ひびレビ

特撮・アニメの感想や、日々のことを書いてます。
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何はともあれシャケを食え!

2023-03-08 07:43:50 | 特撮
農水省のSNS、怪人がジャック 「シャケを食え」 スーパー戦隊のギャグに便乗


 「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」から早数年。第45話「クリスマスを楽しみに」に登場した怪人サモーン・シャケキスタンチン。「クリスマスにはシャケを食え!」「突然押し入っておいてなんだが、クリスマスにチキンを売るな!」「(改めてチキンを売り出した店主に対し)人の話を聞け!モラルだ!」などの強烈なまでのシャケ推し怪人。
 以来、私の脳裏に強く刻まれ、クリスマスになるたびに「シャケを食え!」というワードが頭をよぎるのは最早恒例行事。それ以外の時期のシャケも全て彼に結びつけるのは何か違う気がしなくもないですが、それでも連想せざるを得ない。それほどまでに印象深い怪人です。

 そんなサモーンが昨日3月7日、魚の日に農林水産省のTwitterに登場!……嘘みたいだろ?これ、悪役として倒された怪人なんだぜ…?アバレンジャーのヤツデンワニ(CVはサモーンと同じ津久井教生さん)、ジェットマンのドライヤージゲンなど、改心した怪人ならともかくサモーンは最後まで敵役・ギャングラーの一人であった存在。そんなサモーンが番組終了後にもこうした影響力を持つとは当時は思いもしませんでしたね。

 サモーンは前述のセリフのインパクトは元より、魚の骨やイクラ、シャケの切り身をあしらったデザインも秀逸。しかも謎のイメージ空間でパトレン2号とパトレンエックスを調理する強さを発揮したほか、押し付けられるシャケも普通に美味い。更にパトレンエックス=ノエルはサモーンを誘き出すチキンを入手法がぶっ飛んでますし、シャケを押しつけられた商店街の人々も商魂たくましかったりと、サモーン周りも面白いことになっています。
 
 
 果たしてサモーンを倒し、平和なクリスマスを取り戻すことは出来るのか!……という心温まる……温まる?お話で済めば、一怪人で終わっていたかもしれません。
 こいつが登場した第45話は物語の佳境。第43話、44話は先代パトレン2号にまつわる衝撃の事実が明らかとなり、第45話内においてもサモーンがシャケを推す傍らで、警察側ではギャングラーが変装に使っている「化けの皮」の出所を突き止めようとする様子が描かれています。この「化けの皮」周りが非常にエグくてですね……この話題が取り上げられた回に、自身の頭部に皮は無いけれど、皮のついたシャケを置いていくサモーンが登場するというのが何とも。
 パトレン1号=圭一郎、パトレン3号=つかさが心を痛める中、子供たちからパーティーに誘われたパトレン2号=咲也は、圭一郎たちにも元気になってもらいたいと思い、魁利たちと共に準備を進めている時にサモーンが出現する……という、ドシリアスとギャグが見事に入り混じった話となっています。仕事が佳境とはいえ、子供たちにはクリスマスを楽しんでもらいたい。そんな国際警察の優しさが光っています。


 物語もクライマックス。シリアスの箸休めとしてシャケを食え!と言わんばかりに登場し、クリスマスを盛り上げてくれたサモーン・シャケキスタンチン。数年経って尚こうして現実に影響を及ぼす怪人の魅力は、彼が登場した第45話だけではなく、ルパパト全体を通して見るとより引き立つと思います。
 ルパパトは良いぞ……私は定期的に快盗と警察が己の信念を曲げずに立ち向かう第42話を視聴するくらいには大好きな作品です。最後まで「VS」を貫いたルパパトは良いぞ……「いきなり飛んできたキツツキ」とか「言いなりダンシング」とかネタ回もあるけど、「『強制帰宅ビーム』てwww」と予告で笑ってたら、笑えない展開が繰り広げたりと、マジで魅力的な作品だから見て……

 
 なお、昨日のおにぎりの具はシャケでした(笑。
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「ゴジラVSガイガンレクス」を見て

2022-11-04 06:55:16 | 特撮
「ゴジラVSガイガンレクス」を見ました。

……まさかVSシリーズの続きを思わせる演出から始まるとは!しかもナレーションが……!

