2024年3月21日 20:38
「ほとんど機能していなかった」 山梨県の長崎幸太郎知事の不記載問題に対する県議会 大学教授が指摘(UTYテレビ山梨)
今回の山梨県議会は新年度の当初予算案を審議する以外にも、長崎幸太郎知事の政治資金収支報告書への不記載問題が明らかになって初めての議会でもありました。
県民の代表者として行政のチェックが求められる県議会、今回その役割は機能したのでしょうか?
地方行政学が専門の大正大学の江藤俊昭教授は、知事の不記載問題に対して県議会は「ほとんど機能していなかった」と厳しく指摘します。
【『今回の山梨県議会』とは令和6年2月定例会です。UTY記事は 江藤俊昭教授のご意見だけを掲載させていただきます。】
地方行政学が専門 大正大学 江藤俊昭教授: 「議会がどう動くか、どうかが問われていたのですが、ほとんど動いていないというのが事実ですね」
「まずは一般質問などがすごく大事な仕事としてあるんですけれど、ここは数人しか(不記載問題を)やっていない。しかも自民党籍を持っている議員は全くやっていない。県民の意向は議会の場に反映していなかったのではないか」
「知事を守っていくという姿勢が、(自民党)議員の多くはそう思っていて、県民が本当に知りたかったことについては議論をしなかったという大きな問題があります。与党だから、同じ自民党だからということで追及しなかったら、それこそ両者にとって不都合が生じてしまうのではないか。そういうことについて問えない議会や議員であれば、能力に欠けているんじゃないかと正直なこと思います」
「今回の問題というのはすごく県民関心ありますから、特別委員会でしっかりと議論して調査し提案するのが筋だと思います。少なくともそういう議論を、どういう形で設置するか、しないか議論をしてほしかったですが、全く出てこなかったですね。そういう制度を山梨県議会は使おうともしなかったというところは、すごく大きな問題だと思います」
「議会基本条例の理念というのは、与党も野党もしっかりと一丸となって住民のために頑張ってと。この姿勢に(今の県議会は)逆行していますね。議員自身が委縮しちゃっているところもあると思うんですよ。しっかりと住民の方を向いて監視や政策提言するのが筋なんですけれど、どうしても委縮した形で動いたりせざるを得ないというね。この構造というのがすごく今回の議会で浮き彫りになったのではないか」
「ここまで戦後たくさんの議長が生まれているのは山梨だけ。議長というのはしっかりと議会をまとめながら知事と政策競争する大事なこと。こういうたらいまわしは、しっかりと議会を運営しようとする議会にとってはありえないこと」
「どういうことをやってきたのかを忘れないで、しっかりと選挙権を行使する必要がある。私たちは(票を)入れた責任、投票責任は問われてきている。今までどうだったかも含めて議会が問われた問題だというのが明らかになったから、知事に対しても議員に対しても再度投票責任を考える必要に迫られてきた」
山梨県議会
山梨県議会 令和6年2月定例会 質問戦 22日、26日~28日(2024-02-28 のブログ掲載です)
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