ひびレビ

特撮・アニメの感想や、日々のことを書いてます。
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未知の映画に手を出して

2024-07-25 08:02:13 | テレビ・映画・ドラマ
 最近では配信サイトで気になっていた映画を見たり、昔見た映画を見直したりといったこともありますが、そうなるとどうしても自分の好みの映画ばかりを見てしまうわけで。

 なので、時折WOWOWで「タイトルが気になった作品」を視聴する、ということも間々あります。それで先日視聴したのが「焼肉ドラゴン」という映画でした。私の予想は「現代を舞台に、焼肉ドラゴンで熱く笑える焼肉バトルが繰り広げられる!」だったのですが、店に入ってみると「舞台は大阪万博を間近に控えた高度成長期の日本。古びた家屋が立ち並ぶ路地で『焼肉ドラゴン』を営む在日コリアン一家の物語」でした。なんもかんも違う!(汗。
 当然期待していた焼肉バトルは起こらないどころか、辛く、苦しい出来事の数々が押し寄せてきました。しかし、例えば桜の花びらが舞い散る光景を目にした時のように、昨日がどんな日だったとしても、心が明るくなる時はある。互いに支えあい、明日を信じて生きていこうとする人々の物語を最後まで見届けました。個人的には「焼肉ドラゴン」を営む父親のキャラクターが一番好きですね。母親に比べると寡黙で、最初は少々頼りなさげに見えたのですが、実際には苦境にあっても子供たちのことをちゃんと考えていたり、とある出来事が起きた際に感情を露わにしたのが印象的です。頼りなさげな印象が最後にはガラッと変わっていたので、ドラマの大事さを感じさせられました。

 ……とまぁ、そんな感じで、期待していたものと全然違ってもそれを楽しめることもあります。が、一方で途中まで見ても面白さが一向に分からず、結局途中で見るのをやめてしまう作品も少なからずあるわけで。映画館なら「お金を払ったんだし最後まで見るか」となりますが、家で視聴する場合は、こちらもお金は払っているものの、映画館よりかは簡単に「もうやめた!」となってしまうのは良し悪しですね。

 現在は2作品視聴待機中なのですが……一作は割と面白そうだけど、もう一作品はタイトルで落ちている気がしてならない。名前がズルいよ「シャーク・ド・フランス」。
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「ブラック・ジャック」(2024年テレ朝版)を見て

2024-07-01 07:35:26 | テレビ・映画・ドラマ
 昨日放送された実写ドラマ「ブラック・ジャック」を見ました。

 言わずと知れた名作「ブラック・ジャック」。中学生の頃に読んで以来大好きな作品で、単行本・文庫本いずれも何度も読み返しました。
 今回のドラマは連載50周年記念ということですが……総合的には「思ったよりは悪くなかった」です。まぁそもそも原作からして面白いので、当たり前っちゃ当たり前な気もしますが。


 ブラック・ジャックは原作よりも少々気だるさを感じさせつつ、声や雰囲気は思っていたよりもずっと良かったです。ただ、彫刻周りについては必要だったかと言われると……命を大事にしていることを伝えたかったのかもしれませんが、それなら他の原作エピソードで十分事足りたんじゃないかなと。正直必要性を感じませんでした。
 まぁそこはともかく……家だよ家!何であんな洒落た雰囲気の家なんですか!?あれじゃ親方の手の跡どこにも残ってないでしょ!?「実はここにありました!」的な隠し要素かもしれんけど!あの家をそのまま再現しろとまでは言わんけども!もっと古い感じの家にして欲しかったです。
 あとカレーについては、どうにか許可を取ってボンカレーにして欲しかったですね(笑。熊カレーにしたのは……彼自身熊に命を助けられた経験があるからでしょうか?

