日々のことを徒然に

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キリシタン灯籠

2014年05月06日 | しっちょる岩国


 「キリシタン灯籠」と呼ばれるものがあることは知っていたが、そのいわれなど知る由も無かった。ネット情報では次のように載っている。「織部流茶道の祖である古田織部正重然が天正年間(1573~91)の切支丹全盛時代に、信者や茶人の好みに合うよう創案したものといわれ、天文18(1549)年にキリスト教が伝来するまでは、この様な形の灯籠はなかった」。

 錦帯橋を横山側へ渡った一帯は吉川藩時代のいわれある屋敷跡や有形文化財など往時をしのぶものが数多くある。そんな一角に吉香茶室がある。その敷地に白い説明札が立っていて、それには「キリシタン灯籠」と記されている。それは庭園の植え込みに包まれるようして一基の灯籠が静寂の中にある。説明はこう教えてくれる。

 「旧吉川邸茶室に手洗いのあった近くに立てられたもので、茶道(茶の湯)では、このような形式の灯籠を織部灯籠という。いわゆるキリシタン灯籠 の一種であるが、時代が下がるとこのようにはっきり仏像が彫りあらわされるようになった」そして続く。  

 「岩国には藤生の松厳院(しょうがんいん)に合掌する人物像を彫ったものがあり、また錦見の「普済寺山」桂家の墓地、川西の西川倉次郎氏宅のも異なった形のものがある。俗にキリシタン灯籠と呼ばれ、江戸時代キリスト教禁制後(1612年)隠れキリシタンがひそかに礼拝の対象にしていたものといわれている」。そわそわする気分のときなどに、この灯籠の前にしばし佇み静寂に身を浸すと回復の途が見えるやもしれぬ。
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