霜後桃源記  

安心、安全と美味しさへのこだわり
そんな「こだわりの農業ブログ」を毎日更新
主役の妻は生産部長、夫は営業部長兼雑用係

農業はおカネでは測れない

2007-11-30 22:28:17 | 生活
脱サラして農業に転身する際、即断即決という訳には行かなかった。
農業で大きな収入は期待できないので、失う収入への拘りで躊躇したことは否めない事実。
最終的には「ヘボ将棋、王より飛車を可愛がり」という将棋の格言を思い出し、「おカネは手段であって、目的ではないはず」と自分に言い聞かせて決断した。

あれから二年が経過したが、最近「農業をおカネで測ることは間違いではないか」という風に感じて来ている。
「この充実感、安心感、満足感、幸福感は一体どこから来るものなのか?」という疑問をいつも自分に投げかけているが、未だ明確な答えが見付かっていない。



そんな歯がゆさを抱えているときに、「食べものと農業はおカネだけでは測れない」(中島紀一著)というタイトルの本に出会った。
自分が漠然と感じていることが理論的に説明されているのではないかと期待して読んでみた。
しかし、もっと大局的な見地から「食べものと農業は単なる商品ではない」のであって、「人間の生存に直結しているもの」だから、「おカネだけで測ってははならない」という趣旨の内容だった。

もしかすると、そんな大切な仕事をしているから、農業はおカネでは味わえない充実感や満足感があるのかもしれない。  


雪に覆われた栗駒山。
上の写真は昨日の午後のもの、下は今朝の日の出直後のもの。
頂上付近はいかにも寒そう。
平地でも氷点下3度の朝が続いた。
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夕暮れ時

2007-11-29 22:03:11 | 景色
好天が続き、やり残しの「秋仕事」が順調に消化できている。
畑についても、籾殻、EM米糠ボカシ等を撒いてトラクターで鋤き込んで冬を越したいと思っていた。
半分程度済んだ時点で先週の大雪に見舞われ、「今年は無理か」と諦めかけていたが、天気が味方してくれた。
遅れていた堆肥積みも一緒にこなすことができ満足感のある一日となった。

夕方、白鳥達が群れを組んで頭上を行き来していた。
大きな鳴き声をあげながらV字編隊を組み、ネグラ目指して一直線という感じで飛んでいた。
低空飛行する群れからは翼が風を切る音も聞こえて来た。



暗くなって家に戻るときに「白鳥の湖」に寄ってみたが、残念ながらそこに白鳥の姿はなかった。
先日は十羽を超える白鳥がネグラとしていたのに、狩猟解禁により近場で銃声がするので安住の地でないと判断したのだろうか。



夕焼け空が綺麗な夕方だった。
夜は満天の星空となった。
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電動石臼機

2007-11-28 19:59:31 | 趣味
蕎麦も新しい内が美味なので早めに食べたいと思っていたが、手動の石臼で挽いたのでは稼働が大変なのでなかなか蕎麦に有り付けないでいた。
そこで電動式のものを調達したいと思ったが、市内では販売している店が無く、ネットで調べた。
15万を超える価格だったが長期間使えるものなので即決した。

農業機械を買う時は費用対効果を云々して吟味するにもかかわらず、道楽となるとオジサンはお金を惜しまないタイプ。
これまでも、傍から見ると無駄としか思えない代物に随分投資しておりオバサンからも顰蹙をかっていた。
しかし、今回の買い物はオバサンも喜んで賛成した。
蕎麦だけでなく小麦や大豆の製粉にも活用できることに期待を寄せているようだ。

その電動石臼製粉機が郵パックで昨夜届いた。
早速、明日にでも「初挽き」にチャレンジしてみようと思っている。



好天が続き雪も融けたので懸案となっていた育苗用土の運搬を行った。
軽トラに積む時はバックホーで簡単だが、降ろす時はダンプ機能がないのでシャベルでの手作業となる。
七往復した最後の便では腕に力が入らなくなってしまった。
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国の補助事業

2007-11-27 17:25:00 | 生活
認定農業者には色々な特典があると国が宣伝している割には、魅力のある特典が無くいつも不満に思っていた。
それが急に農業用機械や施設を導入する場合は国が三割助成するという事業の説明会が今日開催された。
今月末までに計画書を提出し採択されればという条件付きではあるが、魅力のある内容に思えた。

既に導入済みのものは対象外となるので、もっと早めに情報を貰えば計画的に導入できたのにと惜しまれてならない。
国の補助事業の類は大概がこのようなタイトなスケジュールで通知されて来るのだという。

運搬車や管理機等は既に耐用年数を過ぎ使い勝手が悪くなっているので、ダメモトでこの事業に手を上げてみようかとも思っている。



厳美から栗駒山に向う途中に骨寺荘園遺跡がある。
荘園時代の風景がそのまま残っている貴重な遺跡と言われており、平泉の中尊寺や毛越寺等とセットで来年の世界遺産登録を目指している。
世界遺産に登録されるか否かは「道の駅」の来客数にも直結するので、生産者にとっても大きな関心事となっている。

先週の雪が降る前の撮影だが、生憎の曇り空で栗駒山が霞んで見えた。
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シナイドリ

2007-11-26 20:25:35 | 家畜
昔は廃鶏を集めに来る業者が居たらしいが、今はマイナスの価値しかないようで集めに来ることはない。
ニュースで話題になった偽装表示の比内鶏は、仕入れ価格0円の廃鶏の肉を利用したらしい。

鶏は二年を過ぎると卵を産まなくなるので処分しなければならない。
あまり気乗りのしない仕事なのでズルズルと先延ばしていたが、今朝、意を決して断行した。
「嫌だと思う仕事でも、自分の感情を殺して淡々と進めるべし」という、サラリーマン時代に先輩に教わった言葉を思い出し、まさに淡々ベースでまず五羽を片付けた。
一度に処理しても食べ切れないので、残りの20数羽は年末までに何回かに分けて処理しようと思っている。

この辺では柔かくない食べ物を「しない」という表現をするが、古くなった鶏の肉は典型的な「しない肉」。
今夜は「比内鶏」ならぬ「しない鶏」を焼き鳥に一杯となった。



漬物用の大根を軒下に干している。
朝は氷点下になる毎日なので、夕方には凍結防止のために毛布等をかけている。
コメント (12)
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