ひびレビ

特撮・アニメの感想や、日々のことを書いてます。
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「小説 仮面ライダー鎧武」を読んで

2016-04-15 07:43:16 | 仮面ライダー鎧武
「小説 仮面ライダー鎧武」を読みました。

 世界各地へと赴き、ユグドラシルの残党が持ち出した戦極ドライバーやロックシードの回収等を行う貴虎。斬月・真となりアーマードライダーの力を悪用する輩を排除してきたが、その中には、何とあの狗道供界が創設したカルト集団「黒の菩提樹」の名刺を持った人間がいた。
 その国では反国王派による、アーマードライダーの力を用いたクーデターが企てられており、貴虎は凰蓮や彼の仲間に協力を依頼し、反国王派のアーマードライダーの排除、および「黒の菩提樹」のアジトを破壊を計画する。計画は順調に進んだが、「黒の菩提樹」のアジトでは大量のザクロロックシードが作られており、更にはかつての「スカラーシステム」に酷似した「セイヴァーシステム」なるものの設計図が保管されていた・・・


感想
 テレビ本編と、鎧武&ウィザード、鎧武VSコウガネの夏映画、ドライブ&鎧武といった映画3作品、「仮面ライダー鎧武外伝」で描かれた斬月、バロン、デューク、ナックルの物語・・・それらが一つに結実したかのような、最高の物語でした。

 ついぞ映像では見られなかったジンバーメロンアームズを斬月が身に纏ったり、予想外の龍玄・ジンバードラゴンフルーツアームズの登場、アーマードライダー勢ぞろい、鎧武&ウィザードの武神鎧武を彷彿とさせる蓮華座偽神セイヴァーの登場などなど、これまた映像で見たかった場面が目白押しです。ただ、映像にすると「闇を裂いて、若き龍が道を往く」「烈風まといし双龍(ダブルドラゴン)」「その姿はあらゆる魔を絶つ破邪の聖銀」などといった、独特かつ個人的にテンションが超上がる文章を読めなくなるのが残念なんですけどね(笑。とにかく個人的にグッと来る表現の仕方が多いの何の!

 鎧武外伝で描かれ続けてきた、リンゴロックシードと狗道供界という男の存在。凌馬はリンゴロックシードを用いることで、黄金の果実があるかどうかを証明しようとしたそうですが、その実験の影響で供界は「始まりの女」に近い存在へと昇華。以来、自らが神となって世界を「救済」することを目的に、ザクロロックシードをばら撒き、それを手にした人間たちの精神エネルギーを元にセイヴァーシステムを発動。「全人類が自分と一体化することによる争いの根絶」を果たそうとした・・・というのが供界の一連の行動でした。
 供界にとって、ヘルヘイムは「人類の進化のために必要なもの」。故にそれを持ち去った紘汰を快く思っていませんでした。また、ヘルヘイムの力が否定されてしまっては、実験で人間ではなくなってしまった供界の存在意義そのものも失われてしまうと考えたのかもしれません。

 紘汰は供界が滅びる前に、彼が救いたかったのは自分自身だったのではないかと問いかけていました。世界と融合し、誰にも気づかれぬ存在となってしまった供界。たった1人、誰にも知られることなく、生きているとも死んでいるともいえない状態・・・全人類との一体化を目指したのは、孤独や寂しさ故だったのかもしれませんね。
 最後に舞も「供界の気持ちが分かる」と語っていますし、紘汰も自分たちと供界の違いは仲間の有無だったと述懐しています。
 供界がやろうとしていたことは許されるものではありませんが、彼もまた凌馬の実験の被害者だったことは忘れてはなりませんね・・・てことは、やっぱり全部凌馬のせいじゃねーか!(汗。


 数々の戦いを経て成長してきた光実たち。光実は仲間にまだどこか負い目がありましたが、チャッキーはそんな彼に「仲間なんだからちゃんとわかってほしい」「ミッチが変わったことは、もうみんなわかってる」などと告げ、自らスパイとして潜入することを名乗り出ました。光実の「変身」は、皆にもしっかりと伝わっていました。まだまだ若い光実は、今後の戦いでもっと成長することができるでしょう。

 傭兵たちの訓練にサラッと混ざる貴虎、傭兵としての強さを遺憾なく発揮する凰蓮、相変わらず頼れるザックに加え、城乃内もパティシェとして、戦士として立派になっていました。凰蓮に店を託されるくらい立派になるとはなぁ・・・
 そういえば、冒頭貴虎と凰蓮らが活動している国には、「仮面ライダーバロン」に登場したシャプールの財団があります。彼も財団を立て直そうと頑張っているようですので、そうした様々な「変身」が見られるのが、鎧武の面白さなのかもしれませんね。


 また、具体的な名前は出ていませんが、あの「通りすがりの仮面ライダー」も登場しています。ここでの彼の役目は、蛇=サガラに近いものだったのかもしれません。同じライダーを導く存在だったのでしょう。


 ここにもう1つの決着を見た仮面ライダー鎧武の物語。鎧武外伝を見てきた方には、ぜひ読んでいただきたい1冊です。最後には外伝も含めた鎧武シリーズの時系列も記載されているので、振り返りにも役立ちます。それに、キウイアームズの出番もあるよ!(笑。
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仮面ライダー鎧武外伝 仮面ライダーデューク/ナックル

