今年、初めてミニトマト1本を鉢植えした。苗代の何倍も収穫した。色つやに味、申し分ない品質で、気の早い話だが来年も植えよう、そう思っている。最後の実の数個を収穫した。ひときわその美味さを感じた。
農作業大好きさんから聞いたトマト作り。トマトは成長すると、主枝と葉の分かれ部分に芽が出てくる。これを脇芽という。脇芽には花がついても実はならない。脇芽は摘み取る。水はやり過ぎるな。こんな話だった。
水はやり過ぎるなと教わったが、この夏の暑さを思うと水をやらないことは悪いような気がし、ついつい多めになったかもしれない。それでも満足できる収穫を得たので、良しとしておこう。脇芽、こちらは教わった通り見つけるたびに手で摘み取った。
農業大好きさん、畑から脇芽を1本摘み取って「これを挿してみんさい」と渡された。実がなるという。脇芽は摘み取れといいながら、脇芽を挿せという。矛盾を感じながらもその通りにした。プロ級のひとの話だから。
少し小ぶりだが、脇芽にできた実が熟れた。1個めのそれは虫にやれてしまった。2個目が熟れつつある。あと3個ほどなっている。なんだか脇役が主役になった感じだ。脇芽の脇芽は育たなかった。そんなに育ったら種苗店は困ることになる。朝の日ざしを受ける脇芽トマトを見ながら「今年もいろいろ学んだ」と暑かった夏に感謝している。
(写真:脇芽から生まれたトマト、少し小ぶりながらいい感じだ)