日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

完全閉店

2016年06月24日 | 地域

 
 また1店閉まる。「20年間ありがとうございました」「完全閉店」「売り尽くしセール」、こんなチラシが朝刊と一緒に複数回やってきた。かっては地域の中心商店街の大通り、周囲では閉まる商店もちらほら出始めたころの出店だった。しかし、店舗は大きくなり外からは順調なのだと思っていた。地域性からか衣料品などは大型店にない庶民的なものが多く、婦人層には人気だったと聞く。

 「おしゃれショップ」と自称する店の閉店挨拶文は「お客様へ、突然でございますが・・・」で始まる。大きく赤い色の看板は、店舗前通りのどこからでも見ることができ、閉店が続き次第に寂しくなる通りの中で「元気に頑張っています」、そんな勢いを感じ見ていた。閉店の訳を知る由もないが、地域の赤い元気印が消え、また寂しくなる。

 城下七町として栄えた商店街、子どものころから記憶にある店は10数店くらいしか思い当らない。40数年前に出店し、地域の客層の流れを変えたスーパーも昨年この地域から撤退した。この地域は買い物難民、という自虐的な言葉がささやかれるほど、原因はいくつもあるだろうが、商売がしにくい地域になっているようだ。地方創生の風はまだ届かない。

 この地域の振興といえば「錦帯橋を中心にした観光」といつも、唯一の策のように聞かされる。その観光の実態は滞在型でなく通過型観光地化していることは知られている。錦帯橋、写真には撮られるが訪れた人の心をとらえていないのだろうか。錦帯橋ぞばの大きな土産も店が閉まって久しい、見るたびにそんなことを思う。  
コメント
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