今回のガイガンはFW版ではなく昭和版に似ています。FW版ガイガンの、トゲトゲしい見た目から漂う如何にもな悪人感も好きですが、今回は立ち位置的に昭和版の方がしっくり来ますね。FW版が大挙して押し寄せて来るのは、あまりにも画面の圧が強いです(苦笑。

人類では歯が立たないガイガンを前に現れたのはゴジラ!このゴジラが、あのジュニアが成長した姿だったとしたら、来てくれるのも納得です。あるいはガイガン襲来に際して、平穏な暮らしを送っていた三枝さんを引っ張り出して、VSデストロイアよろしくテレパシーで誘導した……そんな妄想も広がりますね。

姿を表したゴジラは、VSシリーズの面影を残しつつ、あのゴジラとは別人だと分かる感じが良いですね。ここぞというタイミングで体内放射を決めてくれたのが個人的にめっちゃ嬉しかったです。

そして真の敵であるガイガンレクス登場。両腕の武装は何と蛇腹剣!ここら辺はFW版っぽい武装ですね。ゴジラを吹き飛ばす攻撃力、熱戦を受け止める防御力を有してはいるものの、それだけではゴジラを圧倒するまでには至らない。この互いの絶妙なパワーバランスもいい味を出しています。

ラストバトルでは互いに奥の手を出し合うわけですが……「ゴジラ」で「白」。非常に馴染みのある組み合わせ。それなのに、ここまでグッとくるとは……!
また、このゴジラには、あのゴジラのみならず、ファイヤーラドンの魂も宿っている可能性を考えると……一見数で圧倒されているようにも見えますが、実際には一人じゃなかったのかなって……


といった感じのVSガイガンレクスでした。VSシリーズの続きを思わせる演出と、頼もしいゴジラの姿を見られてとても嬉しかったです。ありがとうございました!
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ミラーマン 第51話(最終回)「さよならミラーマン」

2022-06-02 07:49:41 | 特撮
ミラーマン 第51話(最終回)「さよならミラーマン」

 惑星Xが地球に衝突するまであと僅か。新たに出現した角獣デッドキングとの戦いに際して、京太郎は遂にその正体を朝子に知られてしまうことに。
 「ウルトラセブン」ではダン=ウルトラセブンの告白はドラマチックなものとなっていましたが、それとは対照的にこちらは何とも静かな雰囲気に包まれていました。戦いが終われば、ミラーマンとしてではなく、一人の地球人として平穏に暮らせる。あともう少しでその夢が叶うと思っていた矢先、朝子に正体を知られてしまった。その後の朝子の態度を見るに、朝子の鏡京太郎を想う気持ちに変わりは無いように見えますが、京太郎としては秘密を貫き通したかったんでしょうね……戦いの疲れも相まってか、静かに崩れ落ちていく様が印象的な正体バレとなりました。

 惑星X接近により頻発する天変地異。それを受けて「全ての地球人よ。全世界の人々よ!動揺してはいけない!理性を失ってはいけない!我々には不可能を可能に変える科学の力がある!そしてその科学の力に人類の勇気と愛と理性が加われば、必ずこの試練が乗り切れるのだ!!全世界の人々よ!今こそ地球人の素晴らしさを見せる時だ!!どうか、頑張ってくれ…頑張ってくれ!」と、30秒以上もの祈りを捧げたのは御手洗博士。最初このシーンを見た時は、何が始まったのかさっぱりでした(汗。「全ての地球人よ」なんて言い出すものだから、インベーダーの勝利宣言でも始まったのかと。この祈りに捧げられた熱量もすさまじく、最初は御手洗博士が喋っているとは気づけないほどでした。

