相棒17 第13話「10億分の1」
冠城は街で切羽詰った表情をしている女性・橋本美由紀と出会い、声をかける。彼女は「これからやらなきゃいけないことがあるんで」と告げて別れた数日後、遺体となって発見された。当初はビルからの転落自殺だと思われたが、右京は腕が胸の前にあることに違和感を抱き、そこから彼女の足跡を辿ることに。
調べてみると、美由紀はフリマアプリを活用して効率良く稼いでおり、最後に母親の形見として指輪を出品していたことが判明。だがそれは指輪の取引ではなく・・・
感想
美由紀を助けられなかった冠城くんに、伊丹さんは「なのにお前は何の役にも」と結構辛辣でしたが、救えなかったことは事実ですから何とも・・・
さて今回はフリマアプリを活用した犯罪と、フリマアプリにより出会えた2人の物語。黒幕であるネオゴーストの柴田らは早々に捕まりましたし、彼らと取引をしていた人物については薄々分かっていました。だって字幕で名前表示されてたもんな!(笑。
現実でもあれこれと話題のフリマアプリ。ちょっとだけ使用した日用品の取引や、指輪の取引と見せかけたロッカーキーの取引、更にはロッカーに本命の品物を入れておく・・・というやり方は、よく考えるものだなぁと。日用品を売る、なんて発想はありませんでした。
そんなフリマアプリで出会った橋本美由紀と中野絢子。当初は絢子が事件に巻き込まれた側だと思われていましたが・・・な展開に。
「分からないですよね、きちんと社会の一員になってる人には」という言葉から始まった絢子の自供。フリマアプリで売ることが目的ではなく、いつしか繋がりを求めるようになっていったとのこと。「イイネ!」がもらえるのが嬉しくて、購入者とのやり取りが楽しくて・・・SNSをやっている身で言うのもなんですが、そこまで大勢の人と繋がりたい!反応が欲しい!って思うもんなんですかね・・・個人的には私以外に誰か一人でも見てくれたら、それだけで十分嬉しいんですけども。
そうして得た大事なはずの「繋がり」。けれども美由紀が人気の出品者になればなるほど、本当の彼女を知る者として嫉ましくなり、反応が薄い自分がつまらない人間だと思われて嫌だった・・・というのが何とも身勝手すぎます。確かにあの清掃員の「話し相手とかいないんだ?」という言葉はあまりにも心無い一言だとは思いますが、だからといって美由紀を身代わりに仕立て上げようとするなどの行為が許されるはずがありません。
自分から繋がりを求め、自分から繋がりを断ち切りかねない行為をした絢子の一方、美由紀は「10億分の1」の確率で出会えた絢子を、そして彼女の子供を心から大事に思ってくれていました。絢子を助けようと知恵を絞って行動し、子供が危機に陥った際には自らの命を投げ出してまでも救おうと試みる。最期の安らかな笑みには、後悔など見当たりませんでした。
てっきり美由紀の腕が胸の前に置かれていたのは、絢子が殺してしまい、せめて安らかにと思って遺体に触ったものかと・・・あんな理由があったとは、思いもしませんでした。
絢子はもっと10億分の1の出会いを、手に入れた繋がりを大事にするべきだった。確かに大勢から反応を得られれば、それはそれで嬉しいことかもしれませんが、そもそもこの広大なネット世界において知り合い、現実で出会うことができ、仲良くなれるなんて奇跡のような確率です。その出会いをもっと大事にしていれば、美由紀を身代わりとしてでなく、彼女に相談することが出来ていれば、あるいは・・・と思わずにはいられませんね。
そして一番身近な繋がりである子供も大事にするべきだと、そう感じたラストでした。忙しさで休む暇も無かったのかもしれませんが、子供の体調不良を感じたら休んで病院に連れて行くぐらいの対応は取るべきなのではないかと。
自分が関わった美由紀は救えなかった。けれども、美由紀が守ろうとしたものは守ることができた。あわや冠城くんの進退に発展するかと思いましたが、どうやらそういったことはなさそうです。
そういえば今回、いつものBGMがちょいちょい途中で切れる演出が多めでしたね。柴田が絢子の背後から声をかけるシーンは、先週に勝るとも劣らないホラーでした(苦笑。
