霜後桃源記  

安心、安全と美味しさへのこだわり
そんな「こだわりの農業ブログ」を毎日更新
主役の妻は生産部長、夫は営業部長兼雑用係

酒の力

2011-03-31 21:22:30 | 家族
地震後、固定電話も携帯電話も不通になったが、二日ほどはNTTの非常用電源のお蔭でホームテレホンとブランチにしていた電話だけがかろうじて「着信のみ」利用できた。
そんなことから多賀城で暮らす叔父の安否確認は東京の娘に依頼していた。
「家は津波の被害を受けたが人的被害が無かった」ことを最初に確認し親類縁者に知らせてくれたのも娘だった。

そんな経緯もあって「何か必要な物があれば東京から送ります」と娘が叔父に申し出たらしい。
しかし、「それほど面識がある訳でもない甥の娘に甘える訳には行かないので気持ちだけ受け取った」と今日電話した際に叔父から聞かされた。

こちらの電話が復旧して直ぐに電話した際は、「近くに住んでいる娘の嫁ぎ先に避難しているので特に不便は無い」とのことだった。
子供の頃から可愛がって貰い何かと世話になった叔父が「遠慮する筈も無い」と簡単に考えたのだったが、実際はそうでは無かったことが今日のやり取りで気が付いた。

早速、明日の便で米、野菜、味噌、餅、卵という我が家定番の「被災地支援セット」を送ることに決めた。


(今は「土合わせ」「土入れ」「種まき」という作業を何回かに分けて家族総出で実施していて、午前中は「土入れ」を行った。)

送る支援物資には缶ビールやワンカップも追加するつもりでいる。
未曾有の大災害に遭遇し避難所暮らしをしている境遇だが、再起を期す活力を得るためには酒の力を借りて「厳し過ぎる現実から一時避難する」心のケアだって大切なことだと思っている。
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種まき

2011-03-30 20:27:47 | 
朝の寒さは続いているが予定通り第一弾の種蒔きを行った。
種を蒔いたあとは育苗機に三日ほど入れて「加温出芽」を行ってからハウスに移行する。

この作業に人手は最低でも4人必要だが、今日はジイチャン、バアチャンと会社が休業状態の息子も含めた5人だったので余裕を持って進めることができた。



自家水道の水源となっている井戸の近くにツインタワーのように大きな「ヤツカ」と呼ばれる木が二本立っていた。
昨年倒れてしまっていたその内の一本の太い幹を薪にすべく苦労してチェンソウで玉切りしたのだったが、マサカリで割ろうとしても全く歯が立たず断念せざるを得なかった。

この水源から家まで地下パイプで水を引いているが、僅かながら高低差があるため停電中でも自家水道を利用できたので大助かりだった。


コメント (2)
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原発事故

2011-03-29 20:24:17 | 環境
人は「是非の秤」と「利害の秤」の二つ秤を持っているという。
原発は「是非の秤」を抹殺して「利害の秤」のみで導入が推進されて来たと思っている国民は多かったはず。

今回のような大事故となってから「安全神話」が如何にいい加減なものであったかが次第に明らかになって来ているが、
今日のニュースで福島原発は「チリ地震クラスの津波にも対応できない設備だった」と聞いて呆れてしまった。
だとすると今回の事故は「想定外」などでは決してなかったということ。

生まれ育った故郷を捨て避難生活を強いられている皆さんは「断腸の思い」でこのニュースを聞いたに違いない。


(ハウスの中のスイセン)

更に呆れたのは、国会で「総理の原発視察」を自民党が問題視したこと。
国家存亡の危機に際し、総理が現場確認に行ったのは国の最高責任者として当然のことと理解しているが、それを政争の具にするとは自民党も落ちぶれたもの。

今の危機を乗り越えるためには政治家も「小異を捨てて大同につく」ことが求められているにもかかわらず「何を寝言を言っているのか」と嘆かわしくなる。
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薪ストーブ

2011-03-28 20:49:06 | 生活
薪ストーブを使うようになってから娘も作業室に来て暖をとる機会が多くなった。
だが、残念ながら薪に火を点ける術を知らないのでいつも悪戦苦闘し煙ばかりを部屋に充満させていた。
スイッチひとつで火が自由に使える時代に育った世代というのは「火を起こす術も知らないのか」と驚かされた。

味噌や醤油から燃料までも含めて自前で調達していた時代を知らない「現代人」には、それなりに古来の
田舎文化を伝え残すことが必要なのかもしれない。



午前中は温かい晴天で、庭の白モクレンの蕾が次第に大きくなって来ていた。
しかし、午後になってから曇りに変わり夕方近くにはかなり冷え込んでしまった。
コメント (3)
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2011-03-27 21:21:13 | 生活
地震による停電が長く続いた際、暖房も使えず寒さに震えていたが作業室だけは薪ストーブがあって助かった。
特に朝は寒さが厳しかったので朝食だけは毎日作業室まで運んで食べていた。

朝日の差す部屋だったので照明も不要で、そこだけは震災と別世界の雰囲気だった。



まだまだ寒さの厳しい日が続いているが、春になると薪ストーブも朝夕の冷える時間帯だけの利用になって来る。
丸太のままでは使い勝手が悪いので、エグネから運んだ杉の間伐材を割って利用することにした。

薪割りは「昔取った杵柄」でジイチャンが体力と相談しながら時間をかけてノンビリとやることになった。
後ろに重なっているホダ木への植菌はそれが済んでから着手することになる。
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