 科学は素晴らしいものだが決して万能ではない。そこに人類の勇気と愛と理性が加わらなければ、不可能を可能にすることなんて出来ない。こうした局面を目の当たりにして「もう終わりだ」と動揺してしまっては、反引力装置も完成しえなかったことでしょう。しかしその動揺は鎮められるかどうかは本人次第。ジャンボフェニックスを完成させるほどの科学力を持つSGMのトップである御手洗博士が取った手段が、原始的な「祈る」という手段なのが印象的なシーンでした。


 そしていよいよ最終決戦に赴く京太郎と、彼が変身に使用した鏡に泣きながらすがりつく朝子、彼女の肩を抱く御手洗博士……残された2人の表情が鏡に映っているところに何とも切なさを感じます。人間である朝子たちが鏡を覗き込んだところで、返ってくるのは自分の顔だけ。改めて京太郎と朝子たちの違い、距離感を覚えさせるシーンだったかと。
 反引力装置から飛び出てきたミラーマンが相手取るのはデッドキングと前回登場したエレキザウル…ス……まさか前回やられたまんまの姿で出てくるとは……パンドンよろしく改造されたりしなかったんですね…
 2体ともそこまでの強さを感じさせる怪獣ではありませんでしたが、カラータイマーが点滅する中でのシルバークロス、道連れと言わんばかりにミラーマンに覆いかぶさって爆発するデッドキングなど、緊張感のある戦いとなっていました。しかし反引力装置って、そういう仕組みだったんですね…(汗。


 ともあれ、朝子に正体がバレはしたものの、これからは平穏無事な暮らせるな!ハッピーエンドだな!と思っていました。まさか最後の最後に思いがけない存在が京太郎の地球人としての幸せを奪うことになろうとは……既に京太郎にはミラーマンとしての覚悟が決まっていたとはいえ、この展開は正直京太郎や朝子が可哀想に思えてなりませんでした。御手洗博士も「喜んでお返しします!」とは言っていたものの、口調からは苦渋の決断であることが滲んでいたように思えます。
 元々は地球人として育てられていた青年が、ある日突然ミラーマンだと告げられ、苦悩の果てにインベーダーを倒して地球人として暮らせるかと思いきや……運命に振り回されながらも、それを自らの意思で受け入れ、笑顔で別れを告げる京太郎の、どこか哀愁漂うカッコよさが印象的なラストでした。


 というわけでミラーマン全51話視聴終了!長いようであっという間の1年間でした。途中から配信終了間際の更新となりましたが、無事最後まで視聴出来て良かったです。序盤のミステリー・ホラー感強めの話も、ジャンボフェニックス加入後の展開も、どれも楽しませていただきました。個人的にはザイラスやキングザイガー、ブラックゴンとの戦いが印象に残っています。また、インベーダーの作戦には最初から最後まで驚かされっぱなしでした。ああも頻繁にヒーローや防衛隊を直接狙ってくる敵組織ってのは個人的には新鮮に感じたもので。
 鏡を介しての変身・移動こそ出来るものの、空を飛ぶことは出来ず、宇宙空間での戦いにも制限がある。京太郎の負けず嫌いな性格を利用されてピンチに陥ったこともあるなど、決して万能ではないからこそ、それを如何にして乗り越えていくかが面白い作品だったなと。
 
 1年間の配信ありがとうございました!
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ミラーマン 第50話「地球最後の日」