 で、色々と話題になっていた気がするドクターキリコ。正直性別に関しては大きな問題ではないと、ドクターキリコというキャラクターが保てていれば、変わった理由に納得がいけば良いかなと思っていました。原作改変については、アニメ版を「原作でピノコが出ていない話にピノコを出した」という理由で見なくなった身としては、今更っちゃ今更な話題なので(苦笑。
 今回安楽死を依頼した患者については、原作でブラック・ジャックから自殺志願の少年を押し付けられた時に憤慨していたキリコならば請け負わない仕事だろうと思っていたので、「もっと話聞いとけよ」とツッコミたくはなりましたが、何にせよ一度断ったのは評価できます。
 ただ、女性にする意味は全く感じられませんでした。むしろ雰囲気が柔らかくなってしまったことや、髪型や服装と相まって「死神」感はだいぶ薄れてしまったように思います。患者により一層親身になっているのが改変理由か?とも思いましたが、そもそも原作キリコなりに患者に寄り添った結果が安楽死だったわけで、そこに男女の差は無く……あまり必要性が感じられない改変だったなと。

 改変といえば琵琶丸も「ブラック・ジャック」では盲目の針治療士ですが、ドラマ版では歌ってます。確かに手塚作品ではアトムなど他作品のキャラクターが別の役どころで登場するのは珍しくありません。が、前述のキリコ同様、「ブラック・ジャック連載50周年記念」で、わざわざ琵琶丸の設定を変える必要は感じられませんでした。

 ピノコが畸形嚢種だったことについて触れるのであれば、個人的には将来を期待されていた水泳選手のエピソードを改変して盛り込んで欲しかったかなと。ただ、あちらは足、今回のドラマは見た目に関してだったため、やりにくいとも思いますが。
 しかし、割と聞き分けの良い感じのピノコでしたね。良い意味でお人形さんがあったのは良かったですが、もうちょっとはっちゃけてくれても良かったとは思います。まぁドラマの雰囲気もあるでしょうから、その側面は出しづらかったのかなと。

 研修医・長谷川については、原作にも「無免許医であることを咎める医師」や、ブラック・ジャックの手術を手伝う友人医師は時折登場しますから、そういう役だというのは理解します。ただ、良くも悪くも前半の物語を動かすためのキャラクターに留まってしまい、彼自身の魅力はあまり感じられませんでした。ブラック・ジャックを見る目が変わったこと以外でも、彼の成長を感じられるエピソードが欲しかったですね。あと、最後に手塚先生(医師)の名前を出しつつ、冒頭で行った手術のネタバラシが彼の口から発せられましたが、あれは手術を受けた本人に語らせた方が良かったように思えます。
 後半の主軸となる六実夫妻は、ブラック・ジャックの父親からの依頼に舵を切るのかなーと思いながら見ていたので、あっちの方向に行くのは少々意外でした。キリコを出した時点で気づくべきだったか。また原作読まないとなぁ。

 
 また、本作には随所の原作エピソードが散りばめられています。それはそれで嬉しいような、「ブラック・ジャックは金さえもらえれば何でも請け負うわけではなく、きちんとした信念をもった人なんだ!」ということを伝えたいがためにサラッと使われてしまったのが勿体なく感じるような。
 ダイヤに関してはブラック・ジャックが手を出さなかったからこそ意味があり、風車にしてもブラック・ジャック本人が受け取るシーンが印象的だっただけに、それぞれ改変・省略されたのは物足りなさを覚えてしまいますね。


 とまぁ、総じて「思っていたよりも悪くは無かったが、物足りない」作品でした。ストーリーについて特に言うことはないのですが、意図がよくわからない改変が気になってしまったり、原作エピソードで見たかった場所がカットされていたりと、話の本筋以外で気になることが多くて……
 ともあれ、今度実家に帰ったら原作を読み直そうと思う今日この頃。続編をやるとすれば……白拍子先生でも出します?
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楽しい仲間!とのお別れ

2024-05-02 08:07:42 | テレビ・映画・ドラマ
 ヒシアマゾン、カツラギエース、サクラチヨノオー、シーザリオでハッチポッチステーションをやるなら、ヒシアマゾン=グッチさん(仕切り役)、シーザリオ=ダイヤさん(オンとオフ)、カツラギエース=ジャーニー(主人公っぽい)、サクラチヨノオー=エチケットじいさん(格言(エチケット)を言う)かなぁと考えていた今日この頃。

 昨日の記事を書いていた際に、現在はハッチポッチステーションの流れを汲むパペットシリーズ?が無いと知り少々寂しく思います。
 私が主に見ていたのは「ハッチポッチステーション」と「クインテット」。放送開始は前者が1995年、後者が2003年と、30年、20年ほど前の番組たちではありますが、未だに「壊れたおんぼろクラリネット捨てなさい、捨てなさい」という替え歌や「ただいま考え中」などの曲は印象に残っています。学校帰りにジャーニーやグッチさん、アキラさんたちに会えるのが楽しみだったなぁ……以前放送された「おげんさんといっしょ」に再登場してくださった時は嬉しかったですね。