2016-04-11 08:08:14 | 仮面ライダー鎧武
仮面ライダー鎧武外伝の「仮面ライダーデューク/仮面ライダーナックル」を鑑賞しました。

 というのも、先日購入した「小説 仮面ライダー鎧武」が、この外伝と深く関わっており、実質的に鎧武外伝完結編となっているからです。小説版の感想は後日書くとして、まずは映像作品の感想から。


「仮面ライダーデューク」
 ゲネシスドライバーがロールアウトする直前、戦極凌馬の元に見知らぬ男が迫ってきた。間一髪駆けつけた湊耀子は男を蹴り飛ばすが、男は空中で爆発。後には凌馬ですら見たことの無いロックシードの破片が落ちていた。
 その事件の裏には、かつてリンゴロックシードの起動実験の際に消滅したはずの男・狗道供界が関わっていた。供界は凌馬の前に姿を見せると「神へと至る世界へ導きにきた」といい、ザクロロックシードを持った虚ろな目をした人間たちを差し向けてきた。ザクロロックシードを持った人間たちは自爆するが、その場は貴虎のおかげで難を逃れるのだった・・・
 カルト集団「黒の菩提樹」。彼らは勢力圏を広げ、洗脳と自爆機能を有するザクロロックシードも世間に広まっていった。凌馬はロックシードのこのような扱い方を「つまらない」「許せない」といい、洗脳指令の出所へと向かう・・・


感想
 まずはデューク編。新登場のライダーはデューク・レモンアームズと、セイヴァー・ブラッドザクロアームズの2人。デュークの出番は短めですが、凌馬が戦極ドライバーで変身するというのは新鮮でした。対するセイヴァーは、新登場のザクロロックシードのみならず、まさかのブラッドオレンジロックシードを使用。ブラッドオレンジロックシードは鎧武&ウィザードのMOVIE大戦で武神鎧武が用いたものですが、まさかここで再登場を果たすとは・・・ジンバー形態のように、2つのアームズをミックスしての変身となりました。わざわざブラッドオレンジロックシードを持ち出してきた点については、小説版ラストにおいて大きな意味がありました。

 あらすじでは省略していますが、今作では凌馬が貴虎、耀子、シドと初めて出会った時のことが描かれています。貴虎は凌馬の論文を素晴らしいと絶賛し、凌馬も自分の研究に理解を示してくれた貴虎に好意を抱いていました。が、デューク本編の凌馬は既に貴虎を見限っており「あの頃の私は君を心から尊敬していた。そして君もまた、私の研究に理解を示してくれた。いい関係だったと、今でも思うよ」「貴虎、君は本当に凄いよ。君なら神になれたというのに、本当にもったいない・・・」という台詞がチラホラと。対する貴虎は凌馬を信頼しきっており「何を言ってる、これからもそれは変わらない」と、凌馬とのいい関係が続いていくものだと考えていました・・・この後裏切られるとも知らずに。
 ただ、凌馬が貴虎を評価していたのは間違いないようで。凌馬にとって今の貴虎は邪魔者ではあるけれども、自分が認めた男だとも言い切っていました。セイヴァーとの戦いの中でも、トドメを刺したのは貴虎でしたし、本編でも貴虎1人を倒すためにゲネシスライダー総動員でかかっていました。それだけ貴虎の強さを認めていたということの裏返しだったのでしょう。

 耀子は産業スパイで盗みに入っていたところを凌馬に見られ、情熱を他人に求める性格を見透かされ、「世界の王が誕生する様を見たくないか」と言われて心変わり。マリカとして戦う場面はありませんでしたが、相変わらずのアクションを見せてくれます。マンションを壁伝いに降りていくとか、さすがすぎますw
 シドは元チンピラで、ユグドラシルが差し向けたインベスに追い詰められた過去が描かれていました。そんな苦境の中でも「でかい顔はさせねぇ」と不屈の意思を見せたことを凌馬に評価・スカウトされることになったと。

 世界を救う、王が生まれる様を見届ける、でかい顔はさせない・・・凌馬の周りにいる人間はそれぞれの信念を持っていたわけですが、対する今回の敵・狗道供界は「つまらない男」だと一蹴した凌馬。
 供界は起動実験の事故により人間としては死亡したものの、「始まりの女」のように高位の存在になったことが小説版で語られています。しかもその力の出所は案の定サガラ=蛇でした。
 特別な存在になったとはいえ、その目的は他人を使って神へと至らんとするものでした。自らの力で道を切り開いていこうとする凌馬にとっては正しく「つまらない男」以外の何者でもなかったのでしょう。意外とあっさり葬り去られますが、この続きは小説版で・・・



「仮面ライダーナックル」
 紘汰と戒斗の死闘から1年。ザックはチームバロンをペコに託し、単身ニューヨークでダンスオーディションに挑んでいた。そんなある日、ザックは「ネオバロン」と名乗るチームが沢芽市で幅を利かせていることを知り、同時期にペコの姉であるアザミから「ペコが帰ってこない」との連絡を受け帰国を決断する。
 ネオバロンのアジトでは賭け試合が行われており、勝者にはザクロロックシードが配られていた。そんな集団のトップに君臨するのは、かつて戒斗から「卑怯者」だと言われてチームを追い出された元メンバーのシュラだった・・・


感想
 イケメンで、ダンスも上手くて、英語もできて、彼女?もいて、仲間思いで、強いのね!嫌いじゃないわ!・・・という、テレビシリーズ以上にザック株が大幅に上昇する「仮面ライダーナックル」です。

