霜後桃源記  

安心、安全と美味しさへのこだわり
そんな「こだわりの農業ブログ」を毎日更新
主役の妻は生産部長、夫は営業部長兼雑用係

異端

2009-06-30 21:58:25 | 生活
洋の東西を問わず世の中には常に「多数派」に身を置かないと安心できないタイプの人間が多いようだ。
特に田舎にその傾向が強いのは「互助の精神」で助け合いながら暮らして来たことが大きく影響しているように思える。

我が家のジイチャンはその典型例で「皆が良ければそれでヨシ」とするのを信条としている。
ところが多数意見には特に信念がある訳でもないし納得させるような理屈が通っている訳でも無い場合が多い。
そのためジイチャンの意見は一貫性が無く「その場限り」となることが多いのだが、本人はその矛盾を一向に気にする風でもなく「至極当然」という顔をして「明るい農村」をエンジョイしている。

我々夫婦のように信念を通すためには「孤立」することも厭わないタイプの人間は田舎では珍しい。
残念ながら、異なる意見を持っているだけで「異端視」されてしまい意見や主張をまともに聞いてもらえないことが多くなるのは覚悟しなければならない。



昨年までは産直に出荷していたアヤメだが、今年は手が回らず雑草の中に埋もれるようにして咲いている。

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溝切り

2009-06-29 20:57:47 | 
コンバインで稲刈りが行われるようになってから始まったと言われている「溝切り」なる仕事に最初は疑念を抱いていた。
ただ惰性でやっているだけなら省略しても構わないような気もしていた。
しかし、そう思っている内は「駆け出し」の域を抜け出ていない証拠だった。

田んぼの中は微妙に凹凸が残っていて、排水口を開けても水が流れ出ない場所が結構残ってしまう。
そのような所を放置していると稲刈りの時にぬかるみとなってコンバインが苦労することになってしまう。
それを解消する手段として「溝切り」が極めて有効な方法だと気付いたのはつい最近のこと。
特に、我が家の田んぼのように湿田が多い場合は、「溝切り」は稲刈りに向けた欠かせない準備作業となっている。



水が無いと思っていも「溝切り」をすると水が滲み出て流れ出て来ることが多い。今年の「溝切り」もこの田んぼで完了となった。

「溝切り」のタイミングは難しい。
水を落として直ぐだと土が柔か過ぎて切った溝が直ぐに埋まってしまうし、逆に時間を置き過ぎると土が固くなって溝が切れなくなる。
「溝切り」が上手く行った田んぼの中は縦横数本のミニ水路ができたと同様の状態になり、水の出し入れも単時間で済ませられるようになる。
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天日干し

2009-06-28 21:31:30 | 穀物
コンバインで脱穀した生麦は「夏のような好天続きなのでアスファルトの上で干した方が早い」とのバアチャンのアドバイスにより庭で天日干しをすることにした。
米同様に乾燥機を使う手もあったが、それほどの分量でもないし使った後の掃除も大変(米と混じったら大事件)だ。

乾燥には御座よりも「ムシロが最適」とのこと。
でもムシロが不足していたので一時凌ぎ策として御座や紙袋も活用したが明日にでもJAからムシロを調達しようかと思っている。



小麦は非売品ですべてが自家消費向け。
二年目の今年は昨年の数倍の収穫量となった。
ハット(スイトン)が大好物のバアチャンは干した小麦の量を見て「これでは毎晩ハットを食べなければならない」と言ってニンマリしていた。
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小麦の収穫

2009-06-27 22:51:20 | 穀物
好天が続いているので麦刈りに着手した。
昨年は手刈りをしてハウスにホンニョウを立てて乾燥したが、足踏み脱穀機の活用は惨憺たる結果に終わったので今年は脱穀にはコンバインを使うつもりでいた。

ところが、Oka Osamuさんのブログを見て「刈り取り」からコンバインを利用した方がずっと効率的なことに気付いたので早速活用することにした。
その効率的なことは言うまでも無く、スイスイと畑の小麦が消えて脱穀されて行った。



しかし、四箇所の畑に分けて作付けしている小麦だったが、なんと一番大きく作付けした畑の畝間には先日オバサンが枝豆を植え付けたばっかりだった。
「畝間を有効活用した」と喜んでいたのも束の間、今度はそれが完全に裏目に出てしまった。



結局は手刈りをしてからコンバインで脱穀するという漫画みたいな世界が現われ、30分もかからず終えられたものを二人がかりで三時間かけても終えられない大仕事になってしまった。



「失敗と書いて成長と読む」は東北楽天イーグルスの野村監督の好きな言葉。
炎天下の麦刈りは大変な作業だったが、この失敗でまた大きく成長させて貰ったと思っている。

蛇足ながら、野球一筋の野村監督は「野村-野球=ゼロ」という数式も示している。
それに倣えば「オジサン-オバサン=ゼロ」ということになりそうだ。 
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大いなる後退

2009-06-26 20:34:10 | 健康
昨日まで「前向き」をアピールして来たのに今日は「後ろ向き」の話題。

農業従事者は「働き過ぎ」で健康を損なう人が結構多いらしい。
自分達は「そんなアホみたいに働かない」つもりでいたが、実際に従事してみると天候や収穫期の関係で「今日中にやらないとマズイ」という仕事が結構多く、ついつい無理をし勝ちとなるようだ。

それを防ぐにはどうするか。
答えは簡単で「作付け規模を縮小すればいい」だけのこと。

日々の産直への出荷はお客様との交流も魅力となって大きな励みとなっているが、年々衰える体力には逆らいようもない。
「選択と集中」などという格好のいいものではないが、「捨てるものは捨て、減らせるものは減らす」方向に大きく軌道修正をしている。



屋根を外さなかった五号ハウスにはトマト、ピーマン、ナスとメジャーな野菜を作付けしているが、その規模は昨年よりも大幅に縮小している。
朝の産直への出荷量が少ないとかなり寂しいものがあるが、「細く長い人生」を選択するつもりでいる。
コメント (7)
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