日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

反省

2015年03月20日 | 生活・ニュース


 1953年3月、この年のこの月に小学校を卒業した。思い返せば62年というときが過ぎたことになる。入学は1947年4月で終戦の混乱は続いていた。街には進駐軍のジープが走る。それから降り立った進駐軍兵士はとにかく大型、中には青い目の兵士もおりこわごわとそばを通った。低学年のころ、進駐軍からの支給でオレンジジュースと脱脂粉乳が日替わりで飲めた。

 ランドセルはズックでそれは父の手製だった。赤紙がいつ来るかわからないという戦況下で、入学するとき困らないようにと早くから準備したという。そのランドセルは卒業まで使った。とにかく丈夫で型崩れしたなどの記憶はない。時代は変わり、こんな昔との比較は「話にならない」と一蹴されるだろうが、これからの子どもらに再び経験させてはならない。

 今日は母校でもある近くの小学校の卒業式。正装した夫婦が卒業式参列のため校門を入る。緊張したなかに喜びを感じる。息子の卒園式、小中高大の卒業式に参列したことがない。すべて家内任せだった。参列しなかった言いぐさの確かな記憶はないが「仕事」にかこつけていたのだろうか。卒業式もだが入学式も同じだった。だから息子の晴れ姿を目にしていない。夫婦並んで校門を入る姿を見ながら「反省」の2文字が頭をかすめる。

 今、息子家族は私の過ちを繰り返していない。折々の連絡では夫婦で出かけているようだ。息子は晴れ姿を見てもらえなかった寂しさを自分の子どもに経験させたくないということだろう。そんな孫は4月から高2、先日の電話では「なかなか帰省できない」というくらい忙しくしているようで、顔は見たいが、いま出来ることを精一杯やる姿勢に安心した。大人びた孫の話しぶりに成長を感じる。
コメント
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