 正直なところ、テレビシリーズでダンスシーンにはあまり注目していなかったのですが、今回ザックのダンスシーンを見て、そのカッコよさが半端無かったです。しかも、チームバロン結成前、踊っている最中に乱入してきた戒斗に対しても嫌な顔一つせずに彼を仲間に誘うというイケメンっぷり。ザックもカッコいいわ、ナックルもカッコいいわ、ジンバーマロンもカッコいいわと、非の打ち所がないくらいのかっこよさを見せ付けてくれました。

 ナックルが用いるクルミロックシードは、ロックシードの中ではランクは低め。しかしながら「チームバロン」の由来と同じく、弱いからこそ強くなれることを証明し続ける戦士でもありました。戒斗=バロンが行き着いた先がロード・バロンだったことを考えると、改めてその名前に込められた意味の深さを感じます。
 一見頼もしそうに見えるザックだって、時には弱音を吐くことだってある。それでも諦めず、真っすぐに立ち向かっていく。卑怯な戦法をとったシュラとは大違いです。強者としてではなく、あくまでも弱者として、慢心せずにどこまでも強さを求めてあがき続けていく。そんな泥臭く、けれどもカッコいい姿勢を見せてくれたナックル編でした。

 また、城乃内がスイーツコンテストで優勝したことが語られていたり、凰蓮が元傭兵の強さを披露、光実の救援など、ザック以外の鎧武キャラクターの動向も描かれていました。彼らについても、小説版でその後の動向が語られることとなります。


 ともあれ、その目指す方向・考え方に違いはあれども、互いに己が信念を貫き通そうとするデュークとナックルの物語でした。小説版についてはまた後日・・・ 
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仮面ライダー鎧武外伝 仮面ライダーバロン

2015-05-09 09:15:25 | 仮面ライダー鎧武
仮面ライダー鎧武外伝、続いてはバロン編。

 父の命日でありながらも、戒斗がデェムシュ探索に赴いていた頃、南アジアのとある財団の御曹司・シャプールが沢芽市の視察に来ていた。彼は執事のアルフレッドに、凰蓮が営むシャルモンに行きたいとせがむが、予定は変えられないと突っぱねられてしまう。しかしシャプールは、偶然視聴したビートライダーズの動画に、自分とそっくりな人物が映っているのを発見し・・・


感想
 鎧武外伝のバロン編には、戒斗のそっくりさんであるシャプールが登場。本編中の戒斗とは打って変わって非常に明るい表情を見せる御曹司というキャラクターですが、演じた小林さんにとっては、これまでずっと役作りをしてきたのではと言われるぐらい自然体で演じられたキャラクターとのこと。戒斗と同じ顔なので、シャプールが戒斗の服を着ている間は物凄い違和感がありましたが、服装が変わると、顔が同じでも別のキャラクターに見えるから、役者さんって凄いなぁと思います。
 こういったそっくりさんで思い出すのは、カブトの天道と擬態天道ですね。あの時もクールな天道と子供っぽい擬態天道の2人が対峙していたので、今回の戒斗とシャプールともどことなく似ている気がします。

 工場を買収したのはユグドラシルだが、憎むべき相手はユグドラシルではなく、かつての自分の弱さだと語る戒斗。そんな戒斗はシャプールに「戦うべき相手がいるなら戦え。そうでなければ一生後悔するはずだ」と語っていました。自分と同じ顔の人間が、戦いを諦めて逃げるのを見るのが嫌だったのかもしれません。父を「勝手に弱者になって死んでいった」と話してはいたものの、心のどこかでは救えなかったこと、戦えなかったことに後悔していたのでしょう。後悔しないためにも、戦うべき相手と戦う。そしてそのための力を手に入れる。久しぶりでしたが、いつもと変わらぬ戒斗が見られました。
 シャプールと戒斗は性格が大きく異なるキャラクターではありましたが、戒斗との出会いを通して、父親とも戦う決意を固めるようになりました。性格は違うものの、似たような強さは持ち合わせているのだと感じました。

 斬月編がユグドラシルメンバー中心だったのに対し、こちらはビートライダーズのメンバーが久々に集結。相変わらず頼もしいザックをはじめ、紘汰や舞なども人間の姿で登場してくれます。
 個人的にお気に入りなのが、城乃内のシーン。シャプールから「グリドンの人!」と呼ばれ、なんでそんな名前なのかと問われた際に「自分では気に入ってるの」と回答。グリドンの命名者が初瀬だったことを思うと、非常にグッとくるシーンでした。多分、この外伝で一番好きなシーンです。

 こちらの新ライダーはタイラント。アームズはドラゴンエナジーアームズで、昨年のMOVIE大戦でメカ凌馬が使用していたアームズでした。斬月編に引き続き、リンゴアームズも登場し、こちらはバロンが身に纏うことになりますが、いずれも凌馬にとっては披見体に過ぎなかったのでしょう。斬月編、バロン編のいずれでも暗躍する凌馬。やっぱり「全部私のせいだ!」という台詞が、この男には非常によく似合います(苦笑。

 貴虎、戒斗共に自身の信念を改めて確認し、また一歩前へ進んでいくという物語になっていました。ヨモツヘグリロックシードや黄金の果実の存在を示唆、ドラゴンフルーツエナジーロックシードなど、本編や映画と関連させる要素もあって、なかなかに楽しめる作品となっていました。次回作はデュークとナックルとのこと。ナックルは最高にカッコいいザックが見られそうなので楽しみですが、デューク編って一体何をするのやら・・・
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仮面ライダー鎧武外伝 仮面ライダー斬月

