秋は立秋から立冬までのおよそ3カ月。初秋は暑さが残り仲秋は月がその美しさを増し、晩秋は冷たい風が吹き始める。ひとつの秋でも自然の移り変わりにそってその呼称を変えて呼ぶ。古の人の感性に感ずる。
雲ひとつ無い空。日ざしは暑いが心地よい風がふきさわやかな秋の日。
「日本晴れ3日続けば3日以内に雨となる」という秋の天気が周期的に変わることを表現した気象プロの方の言い方がある。秋は西が明るいと晴れ。秋の夜の北風は晴れ。また「ひと雨1度」と秋はひと雨降るごとに気温が下がることを表したもので実感としてわかる。
「秋の空」は秋のころの変わりやすい天気で異性の移ろいやすい心に似ているという。「秋晴れ」は空高く晴れ渡った、秋のよい天気。空気が澄み渡り、天が高くなったように感じられる。 さしずめ今日の空模様は「秋晴れ」で秋の空は感じさせない。
そんな空の下、稲を刈り取ったあとの刈り株にはぜ掛けの稲が影を落としていた。刈り株の整然と並ぶ光景を見るとご苦労さまでしたと農家の人に感謝したくなる。明日ははぜ掛けの写真を撮っておこう。
(写真:これは秋晴れで秋の空ではない)