 で、その「ハッチポッチステーション」なんですが、チケットというキャラクターがいまして。確かジャーニーの後輩的なポジションで、ジャーニーよりもしっかりもののイメージがあったのですが、いつの間にやらいなくなってまして。で、その後にエチケットじいさんが登場して以降もチケットの行き先が気になっていました。
 今回この記事を書くにあたってwikiを見てみたところ、登場期間1年ぐらいで、その後再登場してないそうな……めちゃくちゃ好きなキャラクターだったというわけではないにせよ、登場人物の一人がいなくなる寂しさを当時受け止めきれていなかったのかなと。

 それで思い出したのは、当時見ていた「おかあさんといっしょ」のおにいさんとおねえさんたちが変わると知った時はめっちゃ寂しくて、ビデオに録画したこと。アニメや漫画、ゲームには終わりがあるけど、ああいった番組に終わりや節目があるとは思っていなかったのかもしれません。

 終わって寂しい気持ちと、楽しい仲間たちとの思い出を振り返る今日この頃。パペットシリーズ、いつか復活して、その時の子供たちにもあの良さを味わってもらいたいなぁ……
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バラエティーからドキュメンタリーへ

2024-04-16 06:14:54 | テレビ・映画・ドラマ
 先日から放送されている「新・プロジェクトX~挑戦者たち~」。20年ほど前に放送されていた元祖プロジェクトXは勉強の一環で見たり、書籍でゴジラ回を読んだりした記憶があります。毎週欠かさず見ていたわけではないにしろ、ナレーションの雰囲気や「プロジェクトX……」のスッと消え入るような言い方、OPやEDなどはしっかりと記憶に残っていましたから、改めて印象的な番組だったなーと「新」を見ていて思いました。

 思えば当時はこういったドキュメンタリーよりも、バラエティー番組を見る機会の方が圧倒的に多かったです。今となってはその立ち位置が逆転し、ドキュメンタリーは録画することは間々あっても、バラエティーを録画するのはせいぜい正月ぐらいとなりました。面白い番組が減ったとかいう話ではなく、単に人気番組を見なくても知人間の話題に困らなくなったとか、他にも面白いことが増えたとか、そういう理由なのかなと。楽しいものは動画サイトで、真面目な話はテレビで……的な?
 一人暮らしを始めた時は「これからはニュースやスポーツじゃなくて、好きなバラエティー番組を好きなだけ見られるぜ!」って思ってたのにねぇ……

 で、「新・プロジェクトX」。第1回は私にとっての未踏の地・東京スカイツリー。そもそも何で建てたのかすら分かっていなかったので、勉強になりました(苦笑。未踏の地故に、だだっ広い土地にデーンと立っている!というイメージだったのですが、敷地がかなり限られていたそうで……おまけに倒れない建物を作らなければならないというプレッシャーが半端ない。更には……無理無理無理無理!なんであんな高いところで作業できるんですか!?雷!?風!?しかも時期が時期だっただけに……最近、割と高いところが怖い自分がいることに気付いたので、東京タワーよりも更に高い建物に行こうという気は無かったのですが、この番組を見ていつか行ってみたい場所に変わりました。
 第2回はカメラ付き携帯電話の開発秘話。確か二代目携帯電話からカメラ付きだったと記憶していますが……すいません、すいません!アホなもんで「え?レンズ入れたらカメラになるんじゃないの?」とか思ってしまってすいません!あんな気の遠くなる作業をされていたとは全く知らずにパシャパシャ撮りまくってすいません!お世話になりました……


 とまぁ、そんな感じで身近なようで知らない世界に触れさせていただきました。第3回以降も楽しみです。
 あ、あと「映像の世紀バタフライエフェクト」も見なきゃ……「一体誰が撮影したんだ」って映像ばかりで、こちらも毎回驚かされっぱなしです。
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2003年版「白い巨塔」でホロッとした話

2024-04-03 08:09:50 | テレビ・映画・ドラマ
 というわけでBS11で放送されていた2003年版の「白い巨塔」が最終回を迎えました。放送当時は最終回は15分拡大されていたそうですが、今回の放送では、東前教授の「財前君は生きてます!」の件がカットされていたっぽいです。どこがどうカットされていたかまでは覚えていませんが、少々残念ですね。