2015-05-09 07:21:43 | 仮面ライダー鎧武
仮面ライダー鎧武外伝の「仮面ライダー斬月」と「仮面ライダーバロン」を見ました。それぞれ約30分の物語ではありますが、上手く本編要素を取り入れた外伝に仕上がっていました。まずは斬月から。


「仮面ライダー斬月」
 貴虎が紘汰に「あと10年で地球はヘルヘイムに侵食される」という真実を告げた後の出来事。街でヘルヘイムの植物処理班が何者かに襲われるという事件が発生した。貴虎は、もし紘汰だった場合は容赦しないとシドに告げる。シドは貴虎に対応を任せつつも、肝心な点で甘ちゃんだと指摘する。
 人類を救うためにも、命を失う重みに耐えなければならない。父・天樹の「ノブレスオブリージュ」という言葉を思い返していた時、かつて天樹に仕えていた使用人・灯月藤果が姿を呉島家に姿を見せ、天樹の訃報を貴虎たちに伝える。藤果と昔を語らう貴虎は、光実が見たことも無い明るい表情を見せていた。

 そんな折、シドが変身する間もなく襲撃を受けた。耀子は貴虎の身を案じるが、貴虎は自分が狙われたほうが話が早くて済むという。帰り際、貴虎は不穏な気配を感じてロックシードを構えるも、そこにいたのは藤果だった・・・

感想
 呉島主任大活躍!な鎧武外伝の斬月編。本編ではなかなか見られなかった、貴虎の明るい笑顔や、彼の幼少期や父親にまつわるエピソードが語られることとなりました。幼い頃、使用人として天樹のもとに仕えていた藤果。貴虎は彼女の手作りアップルパイを一緒に食べ、まずいながらも誰かと一緒の食事ということの温かみを感じていました。でも、「一人の食事は味気ない」とか、何歳なんだと問いたくなるくらい、今の貴虎と言動が変わらないのが面白かったですw

 天樹は子供たちを集め、ある者はユグドラシルの将来を担う人材に仕立て上げ、またある者は人体実験に披見体としていたことが判明。そんな非道な行いをしていた呉島家の人間であるにも関わらず、貴虎はシドや藤果からも指摘されるほどの甘さ、優しさを持つ人物であることが、改めて語られています。最後までとどめをさせなかったのは、本編における貴虎VS光実を思い出しますね。
 ラスト、貴虎の質問に対して、光実は「大切なもののためなら、それが例え誰であっても覚悟を決めると思う。そうしなきゃ、何も守れない」と答えていました。これもまた、貴虎や紘汰との戦いに通じる決意を感じます。
 にしても天樹、何だかテラードーパントに変身しそうですw


 基本的な登場人物はユグドラシル側の面々ですが、シドはイドゥンにやられて退場、耀子は善戦するけどマリカとしての活躍はほんの僅かといったところ。そんな中、凌馬が相変わらずで安心しましたw彼もまた天樹のもとにいた人間であり、リンゴロックシードはその時に作ったもの。しかし初制作のロックシードということもあり、戦闘後の藤果の体には不調が見られました。リンゴという、黄金の果実に通じるロックシードを制作することで、黄金の果実の存在を確かめる・・・藤果は図らずもその披見体になってしまったと。いいデータが取れたということで、凌馬は苦しまないように藤果を始末。これが本当に同郷の人間を思ってしたことなのか、それとも単に口封じをしたかったのか・・・・本編中の行動を見ると、どうにも後者に思えます(汗。


 新ライダーとして登場したイドゥン。何となーく邪無っぽい感じがしますが、身に纏うのは腐っていない普通のリンゴアームズ。劇場版でマルスが用いたゴールデンアームズとはまた違う模様。武器に関してはさほど差異は見られませんが、一番大きい能力としてはクラックや植物を操れるということでしょうね。クラックを行き来することで相手に不意打ちを食らわせ、更には植物でロックシードを奪うなどの芸当も披露してくれました。
 一方の貴虎は無くしたスイカロックシードの代用品、ウォーターメロンロックシードを用いて変身することに。「乱れ玉ババンバン!」という音声通り、装備したウォーターメロンガトリングから放つ砲撃が特徴的ですが、威力も大きい反面、負担もでかい。おまけに試作品ということもあってか、扱い辛そうでした。本編でも斬月や斬月・真は重武装で攻め立てるのではなく、もっとスマートに戦っていた印象があるので、貴虎の戦法にはあわない武器だったのかもしれません。
 ちなみに、ウォーターメロンガトリングは、メロンディフェンダーの下部に砲門がついた、シールド付きガトリングとなっています。


 「ノブレスオブリージュ」の言葉に従い、どれほど罪を背負おうとも人類を救う決意をした貴虎。その「救う」の中には、藤果も入っていたことでしょう。人類を救うのに、人類同士が争っている場合ではないと考えたのかもしれません。この後仲間の裏切りやら、弟の反抗、生死の境をさまよったりと、また大変なことが起きますが、それはまた別の話。
 以上、仮面ライダー斬月でした。それにしても「ノブレスオブリージュ」か・・・どうにも真っ先に神代剣ぼっちゃまと、ラ・メーンが出てきますw
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仮面ライダー鎧武 第47話(最終話)「変身!そして未来へ」

