中央自動車道の笹子トンネルで天井板が崩落し、9人が死亡した事故から来月(2019年12月)2日で7年になるのを前に、赤羽国土交通大臣は特に地方公共団体でインフラの修繕が遅れているとして、さらなる予算の確保と、技術面での支援で老朽化対策を進めていく考えを示しました。
平成24_2012年12月2日、山梨県にある中央自動車道の笹子トンネルで天井板が崩落し9人が死亡した事故を受けて、国土交通省は、橋やトンネルを管理する自治体などに、平成26_2014年度から5年に1度の点検を義務づけています。
点検結果では、次の点検が行われるまでの5年以内に修繕が必要とされたのは7万3000か所余りで、このうち7割ほどにあたる5万6000か所余りでは修繕に着手できていないということです。これについて赤羽国土交通大臣は閣議後の記者会見で、「特に地方公共団体では修繕に着手できた橋が20パーセントにとどまるなど遅れている現状があり、さらなる予算の確保と、技術面での支援を行っていく」と述べ、インフラの老朽化対策を進める考えを示しました。
事故の概要
トンネル天井板の落下事故に関する調査・検討委員会
緊急点検の結果について
(問)今度の月曜日で、中央自動車道笹子トンネル事故から7年を迎えます。
事故を契機に道路法が改正されてメンテナンスの義務付けや制度が始まり、これで一巡をしてきたところですが、一方で、早期措置段階の施設に対する対応が、自治体管理分を含めてなかなか進んでいない、また、技術系職員が不足しているという地域も多いのですが、同様の事故の再発防止に向けた大臣の御決意、また、国土交通省としての対応方針があればお願いします。
(答)中央自動車道笹子トンネル事故は、今でも記憶に相当強烈に残っておりまして、ああしたことが起きてしまって大きな犠牲が出てしまったということは、インフラの老朽化に対して大きな警鐘を鳴らした大変な事件だったと思っております。
来月(2019年12月)2日で7年を迎えるにあたりまして、改めまして亡くなられた9名の皆さまに御冥福をお祈り申し上げたいと思いますし、御遺族の皆さまに心からお見舞い申し上げる次第であります。
これまでも、中日本高速会社は、笹子トンネル事故を受け、再発防止の徹底と安全・安心に向けた取組を進めておりますが、引き続き、この節目を機にこうした取組を通じて、国民の皆さまの信頼回復にしっかりと努めていただきたいと思います。
国土交通省としましても、この事故を教訓として、全国のインフラ老朽化対策を重点的に進めており、道路施設の老朽化対策については、平成26_2014年から橋やトンネルなどについて、5年に一度の点検を行っているところです。
平成26年度から平成30_2018年度までの一巡目の点検結果については、次回点検までに措置を講ずべき橋梁が約7万存在しています。
このうち、点検結果を踏まえて平成30年度までに修繕に着手した橋梁は、地方公共団体管理で20%、2割にしか過ぎない。
また、修繕が完了した橋梁は12%にとどまっておりまして、御指摘のように地方公共団体の措置が遅れているのが現状です。
現在、個別補助や防災・安全交付金において、地方公共団体に対し、財政的な支援を行っているところですが、今回の一巡目の点検結果を踏まえ、それら予算の更なる確保を図るとともに、技術面での支援もしっかりと行って、道路の老朽化対策が計画的に進むよう努めてまいりたいと思います。
これだけ災害が多い状況になっておりますので、今回の笹子トンネルの7年という1つの節目を機に、防災・減災が前に進むように取り組んでいきたいと思っております。国土交通省・社会資本の老朽化対策情報ポータルサイト・道路 - インフラメンテナンス情報
・・・私には知識が欠けているインフラ問題なので後日の参考に記録しておきます。お国からの財政支援が無いと問題への対処が遅れる地方公共団体でしょうか? 財政政策のあり方にも関わるものでしょうが、その分野も知識ナシ、ないないづくしの私は Windows 7 で使っていた老朽化したパソコンを Windows 10 で動かすことに注力するだけの ICT の工夫です。
一方、台風19号の影響で大きく壊れた早川町の県道でも、仮設道路を作る復旧工事が完了し、29日、通行止めが解除されました。
先月(2019年10月)の台風19号の影響で、早川町の奈良田地区につながる山あいの県道が、およそ50メートルにわたって崩れ、先月13日から通行止めとなっていました。
県が、今月初めから進めてきた崩れた箇所に仮設道路をつくる復旧作業が29日までに完了し、午前9時に通行止めが解除されました。
仮設の道路には長さ40メートルの橋がかけられ、乗用車やトラックが交互通行できるようになっています。
午前9時になると、解除を待ちわびた一般の車や工事車両が次々と通り、およそ1か月半ぶりに奈良田地区に車が入って行きました。
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また、小倉祐美子さんは「復旧までまさか1か月以上かかるとは思いませんでした。通行できるようになってほっとしています」と話していました。
県峡南建設事務所・身延道路課の後藤学課長は「奈良田地区の皆様には大変不便な状況でしたが、交互通行ではありますが、供用を開始することができてほっとしています」と話していました。
山梨県道31号線のようで、リニア中央新幹線工事や早川芦安連絡道工事にも関係すると思いますが、私には情報は確認できないので報道記録のみ。