2022-05-30 07:44:03 | 特撮
ミラーマン 第50話「地球最後の日」

 いよいよインベーダーは最後の作戦を決行。それは何と惑星Xを地球に衝突させるという大胆極まりないものでした。自分たちのものにならないのなら、いっそこの手で!という自滅覚悟の作戦かと思いきや、地球を破壊した後に惑星Xを太陽系の軌道を周らせて地球と同じ気象条件とし、新しい星として生まれ変わらせるのが目的とのこと。それでも衝突時の衝撃は惑星Xをも滅ぼすのでは?と思いましたが、大きさは地球の2倍、重さは4倍とのことなので、地球だけ滅びる計算なんでしょう。
 惑星Xは、見る人によっては「ルビーのような星」。しかし実際には、インベーダー自身も認める「気味の悪い星」。見るのと住むのとでは大きな違いがあることも描写されていました。ところで御手洗博士が一度だけ「デビル星」と読んでましたが、あれは何故…?

 ともあれ、惑星Xとの衝突を避けるべく、地球ではひらりマント反引力装置の建設が進められることになったわけですが、正直自分たちの星の軌道を変えられるインベーダー相手に効果があるとはあまり思えませんでした(苦笑。
 そんな反引力装置を狙って出現したのが、電気怪獣エレキザウルス。終盤に登場する怪獣なのだからさぞかし強いのだろうと思いきや、背中の羽?は防衛隊の攻撃であっさり破壊され、アンカーのようになっている両腕のハサミでミラーマンを捕らえた際には「電気を流してカラータイマーの点滅を早めるのか!?」とハラハラしたものの、そういったことはせず。力任せに振りほどかれて、光線を放つ角をサクッと破壊されてダウン……一応生存してますが……君、イエズと出番変わった方が良かったのでは…?(汗。

 また、SGMにも壊滅の危機が迫っていました。刻一刻と近付く時限爆弾のタイムリミット。朝子たちは救えても、基地はもう駄目か……え?あの、それ目覚まし時計感覚で止まるもんなの!?インベーダー自身がうっかり起動しても簡単に止められるようになっている、簡単に止められるからこそ、体が思うように動かず止めたくても止められないじれったさを感じさせる……という点では効果的かもしれませんが、良いのか、それで…


 残り時間はあと僅か。果たして人類の未来は!といったところで、今回は何と次回予告無し!地球と惑星Xの衝突までのタイムリミットだけが示されて終わるという、なかなかに印象的なラストとなっていました。最終回に出てくる怪獣も展開も一切分からないまま。次回予告が無いだけで、こんなに緊張感が増すもんなんだなーと。
 いよいよ次回最終回。長いようで短かったミラーマンとの一年間も終わりかぁ…
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ミラーマン 第49話「怒りをこめたこの一撃」

2022-05-25 07:43:33 | 特撮
ミラーマン 第49話「怒りをこめたこの一撃」(ナレーションではサブタイトル後に「吸盤怪獣登場」)

 ミラーマン第49話が「怒りをこめたこの一撃」。
 帰マン第46話が「この一撃に怒りをこめて」。怒りこめすぎでは?

 さて今回は安田隊員の妹がインベーダーに洗脳され、京太郎を襲撃。なるほど、今回は安田隊員の怒りのこもった一撃が怪獣に浴びせられるわけだな!……と思っていたのですが、確かに怒りには燃えていたものの、期待していたほどの活躍はなく…
 ですが、家族を大事に思いつつも自身の使命を全うしようとする姿勢や、行方不明の妹が帰らぬままSGMに戻ろうとした際、自分が戻るという京太郎に対してきっぱりと「いや、君に僕の代わりは無理だ」と告げた様は印象に残りました。自分の仕事に誇りと責任をもって臨んでいる様がカッコよかったですね。また、安田隊員は以前、建物倒壊に巻き込まれた少女を救助しています。この際一緒に歌っていたのが印象的でしたが、もしかすると幼い頃の妹との触れ合いが、救助の際に役立ったのかなーと。