2014-09-28 09:58:31 | 仮面ライダー鎧武
仮面ライダー鎧武 第47話(最終話)「変身!そして未来へ」

 ヘルヘイム消滅から7ヶ月。貴虎と光実は自宅で互いの現状を確認していた。光実は「悪くないよ」といい、貴虎はヘルヘイムの脅威は去ったが、復興へと尽力することが責務だと感じていた。これで罪滅ぼしになると考えてはいないが、貴虎は明後日にはアメリカに旅立とうとしていた。自分を「大丈夫」だという弟を、兄は心配しているようで・・・
 光実は街で楽しく踊るビートライダーズを眺めていた。そんな彼を、チャッキーたちは一緒に踊らないかと誘ってくれるも、光実は「ごめん」と去っていった。そんな中、観客の1人である少女にイナゴがとりつき・・・


感想
仮面ライダー鎧武も遂に最終回を迎えました。ビートライダーズ編から始まり、ユグドラシルとの攻防、オーバーロードとの激突、そして黄金の果実をめぐる男たちの戦い・・・思えば随分遠くに来たものです。

初めのうちは、部屋やバイトで変身していた紘汰が、オーバーロードに、仮面ライダーに、そして始まりの男へと変身していきました。将来の夢も定まっていない彼ではありましたが、徹頭徹尾、その意思を曲げることは無かったと思います。初瀬がインベスになってしまった時も、光実が裏切った時も、人間や仲間を信じ、救い出そうとした。「俺たち、いつまでも仲間だぜ、ミッチ」この言葉は、紘汰だからこそ重みのある言葉だと思います。その考えが甘くても、皆を救いたいと思う気持ちに間違いは無い。「うつむくなよ顔を上げろ、どこまででも曲げることなく、信じた道を行け」という歌詞は、様々な障害にぶつかりながらも、顔を上げて突き進んだ紘汰に相応しいです。

最終回では、夏の劇場版にも登場したコウガネが邪武として復活してきました。オーバーロードが絶滅の危機に瀕したのも、今回の一件も、大体こいつのせい。禍々しいライダーに立ち向かうのは、初瀬を巻き込んだ罪滅ぼしをしたいと考えた城乃内!勝てはしなかったものの、初瀬への思い、変身が解除されても諦めず立ち向かう姿勢からは、しっかりと彼の1年間の成長が感じられました。最初は打算で入門したパティシエの世界も、凰蓮に「自信作」と言わせ、貴虎から「腕を上げたな」と褒められるまでに成長していました。戦いだけでなく、こうした「変身」もあるということを感じます。

そして、光実復活!ヒーローへと「変身」しようとした彼の変身は、涙腺にくるものがありました。散々迷い、裏切り、苦しんだとしても、やり直すことが出来る。いつだって「変身」できる。光実が紘汰の前で変身し、紘汰と共に立ち向かう姿は感動しました。特に打ち合わせもしていないのに、息のあった攻撃が出来るというのも、2人がずっと仲間だったからこそなのでしょう。良かった、本当に良かったなぁミッチ。
冒頭の紘汰との回想の中で、戦う力があるのに、何もしないのは無理だと紘汰は言っていました。光実にも戦う力があり、紘汰の言葉が今回の変身に繋がったのでしょう。
それに、元々光実が願っていたのは、仲間たちの幸せでした。だからこその「今度こそ」守ってみせる。光実の数々の行動も、突き詰めれば誰かを守るためにしていたこと。ただその方法を間違えてしまっていました。そのため、ペコのように当然割り切れない人間だっているでしょう。特にペコは「黙ってろよクズ」と言われた上に、目の前で舞を連れて行かれていましたしね・・・
しかし、その過去から逃げるのではなく、きちんと向き合っていくことで新たな道が切り開けていくはず。何者にもなれなかった光実は、今ようやくヒーローになろうと立ち上がりました。彼はどんな未来を歩むのだろう。

人もオーバーロードも、間違い、争い、傷つけあってしまった生き物。しかしそれでも、やり直すことが出来る。間違いを受け入れて、前へ進み、同じ過ちを繰り返さないように、新しい自分に変身することができる。

これまで2話完結が多かった中で、1年通しての物語が描かれた仮面ライダー鎧武。当初はフルーツライダーという衝撃もありましたが、まぁいつものことだと思ってみていました(笑。笑いも多かった序盤から、次第に物語は街を、世界を巻き込んだ物語へ。その中で、子供だった紘汰たちが、大人や他の人間たちの関わりの中で自身の道を見つけ、変身していく。大人であった貴虎でさえも変身していました。また、例え姿形が変わっても、変わらぬ信念があるということも描かれていました。変わらぬ思いを抱き、変わっていく。そんな変身にまつわる物語だったと思います。

1年間、本当にありがとうございました!次はドライブ!
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仮面ライダー鎧武 第46話「運命の勝者」

2014-09-21 10:12:37 | 仮面ライダー鎧武
仮面ライダー鎧武 第46話「運命の勝者」

 鎧武カチドキアームズは、ロード・バロン=戒斗に悲しみや絶望の他に手に入れたものは無かったのか、その怒りが全てだったのかと問いかける。戒斗はその問いに頷き、弱さに痛みしか与えない世界、強くなるしか他になかった世界を憎み、今その世界を滅ぼす力が、紘汰を超えたその先にある。「超えさせない、超えさせちゃならない!戒斗!それがお前にとっての俺だ!」と、鎧武KDは極アームズへと変身する!


感想
ザックさんマジリーダー!誰だよ先週「この世を去った」とか書いた奴!・・・いや、だってどう見ても死んだとしか(汗。ナレーションだって「ザックは散り」って言ってるじゃないですかー!

