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この記事に掲載した図について編者の意図を説明する必要は無いと思います。東海地震による液状化危険度マップ(平成25年3月)は山梨県総務部防災危機管理課が公開しました( 2013年3月27日 | 更新日:2013年6月21日)。
私はこの公開地図を見た時に、リニア路線と甲府駅、環状道路東部区間が予定されている甲府市と笛吹市の図を切り出して、「災害は市町村単位で発生するものではありません。」と書き残しました。

2013年7月18日開催のリニア駅周辺整備検討委員会第1回委員会の資料図から引用
山梨県が要望しているリニア甲府駅を建設する地域
要望しているリニア甲府駅地域

平成25年公開の液状化地図から
Ekijyokah25a

リニア中央新幹線ルート案(2013.08.01改)による甲府駅近傍
Lexp_line

甲府駅想定地域 大津町
Ekijyoka_kofu

甲府駅から西方の中央市の地域
Ekijyoka_chuou

JR東海による各地の今年の説明会が終り、今秋から環境影響評価準備書の説明会開催が予定されているようです。その時に路線や駅の場所も確定すると伝えられています。その環境影響評価準備書を準備する調査活動が各地で行なわれているらしい情報も読んでいます。
南アルプスのトンネル山梨県側の問題は「リニア中央新幹線 南アルプスに穴を開けちゃっていいのかい?」というブログが実に専門的な資料を引用しながら書いていますので、私はシロウトでもありますし触れません。

しかし、液状化問題は3.11から生々しい画像が脳裏に焼きついています。山梨県防災新館や甲府市新庁舎での液状化対策が十分に行なわれたという話はどこかで読んだ記憶がありますが、具体的な事は知りません。
リニア駅周辺整備検討委員会に都市再生機構が参加、2013年7月18日に第1回検討委員会が開催されましたが、その資料の中に液状化など防災関係は見当たりませんでした。委員の中に環境や防災の専門家が加わっておられるか、メンバー表からでは私には分かりませんでした。

山梨県総務部防災危機管理課と、 リニア交通局リニア推進課との間の連携が取れていないのではないか。液状化に関する情報がリニア推進課に伝わらず、JR東海にも伝えられていないという疑問があります。
もし既に全ての情報が共有されているなら、県民に対しても液状化マップとリニア路線想定図(例の赤枠で括られた幅広の図)とが重ね合わされた図として、リニア駅周辺整備検討委員会はもちろん、リニアでの活性化を考えている県民の皆さんに公開されているはずなのです。

今秋から予定される環境影響評価準備書の説明会は、おそらく山梨県説明会からスタートすると思います。その前に、県民が想定すべきリスク情報の一つとして共有でき、説明会で聞くJR東海の話の内容を判断できるだけの資料は、地域行政側から県民には示されていなければなりません。その中にリニア路線と液状化の関連は当然含まれます。
新山梨環状道路南部区間はリニア想定路線と地域が重なります。この環状道路で液状化対策がどのように行なわれたかという具体的な資料を公開しておくのも一つの方法で、それは目の前に見えるものですから分かり易いと思えます。公務員の無謬性神話が既に崩壊していることは皆様ご存じのとおり、最終判断は県民がするのが当り前です。

尚、町田市でのJR東海説明会(東京都)の質疑応答から、山梨リニア実験線の環境アセスメントはどうなっていたのかな?  という記事が出ています。この件も環境影響評価準備書の説明会に関係していることです。
この件に関しても山梨県庁からの的確な情報発信が、今秋の説明会の前に行なわれる必要があると思っています。

今秋の説明会が、先日の神奈川県や東京都の場合と異なり、またもや、平日の午後というような時間設定が行なわれるとしたら、山梨県政の目線が県民の方には向いていない証明になってしまうでしょう。「リニアで山梨の活性化」と語る皆さんの目線の向きに国民が常に注意していることを忘れてはなりません。
国費をつぎ込む以上、研究や作業の進み具合を、周辺住民はもちろん、国民すべてに速やかに報告すべきは、言うまでもない。