 で、本放送以来の視聴となりましたが……当時泣いた記憶は無かったのに、今になってみると財前と里見の友情には思わずホロッと泣かされてしまいました。裁判の場においても努めて冷静に真実を述べ、公正であらんとしたものの、財前の病状を知ると一人の医師である以前に友人として声を荒げる里見先生が良いなぁ……最期まで浪速大学の医師であり続けた、あり続けなければならなかった財前の無念さも心に響きます。
 
 また、周囲が財前に病状をひた隠しにしようとする中で、財前の妻・杏子にそれとなく彼の深刻さを伝える鵜飼学長の妻・典江も印象的でした。財前が裁判で負けたことと彼の病状を考えると、教授夫人の集まりである「くれない会」における二人の関係性は今後切れてしまうはず。
 にも関わらず、財前彼を「そこまでの男」と切り捨てる鵜飼学長とは異なり、杏子の心に寄り添う典江からは、立場に関係ない優しさが感じ取れました。もしかしたら彼女自身、鵜飼学長と結婚する以前、夫や恋人に先立たれた身なのかもしれません。そもそも花を贈ろうとしたのも杏子に心構えを説くための口実に過ぎなかったのかもしれない……などと色々考えさせられるシーンでした。
 ……これで「実はカットされたシーンで『使えそうだから寄り添ったフリをした』なんてことが描かれていました!」なんて言われたら台無しなので、やっぱりカットしないで欲しかったですね(苦笑。

 放送当時以来、途中からの視聴とはなりましたが、当時ドラマを見る習慣がそこまで根付いていなかった私に、ドラマの面白さを教えてくれた作品の一つである本作は、20年経った今でも変わらぬ面白さを味わわせてくれましたし、新たな気付きを得ることも出来ました。やっぱ良いなぁ「白い巨塔」。いつかノーカット版も見返したいなと思う今日この頃でした。
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ここからあそこへ(どこへでも)

2024-03-08 08:10:02 | テレビ・映画・ドラマ
 FGOのイベントでドン・キホーテが登場する
→ドン・キホーテといえば「THE 有頂天ホテル」の歌を思い出す
→同作を見たくなる

 「THE 有頂天ホテル」は良いぞ……大みそかのホテルを舞台に、接点の無かった人々の物語が絡み合い、無事新年を迎えられるかどうかのドタバタ劇、良いよね……定期的に見たくなるんですよね、あの映画。「ラヂオの時間」や「みんなのいえ」なども好きですが、気軽にみられるという点では、三谷さんの作品だとこの映画が一番かなぁと。

 そういえば本作の感想って書いたことあったっけ?えーと、有頂天ホテルで検索っと……あったあった。2006年の年末に書いてるわ。どれどれ
 「中々面白かったのだが、どうも様々な話が絡んでいて少々わかりづらかった。それといくら映画でもあんなホテルって本当にあるのだろうか。何か非現実感が漂っていた気がする。まぁそれが良い点なのかもしれないが。それと人ってそう簡単に変われるものか?しかも大晦日の一日で。微妙だ。」
 ……様々なありえないような話が絡むのが面白いんだろ!?大晦日のたった数時間のうちにあれこれ変わっちゃうのも見どころだろぉ!?微妙ってなんだよ当時の私!……逆に考えると、この感想からよく何回も見直す映画にまで至ったな、私……
 
 とまぁ、FGOをプレイしていたはずが、いつの間にやら「THE 有頂天ホテル」の話になり、何なら映画の三谷さん原作の映画「12人の優しい日本人」は見てそれっきりだったから感想書くかと思ったり、FGOの同イベントに「シラノ」が登場していることからブラック・ジャックのシラノの話に、さらにはブラック・ジャックが無料で読めた時に、私のお気に入りの話をしよう!と思ったら、思いのほか多くてあの短時間ではまとめきれんかった……的な話もあったりと、点と点が奇妙な繋がりを見せている今日この頃でした。話って、いろんな方向に広がるもんなんだなぁと、今更ながらに感じています。


 なお広げすぎて結局何が言いたいのか自分でもよくわからなくなっているのは内緒。方向音痴だから仕方ないな!(苦笑。
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「映画ドラえもん のび太と空の理想郷」を見て