まずは紘汰と戒斗の戦いに決着が尽きました。戒斗は最後、自身の力によって滅ぼされたようなものでしょう。グランバリャムを突き刺した際の鎧武極アームズ、というよりは紘汰の声からは、切なさを感じました。戒斗を見ずに、ただその刃を突き立て続ける。最後の一撃が決まった直後の紘汰の立ち姿は、決してかっこいいものではなく、どこか腰が引けていました。彼にしてみれば、敵を倒したのではなく、これまで共に戦ってきた仲間を止めるために、倒さざるを得なかったという状況なのでしょう。だからこそ、どこか腰が引け、震えていたのだと思います。
涙を捨てて先へ進むのではなく、自分の弱さを見つめ、涙と共に歩いていく。たとえ自分の祈りや願いが届かなかったとしても、そこで諦めるのではなく、その悔しさも背負いながら、隣にいる舞と共に、望む未来へと歩みを進めていくことでしょう。戒斗が望んだ未来に間違いは無く、その方法に誤りがあった。弱者が虐げられない、優しい世界。そんな世界をインベスたちと共に作り上げていく。遠い未来、彼らと地球の人間が出会う日が来るのかもしれません。

「運命の勝者」には、紘汰が戒斗に勝った、というだけではなく、サガラが考えていた「滅びなくして創造なし」という運命にも打ち勝ったということだと思います。未来はまだ決まっていない。運命なんて、自分がどう動くかで如何様にも変わってくる。紘汰たちは、世界の理にも勝利したといえるのではないかと。


そして舞台は3ヵ月後の世界へ。そういえば城乃内って、未だに初瀬が亡くなったことを知らされていなかったんでしたっけ・・・そんな彼に、凰蓮は「考えたって仕方ないことよりも、今やらなきゃやらないことにちゃんと目を向けなさい」とアドバイス。どうなるか分からないことを考えて足踏みをするのではなく、今やるべきことをやって、一歩一歩前へと進まなければならないと。
最初の頃は厄介なシャルモンのおっさんでしたが、いつの間にかとても頼れる大人の1人になっていました。城乃内と凰蓮のコンビは見ていてとても安心します。

そんな城乃内が気がかりなのは光実。「オーバーロードに騙された子供の1人」という扱いになるとはいえ、それだけで光実の行動全てが許されるはずもなく。彼にはもう、罪の償い方を教えてやれる人間がいない・・・と、そんな彼に語りかけたのはザックでした。正直、先週死んだものだとばかり思っていました(汗。
彼もまた紘汰と同じように、光実を仲間だと思い、再びチームに誘ってくれました。ザックがここまで気持ちの良いキャラクターになるとはなぁ・・・ライダーとしての能力だけでは図れない魅力がナックル=ザックにはありますね。

光実を救うのはやはりこの男・貴虎兄さん!夢の中で紘汰に話しかけられ、光実のところに戻って欲しいと頼まれることに。今の自分が許せないのなら、新しい自分へと「変身」すれば良い。紘汰がビートライダーズからアーマードライダー、オーバーロードを乗り越え再び仮面ライダーに変身したように、人は変わることが出来る。
最初はヒーローの仮面を被り、外見からヒーローになるも良し。いつか、仮面が無くとも、素顔のままでヒーローになることだって出来るでしょう。「何者にもなれなかった」光実は、果たしてこれから何者になっていくのか。

最終回、新たなアーマードライダーに立ち向かうのは光実たち!久々の龍玄と、鎧武極アームズの組み合わせには泣かせられそうです・・・
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仮面ライダー鎧武 第45話「運命の二人 最終バトル!」

2014-09-15 08:28:58 | 仮面ライダー鎧武
仮面ライダー鎧武 第45話「運命の二人 最終バトル!」

ペコは戒斗とザックの裏切りに落ち込んでいたが、そこへザックが現れ、ペコに「今は何も聞くな」と凰蓮宛の手紙を託す。
一方、紘汰の手当てをしつつ、戒斗の変貌に驚く凰蓮たち。紘汰は戒斗が黄金の果実を求めていた姿を思い浮かべ、本気なのかと思いをめぐらせる。傷は治ってきたが、肝心なときに動けなくなってしまう。城乃内は傷の治りが早いことに疑問を持ち、紘汰は極ロックシードの影響で、普通の人間と違う、オーバーロードと似たような力を得ていると説明する。城乃内は紘汰の体も戒斗と同じようになっているのかと不安がるが、紘汰はそこまでではないという。と、そこへペコが戻ってきた。そしてザックからの手紙を、密かに凰蓮に渡す。そこに書かれていたのは・・・?


感想
リーダーを引き継ぎ、仲間を守る誇らしさに気づいたザック。かつての仲間である戒斗を倒してでも、守るべきものを守りたかった。戦いではバロンBに敗北してしまいましたが、戒斗も認めるほどの強さを有していました。紘汰のいう、強くて優しく、世界を守ろうと必死だった人間の1人が亡くなってしまいました・・・ナックルになってから最後まで、信頼できる、頼りがいのある仲間でした。お疲れ様でした。

もう1人、戒斗を守ろうとした耀子も死亡。去り際、自分が知恵の実を手に入れていたとしたら、自分を求めてくれるかと問いかけていました。それに対し戒斗の答えは「耀子は耀子。知恵の実は知恵の実だ」というもの。
舞から「私と知恵の実、ホントに欲しいのはどっち?」と問われたときは「区別はしない」と言っていたのに対し、耀子の場合は知恵の実と区別していました。これは、知恵の実の力が手に入る・入らない関係なく、戒斗にとって耀子は必要な存在だったということだと思います。例え知恵の実が手に入らずとも、耀子には戒斗が求めるほどの魅力があったのでしょう。彼女もまた、自分の手で生み出した王の行く末を見届けるという思いに変わりはありませんでしたし、その意思の強さも感じ取れました。