2013年08月08日(Thu)16時57分23秒、誤報だった緊急地震速報画面、テレビ朝日
緊急地震速報



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液状化は知りませんでした。さらに富士山噴火も想... (おやじのぼやき)
2013-08-08 22:15:13
液状化は知りませんでした。さらに富士山噴火も想定されていたりと難問だらけですね。
そこをじそく500kmで走る。
先のスペインでの列車事故がじそく190kmだと記憶しておりますが、その2.5倍の速度で何らかのトラブルが有った場合を想像したくないです。
そしてそれが南アルプスの長大トンネルの中という。
もうそろそろメディアと広告主様のマインドコントロールから離脱しないといけない時期だと思います。
 
 
 
液状化対策は地中深く岩盤まで高架の土台を打ち込... (ictkofu)
2013-08-08 23:55:06
液状化対策は地中深く岩盤まで高架の土台を打ち込むことで解決可能なのだと思いますが、建設費はそれだけ増えるでしょう、JR東海は9兆円に折り込み済みかと思えます。
甲府盆地リニアの周辺では建物、道路などに大きな被害が発生していても、リニアは走り続けるでしょう。それが新幹線の代替としてのリニアの意義ですから。

2013年08月08日 16時57分過ぎ、いつも私のデスクの上に置いてある携帯が妙な音を出したので取り上げて確認、それでナガラテレビの画面に目をやって、素早くキャプチャーした画像を貼っておきました。

500キロで走行中のリニアの車内に携帯の電波が届くかどうかは知りませんが、電磁波防御体制が採られているので、外からの電波は列車制御用の電波チャンネルで通すようになっているかも知れません。

中央線のトンネル内で携帯が使えることを要求する忙しい人々も多いので、リニアはなおさら忙しい人達がアルプストンネルの中でも携帯使用可能を要求するでしょう。

各人が緊急地震速報を受信した車内はパニックになるでしょうか、それとも添乗員がアナウンスして落ち着く状態になるのでしょうか。

今日はたまたま携帯で緊急速報を受信したのでよい体験になりました。本番だけは御免です。
 
 
 
「山梨実験線建設時の環境アセスメントはどうなっ... (kabochadaisuki)
2013-08-17 21:46:58
「山梨実験線建設時の環境アセスメントはどうなっていたのかな?」と題してブログで書きましたが、どうやらその資料は、山梨県の県民情報センターというところに保管されているようです。
http://www.pref.yamanashi.jp/kenmin-jho/72557364488.html

ここのページ中ほどの「M01 環境」をクリックすると、環境関連の資料目録がPDFファイルで表示され、その4ページ目に「山梨リニア実験線環境影響調査報告書」という名が見えます。実験線のアセスメントは、沿線各地の関心ごとです。きちんと保管されているのだから、積極的に公開してもらいたいですね。
 
 
 
kabochadaisuki さん、ご教示ありがとうございます。 (ictkofu)
2013-08-18 01:14:20
kabochadaisuki さん、ご教示ありがとうございます。
資料分類M01 環境一般 4/9 ですね、
発行年月が無記載なのですが名称から見れば実験線開始当時のものでしょう。
資料名称 山梨リニア実験線環境影響調査報告書
発行作成者 東海旅客鉄道他

資料分類L01 交通・運輸一般
こちらにもリニア関係の資料が複数ありました。やはり発行年月が無記載です。

http://www.pref.yamanashi.jp/kenmin-jho/index.html
> 県民情報センターは、県政の情報提供、県政資料・県出版物等の閲覧や、情報公開の受付窓口です。
> また、情報公開相談も行っています。

掲載地図の意味するところからは、センターは山梨県庁西別館にあるらしいです。
2007年に「風林火山博」が開催された建物(今は防災新館に建て替えられました)2階にこのセンターがありました。それで何度か訪問したことがあります。この頃は山梨の概要を知りたかったのでそういう資料を探していました。

新県立図書館=山梨県公文書館として考えるべきと、私は以前ブログに書いたことがあります。
県立図書館なら司書さんたちがもうちっとましな目録を作成してくれると思いますが、縦割り行政の中では無理なのでしょう。
彼等がデジタルアーカイブという発想に至るには、かなりの時間がかかるでしょう。
 
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