日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

跡地の活用

2015年03月02日 | 地域


 スーパーの閉店、その前日はオール3割引き、最終日は15時まで営業でオール5割引きのチラシが入った。都合で最終日の営業終了1時間前に店内へ入った。多少の混雑を予測しながら店内へ入って驚いた。商品は皆無、早くも解体されている陳列棚もある。それでも何か無いかと探していたら目についたのは生姜入りのど飴一袋、記念に購入、半値で199円。

 「いまごろ来ても何もないよ」は知人の夫婦、2日間でかなりお得な買い物をしたという。店の近くの主婦は「開店前から列ができ、レジを通るのに30分もかかった」とその混雑ぶりを紹介してくれる。いつもはレジを通るのに5分とかからない。応対する年配の店員は目が潤んでいた。40年も続いた店は地域にしっかり根付いていた証だろう。

 このスーパーが建つまでそこは劇場だった。市内で最も古い劇場で「錦座(にしきざ)」と呼んでいた。1900(明治33)年3月に開業、1923(大正12)年に火災で焼失し翌年再建された。その後「錦帯劇場」に変わり「きんげき」の愛称で呼ばれた。外観はどっしりした和風で、銅板葺の青い屋根が印象に残っている。写真でしか知らない歌舞伎座に似ている。劇場から映画館に変わったが内部の花道はしばらく残っていた。古くは阪妻や嵐寛の映画を祖母と見たこともある。美空ひばりがカンカン帽姿で舞台に立ったこともある。

 この劇場が内部改装でスーパーになったのは1972(昭和47)年という。1976(昭和51)年に解体されスーパーに転じた。閉店後の再利用はどうなるのか、錦帯橋地域の活性化のためにも民間のアイディアを官が支援し再開発にう結びつく策を願ってやまない。

 
コメント (4)
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