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節季の入試問題

2016年06月05日 | 生活・ニュース

 1年を「春・夏・秋・冬」と四つの季節に分け、それぞれを半月ごとの六つに分け季節の変化を表す二十四節季、さらに気象の変化や動植物の変化を知らせる七十二候があり、それぞれに簡明な表記が設けられている。気象衛星など夢にもなかったころの人の知恵が編み出した素晴らしい文化遺産、カレンダーに記された節季などの文字を見るたびに思う。
 
 ある中学校の入学試験問題。「二十四節季は現在でも季節の節目を示す言葉として用いられる。表に二十四節季を示している。空欄の節季を例示より選べ」という主旨の問題がある。空欄は3つ、その正解の一つに「芒種」がある。その芒種(ぼうしゅ)は小満と夏至の間にあたる。今年の芒種は今日、6月5日という。節季が出題されることに驚いたが、日本の生活には根付いている証だろう。

 芒種の時期は旧暦の5月、梅雨入り前で昔なら田植えの始まるころを指す。芒種とは、稲や麦など芒(のぎ)のある穀物で稲の植えつけを始める季節を意味し、蛍が現れはじめ、梅の実が黄ばみ始めるころ。解説の通り、今は穀物の種を蒔き苗を植えるちょうどよいころ。昨日、暦の入梅より少しはやく梅雨入りと発表されたが今を表す言葉だ。

 手元に20年ほど前に購入した小さな俳句歳時記がある。目次を見ると四季それぞれが3区分されていて、春は早春・闌春・晩春、夏は初夏・盛夏・晩夏、秋は初秋・仲秋・晩秋、冬は初冬・仲冬・厳冬とある。その時期をひと言でくくる語としてなるほどと思う。こうしてみると季節を表現する素晴らしい日本語がある。大切に伝え残したいものだ。
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