
「桜にゃあ悪いがええ雨でしたのう」。朝のウオーキングでほぼ毎日出会う方からの今朝の挨拶。その方はよく躾けられてた犬と一緒だ。
昨日の日暮れからの雨は、雨音が聞こえる降り方だったが今朝は止んでいた。道のくぼみには水溜りがあり潤いになったかなと思わせた。
桜前線は東北地方中部に達したという。先週このころの錦帯橋の桜は見事の一言だった。多くの人が宴を楽しまれた。
今朝の桜の木は、雨にたたかれその花びらを散らされていた。「三日見ぬまの桜かな」この諺にはいろんな解釈があるが、昨日との違いに自然の生滅の厳しさをあらためて気付いた。
街灯の燈が届くウオーキングの道沿い、雨に流された桜の花びらは歩道の端を白い帯の様に続いていた。緩やかな錦川の流れのに似たようだった。見上げると桜花はあの勢いを忘れたかのように重かった。
桜花は咲くときも散るときも人それぞれの想いをいだかせる。今朝はなんだか哀歌、そんな桜並木だった。
(写真は桜花の帯、AM4:30ころ)