日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

取材記事 2

2013年04月21日 | 自費出版
             
 自費出版について毎日新聞社の取材を受けていました。先日、同紙のローカル面に載りました。長文ですが記念として載せておきます。

   こつこつと投稿結実  新聞掲載100編記念に「随筆集」

 岩国市錦見の片山清勝さん( 72)が随筆集「日々のことを徒然に」を自費出版した。新聞などに採用された投稿が1 00編に達したのを記念し、1冊にまとめたという。第1作は20 06年9月の毎日新聞「はがき随筆」への初投稿だった。以来6年半の作品を掲載順に編集した。「小さな自分史」にとどまらず、郷土の歴史や世相の移り変わりを映している。

 片山さんは同市出身。岩国工高卒業後、石油化学大手の地元工場に就職。会社員時代の前半は工場の現場で働き、後半は人事担当を務めた。2000年の定年退職後は、地域の人々にパソコンを教えるNPO団体などで活動している。 

 投稿のきっかけは、パソコンを使った検索だった。エッセー同好会の新発足を知り入会。初めて作品を仕上げた。随筆集の巻頭を飾るのは、「新間」デビュー作の「彼岸花のころ」。真っ赤な花の咲く季節、就職試験の不採用の結果を告げに、受験生の高校を訪ねる際の重い気持ちを252文字で表現した。文章にして発表することで「心の中のわだかまりが解け、胸のつかえが軽くなったような気がした」。

 以来、月2、3本ほどを毎日新聞「はがき随筆」「男の気持ち」や、中国新聞「広場」、朝日新聞「声」などへ寄せている。11年6月「はがき随筆」に掲載された「ひと葉の旅」は年間の毎日賞に輝いた。

 「もう一つの戦争体験」では、広島での被爆を嘆くことなく50代で死亡した父の思い出をつづった。大腸がんの手術で入院中に迎えた70歳の誕生日には、戦後間もなく、家族の誕生日をかまぼこを添えて祝ってくれた母をしのぶ「誕生日」を書いた。「味の色」は、妻が結婚から40年以上、手元に置いてきたレシピ帳の色変わりに家族の歴史を重ねている。

 家族への思いとともに、郷土の歴史や変わる世相を伝えている。「台風一過の通学」は、錦帯橋が流失した翌年、下流の橋も流されて小舟で集団登校した小学校の思い出を回想。「節分のまじない」は、節分の夜に年の数の豆を包んだ紙を四辻に置いて願掛けした風習を追憶している。

 「日々の暮らしを飾らず、易しい言葉で書き続けました」と片山さん。
コメント (2)
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