そして幻影貴虎兄さんも、今回で消えてしまったのでしょうか?光実に「何者にもなれなかった」ことの意味を考えるように告げていましたが、それは、これから何者にでもなれるということだと思います。既に運命を決定付けられた紘汰や戒斗とは異なり、光実は黄金の果実を手にせず、ヘルヘイムの力でオーバーロードにもならない。ヨモツヘグリアームズで命を落とすことも無い。どんな風にでも生きていけることが、どれだけ幸せなことか。

既に姉の手料理を食べられないほど、ヘルヘイムの果実の旨味を感じるようになってしまった紘汰。ここまで変わってしまった今でも、正しい人たちの味方ができる。自身が正義として力を振るうのではなく、あくまでも「正しい人たち」の味方が出来るということが気になりました。それぞれが、それぞれの正しさを信じて戦う中、紘汰は自分の信じた正しさの盾となり、力となることができる。例え人間でなくなっても、オーバーロードになっても、正しさの味方が出来る。紘汰の心の強さを感じさせられます。

そんな紘汰が立ち向かう、戒斗が臨むのは弱者が踏みにじられない世界。今の世界ではそれは無理だと判断し、世界を作り変えようとしています。やろうとしていることの正しさは感じますが、その方法が問題。紘汰が今の世界に生きる人々の可能性を信じるのに対し、戒斗はそれを信じない。育ってきた環境の違いでしょう。
弱者が踏みにじられない、誰かを守ろうとするという思いには2人に違いは無いように感じますが、この戦いの結末はどこに向かうのか・・・

残り数話。果たして黄金の果実の行方、光実や城乃内はどうなっていくのか・・・
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仮面ライダー鎧武 第44話「二人の目指す未来は」

2014-09-07 09:36:57 | 仮面ライダー鎧武
仮面ライダー鎧武 第44話「二人の目指す未来は」

雨の中、ペコとチャッキーは傷ついた紘汰を発見した。傷の具合から諦めかけたものの、チーム鎧武のアジトへと運ぶことに。
一方の舞は時間の中で迷子となってしまい、あり得た可能性の世界へとたどり着いてしまった。そこでは鎧武、バロン、龍玄、斬月がインベスなどを率いて、争う光景だった。元いた時間の流れに戻るためには、未来がある程度確定される必要がある。黄金の果実を手にする可能性があるのは紘汰か戒斗のみ。どちらの未来が観測されるかで、舞の戻れる時間軸は決定される・・・


感想
鎧武第1話、冒頭のシーンがここに来て繋がってきました。あれはあり得た未来の1つ。しかし、既に光実や貴虎が手にする可能性は摘み取られているため、紘汰か戒斗、いずれかが勝利者となった未来へ舞はたどり着くとのこと。並行世界であっても、「紘汰or戒斗が勝利した」というのを手がかりにすれば、元の世界に戻れるということなのでしょう。

「どうして世界を救う義理などある!」と戒斗。皆に生きて欲しいという願いのために自らオーバーロード化することを選んだ紘汰とは異なり、徹頭徹尾自らのためにのみ力を振るう戒斗。舞のためだけに、世界を滅ぼしても構わないとまで言い切りました。そこまで戒斗の中で、舞が大きくなっていたとは。舞を愛しているというよりは、舞の強さを認め、自分のものにしたいといったところでしょうか。

そんな彼についていくことを決めた耀子。「ドライバー壊れてなかったっけ?」と思いましたが、凌馬のドライバーを拾っていました。マリカ・レモンエナジーアームズとかも見られるのかな。
そして同じく凰蓮たちを裏切ったかに見えたザックでしたが、どうやら自ら戒斗を止めるために近づいた様子。最初はチームバロンの1人であり、名前も殆ど頭に入っていなかったのに、ここに来て活躍の場が与えられるとは予想外でした。傷つく紘汰たちを見て、「いてもたってもいられない」というのが表情や仕草から伝わってきました。アーマードライダーの中では珍しく、初登場時から今まで、紘汰の味方というのが変わらないライダー・ナックル。次回はどうなるのか・・・そして光実はどうなるのやら。

もうそろそろ最終回。でも来週は出かけるので見るのは夜!(苦笑。

そして新ライダー・ドライブの予告も始まりました。車に乗るライダーとのことで、アクションシーンがどうなるのか気になります。パッと見、レッドバスターを思い出しました。
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仮面ライダー鎧武 第43話「バロン 究極の変身!」

2014-08-31 09:58:17 | 仮面ライダー鎧武
仮面ライダー鎧武 第43話「バロン 究極の変身!」

紘汰は人間を辞め、戒斗はヘルヘイムに蝕まれ、光実は命と引き換えに最後の力を手に入れていた。全ては黄金の果実を司る舞を手に入れるため。何故自分たちなのかという舞の問いに答えは無く、たまたま運命を開く力を手に入れてしまっただけだとサガラ。しかし、今舞の手には万能の力を有する禁断の果実がある。舞の「皆の運命を変えることも出来るのか」という問いに、「試すことぐらいはできる」とサガラ。そして舞はその力を受け入れることを決意する。

感想
「バカだなミッチ。これから先、どれだけ長く歩くか分かってんのか。それに比べりゃ、大した事ねぇって」この紘汰の台詞に涙腺がやられそうになりました。確かに一度道は分かれてしまったけれども、何年、何十年も前の話ではない。これから歩む道のりに比べれば、引き返す道のりなんて短いもの。と同時に、この世界が滅びるのではなく、この先何十年も続くという未来を見据えている台詞でもありました。こんな状況になってもなお、光実を仲間として受け入れ、許し、彼の命を救おうとした紘汰の姿はとてもカッコよかったです。瀕死の彼の復活は果たして・・・?