2024-03-04 08:06:54 | テレビ・映画・ドラマ
 先日放送された「映画ドラえもん のび太と空の理想郷」を見ました。

 空に浮かぶ理想郷「パラダピア」で、のび太はパーフェクト小学生を目指すことになる本作……なのですが、正直予告ではあまり面白そうには思えませんでしたし、実際に見ても途中までは「悪くはないけど地味」という印象を抱いていました。
 しかし「パーフェクト」を目指す過程で静かに忍び寄ってくる違和感。その違和感に気付きながらも信じたくないのび太や、ドラえもんたちとの触れ合いで大事なものを思い出しつつあったパーフェクト猫型ロボット・ソーニャの葛藤。ダメな部分だけを見るのではなく、その人全体を見ることの大切さ。終盤は、どこか「魔界大冒険」を彷彿とさせる伏線回収。自分が「したいこと」「したくないこと」をはっきり言えるのも心があってこそ……と、派手さや迫力には少々欠けるものの、個性や心の大切さが丁寧に描かれていた作品でした。じんわり来る系の作品ですね。終盤ののび太とドラえもん、ドラえもんたちとソーニャのやり取りはちょっと泣ける……

 黒幕は……もともとは優しい人物だったのでしょうね。心の底から世界を憎んでいるのであれば、理想郷の住人たちの衣食住はもっと辛いものだったはずです。それも周囲の目を欺くためだったとも考えられますが、それでも根底にあったのは「誰もが肯定される世界」だったのではないかと感じました。
 また、パラダピアが三日月の形をしていたのは、満ち欠けする月と「満点」と「欠点」を関連付けていたのかな?と。満ちている部分=才能に目を向ける人もいれば、欠けた部分=ダメな点ばかり批難する人もいる……そんな納得のいかなさを象徴しているのかもしれません。

 ラスト、のび太が住む町についての想いが語られますが、あれを言わせるのであれば普段の街の様子なんかも映っているとよりじんわり来たかなーと。まぁ、それは普段のアニメでやっているでしょうから、今更映画で描写することでもないのかもしれませんが。

 そんなこんなで思っていたよりも楽しめた作品でした。
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見返す面白さ

2024-02-29 06:56:19 | テレビ・映画・ドラマ
 というわけで唐沢寿明さんが財前五郎を演じられた「白い巨塔」を、教授選の途中から見ていますが……働くようになったからか、放送当時よりかは柳原の気持ちが少しは理解できたような気がします。

 目の前には上司の言うとおりに対応してもよくならない患者。上司は聞く耳を持たず、先輩たちも逆らえない。患者の家族は必死に訴えてくる。見事なまでの四面楚歌なうえに、トドメとばかりに放たれる里見のド正論。これ辛いって……

 自分が柳原の立場だったとして、この中で一番辛いのは里見からの言葉だろうなーと。里見の言っていることは正しい。正しいからこそ言い訳が許されない。自分の心も裏切ってしまっているからなお辛い。あんな局面で「何故財前を引っ張ってこなかった」と言われましても、私なら「じゃあ、あんたなら引っ張って来られんのか!」と叫びたくなってしまいますね(苦笑。
 実際、里見は財前宅でパーティー終わりの彼を待つという行動力を見せたものの、徒労に終わってしまうことに。里見は財前を信じているというよりは、医者を信じているんだなと感じました。教授選の前の話ってどんなんだったかな……気になるな……
 里見の言葉は正しく真っ直ぐだからこそ、純粋な人間、自身の間違いに気づきながらも目を逸らしている人間には容赦なく突き刺さるし、綺麗ごとばかりで生きてはいけないと知った人間には届かないんだなと。

 また、患者の死を前にして、ひたすらに泣きじゃくる柳原と、「患者の死」ではなく「医療ミス」という事件を恐れて冷静に対処する鵜飼。この二人が同じ画面に映っていたシーンも印象的です。同じ医師でありながらも、命が失われたことに対してこうもとらえ方が違うのかと。

 知っていたつもりでも、まだまだ知らない登場人物たちの感情が渦巻いてそうな気がする「白い巨塔」でした。当時見たドラマでも、今見ると違った感情を抱くものは多くありそうですね。さしあたってうちにあるドラマの映像ソフトといえば……「HR」1、2巻と「タイガー&ドラゴン」か……たまには見るかな。
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多分本放送ぶりの2003年版「白い巨塔」