 今回は吸盤怪獣イエズが登場。ミラーマンの光エネルギーを吸収するというのは次回予告で分かっていましたから、さぞや強敵なのだろうと思ったら、触手がサクサクと切られていく様に驚きました。てっきりアロザみたいに光エネルギーを使った攻撃そのものを無効化すると思っていたため、その時点では切られた触手に重要な役割があるとは思いもしませんでした。あんな厄介そうな触手があったら、切りたくもなるでしょう(笑。
 迂闊に攻撃すると光エネルギーを吸収されかねない相手にどう立ち向かうか……可能性があるとすれば、ミラクル・キックか…?と思っていたら、ミラーマンが取った選択肢はこれまた予想外のものでした。新技ミラーファイヤーまで飛び出した、怒りをこめたこの一撃(一発だけとは言ってない)。カッコよかったです。

 また、京太郎はとある理由から、父から授かったペンダントによる変身を止められていましたが、これまでペンダントを使って変身したことって無いんでしたっけ…そこまで気にしたことは無かったな…こういう描写があると、ますます終わりが近いことを感じます。


 そんなこんなでまた次回。残り2話です。
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ミラーマン 第48話「赤い怪鳥は三度来た!」

2022-05-23 07:45:55 | 特撮
ミラーマン 第48話「赤い怪鳥は三度来た!」

 今回は京太郎と朝子の友人であり、防衛隊の樋口参謀長の息子でもある雄一が登場。1話限りのゲストキャラクターではありますが、父の意向に反して南米の農園で働こうとする強い意思、京太郎に負けず劣らずの腕っぷし、インベーダーに命を狙われる彼を心から案じる様などなど、妙に印象に残るキャラクターだったなと。

 彼と京太郎は、2人とも「親が地球防衛の任務に就いている」という点で共通しているものの、「戦うこと以外にも生きる道がある」と説く雄一と、命を捨てて恐ろしいインベーダーの侵略から地球を守ることを選んだ京太郎とでは、選んだ道は正反対。京太郎が「雄一くんはこれで良いんだ」と言っていたように、出自はどうあれ、どの道に進むかは個人の自由。それを理解したうえで、京太郎は命を捨てる覚悟をしており、他人に危険を背負わせっるようなこともしない……今回は、最終回が近い本作において、改めてミラーマン=京太郎の決意を確認する話だったと思います。

 そんなミラーマンが相手取ったのは、巨大宇宙怪獣ボアザウルスⅡでした。手元の書籍だと別個体っぽい扱いですが、本編中の描写を見ると同一個体っぽくも思えますね。ボアザウルスⅡ、更には地球防衛の要となる人物を次々にさらった赤い怪鳥こと宇宙船との戦いは、体感でいつもより長めに感じました。工業地帯での1対2の戦いはなかなかに見ごたえがあったなーと。

 次回はミラーマンの光エネルギーを吸収する吸盤怪獣イエズ登場!残すところあと3話。来週には最終回配信か……その次はファイヤーマンを配信してくれると嬉しいのですが……
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ミラーマン 第47話「侵略者撃破計画 改造怪獣ギランダー登場」

2022-05-16 07:21:59 | 特撮
ミラーマン 第47話「侵略者撃破計画 改造怪獣ギランダー登場」

 対インベーダーを想定した「チャレンジ計画」。その心臓部「レーザーパワー」の開発に携わる研究員が次々に殺害された。御手洗博士は人命を考慮し計画の中止を考えていたが、チーフの説得により場所をSGMに移して続行することに。しかしインベーダーはギランダーを研究所に差し向け、野村隊員が人質にされてしまう…

 
 対インベーダーのためとはいえ人命を危険にさらしてまで続ける必要があるのか、押し付けになっていないか、インベーダーを刺激するような研究をしなければ平穏無事でいられるのではないか……今回はそうした研究者たちの揺れ動く心境に注目した話となりました。
 研究を続けなければインベーダーに対抗できず、人命を優先すればインベーダーの侵略を許しかねない。一度始めた研究を途中でやめたら、それこそ散っていった仲間たちが報われない。研究と人命、どちらを優先するにしても命のやり取りは避けられないのであれば、例え更なる犠牲を払うことになろうとも、多くの命を救える研究を続ける…といった覚悟も描かれていたかと。

