害者と言えなくもないですが……
そして、ランスローさんの「戦後か…今度の戦争に戦後はあるのだろうか」が印象的です。戦争を望む者がいる限り、いつまで経っても戦争が終わりませんからね。今回のように和平に動くものを排除し、それを相手側の策略によるものだと言えば、いつまでだって戦争は続いてしまうでしょう。終わらぬ戦争を続けた結果、戦後に生きるものがいなくなってしまう可能性すらあるわけで……
そんなこんなでまた次回。
一時はあわやという場面があったものの、ジャミルたちの救援もあって無事再会を果たしたガロードたち。戦力的にはGX、ベルティゴ、エアマスターで十分に思えますが、だとしてもガロードの救援にいても経ってもいられなかったであろう、ロアビィが良いんですよね。ウィッツの「しょうがねぇだろ」という発言からは、逆の立場だったら自分も同じことをした、という思いがうかがえます。
ニュータイプとして感じた未来と現実とのギャップに思い悩むジャミル。自らニュータイプになることを望んだカリス。宇宙で生まれた者こそをニュータイプだと定義するコロニー。力ある者をニュータイプとして扱う新連邦。ニュータイプに劣るカテゴリーFとして扱われたフロスト兄弟。自分をニュータイプだと思ったことは無いティファ。
人によって定義・価値が異なるニュータイプとは一体何なのか。ガロード、ティファは世界を感じ始める中で、ニュータイプとは何かを知りたいという気持ちを強くする一方でキッドとパーラはGファルコンの改造をめぐってひと悶着……同じ戦後生まれであっても、ガロードやティファのようにニュータイプとは何かを問おうとする者もいれば、ニュータイプ・オールドタイプという区別を気にすることなく生きている者もいる……カリスは前者の行動を「僕たち世代の果たすべき役目」かもしれないと言っていましたが、このシーンは誰しもがそうである必要はなく、好きに生きていいという対比なのかなと感じました。
で、フロスト兄弟はといえば、自分たちがアイムザットを殺したと敢えて口にすることで、上手いことブラッドマンに取り入ったうえに、更には議会をも……ブラッドマンを罠にかけた時の様子はミミズク?が、ハト?を襲う様に例えられていました。方法はともかく世界の統治を目指すブラッドマンもしくは和平路線を目指した議会と、戦争そのものを求めるフロスト兄弟の違いを描いたものでしょうか?
コロニー側では二コラの説得も失敗。そういえばコロニー側に対してフロスト兄弟は接触しないんだなーと思いましたが、そもそも両者を積極的に争わせる必要はなく、どちらか一方から攻撃を仕掛けさせれば開戦するから、新連邦側を動かすだけで事足りてしまうのか……
「次の戦争は、僕らが求めた戦争だ」とはオルバの、フロスト兄弟の想いが詰まった言葉。ガロードたちは広い世界を見るようになりましたが、この兄弟はずっと自分たちの世界のことしか考えていないように感じます。そして、そんな兄弟を作り出してしまったのは、ニュータイプという魅力的で、それでいて曖昧な概念を信じた人々でしょう。ある意味彼らも被害者と言えなくもないですが……
そして、ランスローさんの「戦後か…今度の戦争に戦後はあるのだろうか」が印象的です。戦争を望む者がいる限り、いつまで経っても戦争が終わりませんからね。今回のように和平に動くものを排除し、それを相手側の策略によるものだと言えば、いつまでだって戦争は続いてしまうでしょう。終わらぬ戦争を続けた結果、戦後に生きるものがいなくなってしまう可能性すらあるわけで……
そんなこんなでまた次回。
平和になれば戦争のためだけに生きた兵士は切り捨てるのかなど、兵士を中心に掘り下げていく話なのでガロード達の視点よりもフロスト兄弟の視点に近いかも。
魔王を倒したら今度は勇者が迫害されるみたいな感じですね。
〉戦後の話だと前作のウイングで「この世とは終わらないワルツのようなものです。戦争、平和、革命、この3つが終わることなく回り続けるのです。」というセリフがあって、エンドレスワルツというタイトル回収がされていましたね。
エンドレスワルツってそういう意味だったんですね!優雅な印象を受けるタイトルでしたが、回り続ける世界を意味したものだったとは。
〉平和になれば戦争のためだけに生きた兵士は切り捨てるのかなど、兵士を中心に掘り下げていく話なのでガロード達の視点よりもフロスト兄弟の視点に近いかも。魔王を倒したら今度は勇者が迫害されるみたいな感じですね。
ガンダムも戦時中であれば頼れる存在ですが、戦後は争いの火種になりかねないとして廃棄されかねず……戦士にしろ兵器にしろ、都合のいいように扱われてしまう悲哀を感じさせられます。