毎週日曜日朝、NHK総合TVで小さな旅という番組があります。昨日のテーマは岐阜和傘。岐阜にいるのに知らないことばかりでした。最初にまずは岐阜の真竹を一定の長さに切り、5日間、水に浸し和らげることから。これをきっかり48本に縦に割り、ここまでの作業が済むと、次は轆轤(ろくろ)専任の人に継がれます 。エゴノキの轆轤の周囲にきっちり48本の溝を彫らねばなりません。この技術をマスターしているのはそれぞれ一人。轆轤だけでは生活できないので、副業で雛飾りのぼんぼりを作っておられます。
次の工程は若い女性。骨の根本を糸で刺す作業です。女性はその後注意深く丁寧に和紙を貼り付けてゆきます。この3工程をいつまで維持できるかが問題。仕上げの女性以外は高齢の男性なのです。昭和30年ころから需要は激減しています。和傘は最盛期の1%の需要しかありません。
40歳の女性は結婚し、子育てしながら作業を続けておられます。大学でスペイン語を学んで、その方面に就職しようとしていたのですが、ある時和傘の美しさに魅せられ、親の反対を押し切り、内弟子になり10年。3人の作業で和傘は完成しましすが、後継者が気になるところです。
1本の竹を均等に48本に割る
エゴノキの轆轤は均等に48本の溝が彫られる
糸で繋げる
和紙を貼る
我が子に子供用の和傘を
和傘の9割は岐阜産 最盛期のころ