2024-02-14 07:54:46 | テレビ・映画・ドラマ
 BS11にて、唐沢寿明さんが財前五郎を演じられた「白い巨塔」を放送していると教えられ、慌てて録画した今日この頃。CMや提供画面のせいで集中できなかった2019年版ももう5年前かぁ……

 いやー懐かしいですね!2003年といえばまだドラマを見るという習慣があまり無かった時期でしたが、それでもちょこちょこ見ていました。教授の座を狙ってギラギラしている財前先生は当時本当にカッコいいと思えましたし、対極に位置するように穏やかな里見先生も良いんすよねぇ……放送された回では教授選において東教授が思いもよらない行動を取っていたのは覚えていましたが、東教授と財前先生の、クラブでの酒に見立てた応酬が良いなぁ!顔は笑ってるけど内心バッチバチに対立しているこの感じ、たまんねぇ……
 あ、東教授の奥さんって、こんなに濃いキャラクターだったのか!それにしても彼女に対する嫌がらせが露骨っすね……
 あれ、菊川先生って、沢村一樹さんだったの!?眼鏡のイメージ無かったから、最初は「なんか見たことある気がする俳優さんだなぁ」ぐらいの感覚だったわ……

 とまぁ、本放送時は気づかなかったことを色々と気づけて、大変面白く見ています。以前見た白黒映画の雰囲気も好きでしたが、「初めて見た白い巨塔」という思い出深い2003年版もやっぱ良いなぁと。いつか原作も読んでみたいですね。
 なお、先日放送された回では財前たちの今後を大きく左右する患者が登場。以前も書きましたが、当時はこの家族が苦手でしたが、果たして今回の視聴で心境の変化はあるのかどうか。そこら辺も気にしつつ、視聴を継続したいと思います。
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「劇場版 TOKYO MER~走る緊急救命室~」等を見た話

2024-01-22 08:20:41 | テレビ・映画・ドラマ
 2023年の映画「劇場版 TOKYO MER~走る緊急救命室~」等を見ました。

 本作は2021年に放送された同名ドラマの劇場版。本作と同時期に公開されたアニメ映画「グリッドマン ユニバース」の上映前予告が視聴のきっかけであり、加えてドラマよりも先に映画を見るという、何とも奇妙な入口から入りました(苦笑。
 そもそも前情報も一切ないままに見始めたので、冒頭で発生した飛行機事故に真っ先に乗り込んでいき、その場で処置し始めたうえに、爆破する可能性がある飛行機から遠ざかりながらの手術には驚かされっぱなしでしたね……

 そんな感じで「喜多見チーフのキャラクター像」や「MERの理念」を最初に示してくれたほか、ドラマの回想シーンが挟まれることで状況把握もしやすく、本作から新たに加わった潮見を通して、初見勢でも喜多見チーフたちの想いを理解しやすい構成になっていたように感じます。突き詰めると「命を救う」という至極分かりやすい物語である点も、本作の世界観にスッと入っていけた理由の一つかなと。
 個人的には、終盤の音羽統括官の惚れ惚れするほどカッコいい一言を発した場面と、絶対に諦めない喜多見チーフの姿が印象的に残っています。

 そんなこんなで初見でも十分楽しめる作品だったのですが……やはり更に楽しむためにはドラマも見るべきかなと思い、劇場版の後にドラマを全話視聴しました。
 「劇場版では頼りになる比奈先生もドラマ序盤では戸惑っていたんだなぁ」
 「最初は死者0人で歓喜に沸いていた危機管理室が、段々手放しで喜べなくなっていくの、ギリギリの現場感があって良いな……」
 「音羽先生が『チョコ、ですかね』と、小声でちょっと照れくさそうに言うの、好き」
 「役職ではなく『さん』付けだったのは伏線だった……?」
 「白金大臣がとあるシーンで「知事」呼びから「赤塚さん」に切り替わるの好き」
 「劇場版って本編を彷彿とさせるシーン多かったんだな」
 「『ですね』が多い喜多見チーフが『おう』と応えるの、最高かよ……」
 「『不必要な接触は避けましょう』が、最初と最後で印象ガラッと変わるの良いなぁ!」
 などなどの感想を抱きながら、最終回まで視聴しました。やはり衝撃的だったのは……テーマ曲流してホッとした後のアレは反則だって……


 とまぁ、そんな感じでドラマ、劇場版共に楽しませていただきました。
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