夕食後パソコンに向かっているとき電話が鳴った。足音がし部屋のドアが開いた。家内が子機を差し出しながら「何か大変みたい」という。「ハイ、たつ・・」言い終わらないうちに先方から名乗られた。最近インターネットを始められたパソコン講座受講者の方だった。
「ある方のホームページからリンク先のアドレスをクリックしたら画面が真っ暗になった。ウイルスですかネ」息せき切ってそんな話をされた。電話ではその状態を見ることは出来ない。ウイルスチェックはプロバイダーにお願いしているという。なら安心しよう。
画面が真っ黒で何も出ていないを繰りかえされる。
「強制終了しましょう」というと「スタートボタンがありません」と言われる。強制終了の方法を説明する。「出来ました」少し安心したような声に変わった。起動し「画面をよく見てください」と伝える。強制終了に続く起動のためメッセージが表示される。飛び々々にその内容が電話を通して伝わる。
こうしながら少し待機する。「デスクトップの画面になりました」宝くじでも当たったかのような嬉しそうな声に変わった。もう一度ある方のホームページを訪問してもらった。続いてリンク先へ、「ありがとうございました」と落着いた声で返事が届いた。
私もパソコンを始めたころ同じようなトラブルで、頭真っ白の経験している。どうしようかとあせる気持ちがよく解る。「また電話してください」といって電話を切った。