つきみそう

平成元年に出版した処女歌集の名

公民館短歌会 121

2016-06-18 | 短歌

 昨日は、梅雨の晴れ間の過ごしやすい中で、いつものように公民館短歌会を開きました。万葉集は十一番歌。歌の批評と添削のあと、皆さんの作品を一首ずつ選び、地元の小学校に提出する作品を選択。校内に掲示されることになっております。私も一首提出しますが、この歌は前日できたばかり。内容は、岐阜のロマンとも言える帰雲(かえりくも) 城の歌。

帰雲城ゆめ幻のごとくにて山頂より消ゆ天正のなゐに  (注 なゐは地震) 

 この城は天正大地震で消滅して、400年間幻となってしまいました。小牧長久手の戦いに負けた秀吉は、家康に再度挑み、決戦すべく万全の準備を整えていました。いざ出陣という直前に、この大地震が勃発。秀吉の備蓄していた食料は火災で消滅。戦いは叶わず和議を結び、秀吉は家康に姉と実母を人質に差出しました。家康も地震のため戦わずして和議。この戦いがあれば、家康の命はなくて、徳川時代はなかったかもしれないのです。秀吉側の軍勢は14万人、家康側は、2万とか・・・

 財宝を目当てに多くの人が、岐阜県大野郡白川村の帰雲城跡さがしを試みたのですが、今になっても誰も見つけることは出来ません。500人の命と城もろとも土中に眠っています。城主は富山の佐々(さっさ)成政 についていたのですが、佐々は秀吉側に反旗をひるがえしていて、高山の金森からも攻撃の対象となり、これはいけないと和議をとなえたため、城は守られ、祝杯をあげた直後に天正地震に遭遇。全滅しました。M8の巨大地震でした。帰雲山は崩落し、川は12kmも堰き止められ、城は皆目分かりません。今は国道156号線沿いに石碑だけあります。

 

今月の歌

万次郎足摺岬見据ゑ立つ時代の流れ見てきただらうか      Kさん

Kさんのおみやげ

 

我が家のノウゼンカヅラ


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6 コメント

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短歌会 (oko)
2016-06-18 11:06:04
ご指導お疲れ様でございました。
「地元の小学校に提出する作品」 ↑matsubara様のご尽力に素敵に存じます。
「岐阜のロマンとも言える帰雲(かえりくも) 城の歌」↑歴史を語る歌、心して拝読させて頂きました。
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okoさま (matsubara)
2016-06-18 20:58:44
この事実は岐阜県の人もあまり知りません。
戦国時代の歴史を研究する人には知られて
いるようです。
400年も経っているのですが、私には気になる
史実です。
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帰雲城 (Saas-Feeの風)
2016-06-19 10:12:21
埋蔵金伝説の帰雲城には以前から興味津々なのですよ。
築城した人は信州松代で鉱山技術を持っていた豪族だそうで
三代にかけて飛騨で採掘した金銀を城内に蓄えていたとか。
今も土の中に眠っているのでしょうから
発掘できると億万長者になれますね。
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Saas-Feeの風さま (matsubara)
2016-06-19 17:47:22
この城のことをご存じとはすごいもの知りですね。
私は歌のテーマを見つけるべく調べました。
400年見つからなくても最新式の探査法があるのでは
ないかと思いますが無理でしょうか。
マスコミは、あまりスポットあてないですね。
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Unknown (tona)
2016-06-19 21:29:25
まあ、地震があったために日本史が変わったのですね。
安政の大地震もこの間知りましたし、昔から日本は地震大国であったことが良くわかりました。
それの絡めた素晴らしいお歌です。
歌人とは本当に上手に詠い上げるものと感心します。
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tonaさま (matsubara)
2016-06-20 08:28:48
これは、岐阜県の人もあまり知らないのです。
今週のNHKBS歴史番組でようやく取り上げていました。
木曜日8時からの番組です。
前から事実は知っていたのですが、刺激されあわてて歌を
作り、大したた出来ではありません。

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