今年最後の記事もネットに頼ることになりました。
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来年もどうぞよろしく
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<山川の歴史教科書を書いた
東大名誉教授が“裏話”を激白...>
歴史学界を代表する“重鎮”に
取材することができました。
その人物とは...
東京大学名誉教授の
伊藤隆(いとう たかし)氏です。
<現代教科書の問題点>
私たちが歴史を学ぶとき、
それは私たちの祖先と「地続き」です。
日本人は世界でも珍しく、
民族としての居住地の大移動を
体験していませんから、
歴史はその意味でも
まさに「地続き」なのです。
縄文時代、平安時代、江戸時代。
どの時代にも、日本には
素晴らしい文化がありました。
こうした日本の成り立ちを知り、
まさに自分自身がその歴史を受け継ぐ
子孫のひとりなのだと理解することが、
日本の歴史を学ぶ意義だと思います。
そこには、当然ながら、
自分が日本人であるということに
対する素朴な誇りや愛国心が生じます。
教育とは本来、
そのようなものではないでしょうか。
ですから、
私が歴史教科書を作る際は、
こうした歴史の成り立ちを
わかりやすく伝えるとともに、
きわめて客観的な記述を
心がけてきました。
たとえば、南京事件について
私の教科書では、
「犠牲者数などの実体については、
さまざまな見解があり、
今日でも論争が続いている」
と述べています。
歴史家である秦郁彦氏が、
徹底的に調べ、
虐殺はほとんどなかったと
結論付けましたし、
左寄りのジャーナリストである
松本重治さんですら、
「南京陥落の直後に
南京に入ったけれども、
大虐殺は跡形もなかった」
と私に語ったので、
私もそう信じていますが、
あのとき南京が大混乱に
陥ったのは事実ですから、
客観的に書くとこうなるわけです。
あるいは、時代ごとに
数人の女性を取り上げ、
日記や回想録を引用しつつ
コラムを作成したりもしました。
「日本は男尊女卑文化だ」
と言いたがる人たちがいますが、
歴史を見ればそんなことはないのです。
ところが、事実を忠実に
描こうとすればするほど、
左翼の人からは目の敵にされます。
以前、私が山川の教科書で
問題のある記述を修正したあと、
昔の教え子でもある後任者に
バトンタッチしたら...
せっかく直した記述は、
彼女によってほとんど元に
戻されてしまうということがありました。
彼女は、私が教えていたときは
そうでもありませんでしたが、
今では左翼丸出しの研究者です。
今の歴史学会では、
やはり左翼でないと
やりにくいのでしょう。
もともと左翼でない人でも、
だんだんと染まっていきます。
上昇志向のある人ほど、
そうなりやすいのです...
戦後、大学や学会も含め、
日本の教育界は「左翼」に牛耳られました。
なぜ左翼に占拠されてしまったのか。
それは......
写真は後楽荘の蔵の飾りと娘から届いた啓翁桜のつぼみ