光実も彼を「紘汰さん」と呼び、せめて舞だけは救おうとしたものの、卑劣な凌馬によって舞の命は奪われてしまいました。オペに邪魔なのは紘汰だけではなく、光実も同じだったのでしょう。彼らがいない間に心臓と融合した黄金の果実を取り出していたことに絶望した光実。舞をロシュオのもとに預けた時といい、どうにも詰めが甘いというか、何でも自分の思い通りに動くと思っている悪癖が発動してしまいました。

嘘つきや卑怯者といった悪い子供は、本当に悪い大人に利用される。そんな悪い大人は、強い意思を持った子供に敗北する結果となりました。戒斗は、これまでヘルヘイムの毒におかされながらも、ドライバーで凌ぎ続けた結果、ヘルヘイムの毒をも越えた力であるロード・バロンを手にすることに。どことなくバロン・バナナアームズとデェムシュを足して2で割った印象を受けます。
紘汰はどんな状況でも諦めず、前に進む意思の強さでジンバー系やカチドキ、極の力を授かってきましたが、戒斗は力を求め、あがき続けた結果、自分自身で新たな力を手にすることになりました。意思の強さで、新たな力を手に入れた点は似ていますが、どこかが違う2つの力。いずれ激突する日が来るのでしょう。

しかし、凌馬はどこまでも仲間というものを信じていなかったというのが、改めて描かれていました。ゲネシスドライバーにブレーカーを仕込んでおくとか、用意周到というか、何というか・・・それでも「ドライバーなくして人間を超えることはできない」と、ある意味自分の研究を過信した結果が今回の結末だったのでしょう。ロード・バロンにボコボコにされながらもしぶとい凌馬でしたが、最後は屋上から飛び降り、姿を消すことに。あれはロード・バロンという、自分の研究を否定する存在に殺されるぐらいなら、自らの意思で死ぬということなのでしょうか。

そして、これまで登場したオルタナティブ舞は、全て未来の舞による忠告だったことが判明。しかし時間の強制力には勝てず、思ったことを話せず、未来を変えることは現状出来ませんでした。過去を変えられないのなら、変えるとすれば今か未来。舞がどう動くのかも今後のカギですね。

新たなライダーも動き出したところで、鎧武はそろそろクライマックス!
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仮面ライダー鎧武 第42話「光実!最後の変身!」

2014-08-24 09:57:24 | 仮面ライダー鎧武
仮面ライダー鎧武 第42話「光実!最後の変身!」

捕らわれていた人々を救い出したザックたち。駆けつけた紘汰も晶やラット、リカの無事を喜ぶ。安心するのはまだ早く、人々を街の外に連れて行かなければならない。と、そこにインベスたちが現れ、紘汰は鎧武ジンバーレモンアームズに、戒斗はバロン・レモンエナジーアームズに変身し、その間に城乃内たちは人々を逃がす。

倒れた舞を看病するペコとチャッキー。そこへ光実が現れ、2人の制止も聞かず、慌てて舞に駆け寄る。光実は、舞の異変に、やはり舞の体に黄金の果実が取り込まれていると気づく。そこへ凌馬も現れ、このままで舞の体が持たないため、どこか病院へ運び、自分が何とかすると言い出した・・・


感想
「猿には人間になって欲しい」からの「猿の軍団」のCMで笑いましたw

ただただ舞を救おうとしていた光実。しかし、その途中で度重なる裏切りを経てしまい、オーバーロード側についてしまいました。レデュエと共に行動しながら、彼を信頼せず、ロシュオの傍に舞を置いたものの、そのロシュオからも信頼されず、黄金の果実は舞の体内に託されることに。舞を守ろうとして起こした行動の結果、舞を化け物に変貌させかけてしまう。結果、光実は何も成し得なかったことに・・・
かつて光実は「この笑顔を見ていられるのなら、僕はどんなことだってできる」と考えていました。しかしその結果が、笑顔が見られなくなるどころか、思い出せなくなることに。せめて彼女の命だけはと、自らの命をかけて舞を守ろうとする光実。その姿はどこか哀しいものでした。次回予告では久々に「ミッチ」呼びが出ていましたが、さてどんな決着を迎えるのか・・・

一方の戒斗は、ここに来てヘルヘイムすら取り込んで強くなろうと考えていました。自分の負傷すら厭わず、倒れたらそこまでだとする彼と、どこまでも見届けようとする耀子。ヘルヘイムすら取り込もうとした結果、何と次回はヘルヘイムの果実を手にしており、バロンは仮面ライダーキバのキングっぽくなっていました。ここに来て更に予想外の状況になるとは。

そして凌馬。光実を唆して、邪魔者である紘汰を排除し、黄金の果実の力を手に入れようとしているのでしょう。次回はバロン&マリカと戦うことになるようですが、こちらもどうなることやら。

ラスボスが一体誰になるのか。未だに想像がつかないこの状況。そもそもラスボスに該当する存在がいるのかどうか・・・
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