そんなこんなでまた次回。
冠城は街で切羽詰った表情をしている女性・橋本美由紀と出会い、声をかける。彼女は「これからやらなきゃいけないことがあるんで」と告げて別れた数日後、遺体となって発見された。当初はビルからの転落自殺だと思われたが、右京は腕が胸の前にあることに違和感を抱き、そこから彼女の足跡を辿ることに。
調べてみると、美由紀はフリマアプリを活用して効率良く稼いでおり、最後に母親の形見として指輪を出品していたことが判明。だがそれは指輪の取引ではなく・・・
感想
美由紀を助けられなかった冠城くんに、伊丹さんは「なのにお前は何の役にも」と結構辛辣でしたが、救えなかったことは事実ですから何とも・・・
さて今回はフリマアプリを活用した犯罪と、フリマアプリにより出会えた2人の物語。黒幕であるネオゴーストの柴田らは早々に捕まりましたし、彼らと取引をしていた人物については薄々分かっていました。だって字幕で名前表示されてたもんな!(笑。
現実でもあれこれと話題のフリマアプリ。ちょっとだけ使用した日用品の取引や、指輪の取引と見せかけたロッカーキーの取引、更にはロッカーに本命の品物を入れておく・・・というやり方は、よく考えるものだなぁと。日用品を売る、なんて発想はありませんでした。
そんなフリマアプリで出会った橋本美由紀と中野絢子。当初は絢子が事件に巻き込まれた側だと思われていましたが・・・な展開に。
「分からないですよね、きちんと社会の一員になってる人には」という言葉から始まった絢子の自供。フリマアプリで売ることが目的ではなく、いつしか繋がりを求めるようになっていったとのこと。「イイネ!」がもらえるのが嬉しくて、購入者とのやり取りが楽しくて・・・SNSをやっている身で言うのもなんですが、そこまで大勢の人と繋がりたい!反応が欲しい!って思うもんなんですかね・・・個人的には私以外に誰か一人でも見てくれたら、それだけで十分嬉しいんですけども。
そうして得た大事なはずの「繋がり」。けれども美由紀が人気の出品者になればなるほど、本当の彼女を知る者として嫉ましくなり、反応が薄い自分がつまらない人間だと思われて嫌だった・・・というのが何とも身勝手すぎます。確かにあの清掃員の「話し相手とかいないんだ?」という言葉はあまりにも心無い一言だとは思いますが、だからといって美由紀を身代わりに仕立て上げようとするなどの行為が許されるはずがありません。
自分から繋がりを求め、自分から繋がりを断ち切りかねない行為をした絢子の一方、美由紀は「10億分の1」の確率で出会えた絢子を、そして彼女の子供を心から大事に思ってくれていました。絢子を助けようと知恵を絞って行動し、子供が危機に陥った際には自らの命を投げ出してまでも救おうと試みる。最期の安らかな笑みには、後悔など見当たりませんでした。
てっきり美由紀の腕が胸の前に置かれていたのは、絢子が殺してしまい、せめて安らかにと思って遺体に触ったものかと・・・あんな理由があったとは、思いもしませんでした。
絢子はもっと10億分の1の出会いを、手に入れた繋がりを大事にするべきだった。確かに大勢から反応を得られれば、それはそれで嬉しいことかもしれませんが、そもそもこの広大なネット世界において知り合い、現実で出会うことができ、仲良くなれるなんて奇跡のような確率です。その出会いをもっと大事にしていれば、美由紀を身代わりとしてでなく、彼女に相談することが出来ていれば、あるいは・・・と思わずにはいられませんね。
そして一番身近な繋がりである子供も大事にするべきだと、そう感じたラストでした。忙しさで休む暇も無かったのかもしれませんが、子供の体調不良を感じたら休んで病院に連れて行くぐらいの対応は取るべきなのではないかと。
自分が関わった美由紀は救えなかった。けれども、美由紀が守ろうとしたものは守ることができた。あわや冠城くんの進退に発展するかと思いましたが、どうやらそういったことはなさそうです。
そういえば今回、いつものBGMがちょいちょい途中で切れる演出が多めでしたね。柴田が絢子の背後から声をかけるシーンは、先週に勝るとも劣らないホラーでした(苦笑。
そんなこんなでまた次回。