 そんな中で登場した改造怪獣ギランダー。当初はこれといった能力も見せず、腕力で京太郎が乗った車を吹っ飛ばすぐらいしか目立った活躍はなく。ミラーナイフを喰らっても平気で突っ込んできたから、やる気あるなーと思っていたら、突然ビルにもたれかかって動かなくなったのには驚かされました。京太郎は「死んだ」と判断したようですが、後にレーザーパワーを与えられて復活していたところを見ると、演技だったんですかね?
 復活後は胸部が発光。そこからビームを撃つかと思いきや、発射場所はヒレ。あとヒレを飛ばせるようになりました(使い切り)……うん、うん?

 そんなこんなでまた次回。残りあと4話。
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ミラーマン 第46話「死都に愛の鐘が鳴る」

2022-05-09 06:49:25 | 特撮
ミラーマン 第46話「死都に愛の鐘が鳴る」

 第42話に登場したインベーダーの少年に続き、インベーダーを裏切り、地球人として暮らすことを望む少女・リサが登場。彼女の言葉を信じるか否かではSGM内でも意見が割れるところ。これまでのインベーダーの所業を見ていれば、彼女の言葉をすんなり受け取る方が難しいでしょう。実際、京太郎も罠にはめられた際には一瞬彼女の手引きを疑っていましたし。私も、リサがインベーダーの姉と結託して京太郎を騙している可能性を捨てきれませんでした。

 しかし実際には、最期まで心の奇麗なインベーダー…もとい地球人であり続けたリサ。自分の命が残り僅かだと知った彼女が取った行動が、何とも切なく、彼女が心から地球を愛していること、京太郎と友達であり続けたいという思いの強さが伝わってきました。
 インベーダーであるが故に遺体は消えてしまいましたが、それでも彼女を「インベーダー」ではなく、一人の「地球人」として弔うシーンも印象的です。

 そんな彼女を狙うのが、キラー怪獣レッドモンスに変身するリサの実の姉。インベーダーにも親兄弟という概念があったことにも驚きです。ギターから発する怪光線で妹リサの細胞を徐々に死滅させる指令に従っていましたが、あれは彼女の本意だったのでしょうか。
 指令に従わなければ、姉自身も命の危機に立たされるのは明らか。我が身大事さにやむを得ずリサを手にかけた可能性も捨てきれないと思います。あるいは、別の誰かに殺されるよりなら、せめて自分の手で…という思いもあったのかもしれません。
 しかし、非情なインベーダーのことですから、単に「姉妹」という関係があるだけで、そこに親愛の情は湧かないのかもしれません。本作も終盤ですが、一向に底が見えないのが恐ろしいところですね。

 そんなこんなでまた次回。ところでリサの姉、京太郎にギターの先端(怪光線を発射する部分)を突きつけておきながら、何故に接近戦を仕掛け始めたので…?
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ミラーマン 第45話「少年と黒い大怪獣(ブラックゴン)」

2022-05-02 07:17:07 | 特撮
ミラーマン 第45話「少年と黒い大怪獣(ブラックゴン)」

 京太郎と朝子の服のセンスに「これが流行だったのか…?」と困惑した今回は、2人の知り合いであるマコト少年と、宇宙怪獣の子供であるゴンの物語。

 両親を事故で無くしたマコトは、偶然宇宙怪獣の子供であるゴンを発見……するのですが、ゴンの見た目はどっからどう見ても黒い牛。後々インベーダーの手によって巨大化した際には、牛とは似ても似つかぬ風貌になるものの、巨大化前は牛そのもの。まぁ宇宙は広いから牛みたいな宇宙怪獣がいてもおかしくないのでしょう。どっからどう見ても「恐竜」には見えない「宇宙恐竜」もいますしね。また、大人しい牛のようなゴンから凶暴そうなブラックゴンに変貌させられた方がインベーダーの非道さも際立つかなと。

 そんなゴンを巡ってインベーダーと生身での戦いを繰り広げる京太郎。いつもながら生身アクションはカッコいいですけど、見ていてヒヤッとする場面もありますね…

 そして始まるミラーマンVSブラックゴン。口からの火炎、両腕の鞭を武器に迫りくるブラックゴンを相手に、マコトの前ではブラックゴンを殺めることも躊躇われる。ここでウルトラマンならマコトの叫びでゴンが動きを止め、その隙に細胞変化光線的なので元通り。ゴンはこれまで通りマコトと一緒に仲良く暮らすか、あるいは家族が迎えに来るか、はたまたウルトラマンが宇宙に送り返す…といった展開も予想されます。
 ですが、そこは「ミラーマン」。予想だにしないラストが待っていました。いつもはミラーマンのエネルギー残量を警告するカラータイマーも、今回は別の役割を果たしていたように思えます。

 やむを得ないとはいえ、残酷な事実と向き合わなければならなくなったマコト。それでもミラーマンを罵倒するような言葉は吐かなかったのが印象的です。数々の別れを辛い別れを経験し成長していく…少年の心が一歩大人に近づいた話でした。


 次回は2人のインベーダーの話。
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ミラーマン 第44話「魔の救出大作戦」

2022-04-25 06:50:52 | 特撮
ミラーマン 第44話「魔の救出大作戦」

 穏やかな陽気のある日、突如インベーダーの宇宙船がマンションに激突。宇宙船の真下には取り残された少女を救うべく、安田隊員が救助活動を続ける一方、外には巨大宇宙怪獣ボアザウルスが出現。応戦するミラーマンだが、隣接する建設中の建物が崩れ始め…

 といった感じで、今回は怪獣との戦いではなく、少女の救出劇がメインとなっています。ミラーマンはボアザウルスと交戦はするものの、途中からは建設中の建物を支えるのに尽力することとなりました。建物を守りながら戦うこの感じ、どこかで……あぁ、FE3のシルバーブルーメ戦かぁ…
 安田隊員が救助に当たる中、ただひたすらに鉄骨を支え続けるミラーマン。ウルトラマンならば何かしらの光線でどうにかしてしまいそうな状況ですが、ミラーマンはそうもいかない。しかし、カラータイマーがあるとはいえ、エネルギー消費を抑えれば3分以上戦えるのがミラーマンの強みでもある。今回はその強みを生かし、長時間鉄骨を支え続けてくれました。こういう活躍も良いですね。

 一方の安田隊員。どちらかといえば頭脳派で、今回のような人命救助は藤本隊員が担っているイメージがありましたが、だからこそ安田隊員が奮闘する様は印象に残りますね。怯える少女を励ますために、ただ声をかけるだけではなく一緒に歌ったり、少女の「水が飲みたい」という言葉を聴いた際の唇や喉を映すシーンなども印象的です。決して弱音を吐かず、小さな命も見捨てない姿勢はカッコよかったですね。
 一件落着した後で「ミラーマンが死んだ」と嘆く少女の兄に対し、京太郎をチラッと見ながら「ミラーマンは死なない」と告げる御手洗博士も良かったなぁ……
 
 で、ボアザウルスは一体どこへ…?この後別個体が登場するようですが…そもそもボアザウルスは一体何をしに現れたのでしょうか。宇宙船からインベーダーの技術や作戦が地球人に漏れては困ると判断し、証拠隠滅を図ろうとしたと考えるのが妥当でしょうか。少年インベーダーの例もありますし、彼らが仲間思いとは考えづらいですし。


 そんなこんなでまた次回。気づけば最終回も近いですね。
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