霜後桃源記  

安心、安全と美味しさへのこだわり
そんな「こだわりの農業ブログ」を毎日更新
主役の妻は生産部長、夫は営業部長兼雑用係

「寄せ」

2006-10-31 17:40:07 | 野菜
今日は縁日で「霜後の滝」にある神社のお祭りの日なのだという。
昔はお神楽を踊ったり芝居を見たりしてお祭り気分を味わったそうだが、今は特別な事はしていない。
夜明けと共に集落内の有志が集まって、神社の入り口に大きな旗を掲げたのが唯一の縁日の名残り。



「九十九里にて半ばと思え」の訓えどおり、ハウスの工事は九割方終わったのだが、最後に残った入り口の組み立てに難儀し遅々として進まなくなった。
当初は「既存のハウスのモノマネで十分に対応できる」という理解でいたが、使っている部材が全く違っていて、どこにどれを使えば良いのか検討がつかない。設計図も無ければ説明書も無いので、全くのお手上げとなってしまった。
止むを得ず納入業者にヘルプの電話をして明日来て貰う事となった。
何とか明日中に目途をつけないと他の仕事が後手後手となってしまう。

ゴルフ、囲碁・将棋、人生等々 いずれも「寄せ」が大事
ハウスの工事も同じ。
「寄せ」に失敗して寂しい結末を迎えることのないようにしたいもの。


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クンタン焼き その二

2006-10-30 19:23:19 | 生活
クンタンは、排水性、保水性、通気性があり、害虫やネズミ対策にもなる優れものなので、良質の土壌作りに欠かせない役割を担っている。
その他に稲の育苗やEM米糠ボカシ作り、野菜苗の植え付け等にも利用するので、いくら有っても多過ぎるということは無い。
そのためモミガラのまま利用する分を除くと、残りはすべてクンタン焼きの対象となるので、毎日焼いても一ヶ月ぐらいかかってしまう。

焼き上がって煙突を取り除く直前の写真。この後、水をかけてからシートで覆い空気を遮断して翌々日の朝まで放置する。



翌々日の朝に袋詰めしたクンタンは更に数日立てて置き、完全に冷えた状態になってから倉庫に運ぶ。 
火が消えたと思って倉庫にしまい火事を起こす例が毎年のようにニュースになるので念には念を入れている。



稼働的に負担になるのは、火を点ける朝と水をかける午後だけ。
その中間は時々かき上げてやるぐらいで済む。
それでも、忙しい時は「今日はクンタン焼きを休もう」とオバサンが言う日もあるが、オジサンはしつこく毎日続けている。

やらねばならない事は「毎日続けて習慣化した方が肉体的にも精神的にも楽に進められる。」というのがオジサンの持論だ。


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環境整備

2006-10-29 19:51:09 | 景色
集落の老人クラブが「霜後の滝」周辺の環境整備を実施している。
遊歩道や神社周辺の草刈り、それに何年振りかで「もみじ橋」の清掃も行った。
その際、お堂の屋根が大分汚れていることと滝に大きな木が二本倒れて景観を悪くしていることを発見し、若手に解決の依頼が来た。
昨夜別件で集まった時にそれが話題となり、早期に解決しようということになった。

若手といっても多分平均年齢は既に50歳を過ぎている。
そんなに身の軽い年代ではないが、メンバーには土建屋や大工の棟梁も居るし公務員やJA職員も居るが、いずれも日頃の農作業でこの種の仕事には馴れているツワモノ揃い。

屋根の清掃は川からポンプで水を揚げ、そんなに時間をかけずに終えることができた。



一方昨夜の事前打ち合わせでは、木の撤去は危険が伴うので触らないということだったが、準備よろしくチェーンソーを持参する者も居て、いつの間にか滝の上と下に別れて流木の撤去作業が始まってしまった。

あたからも事前に打ち合わせをしていたかのように手際が良く、木を切ったり、ロープで引き摺り下ろしたりして、二本の大木はぶつ切りにされて川岸の片隅に積み上げられた。



百姓は百の姓を持つという意味だそうだが、本当に感心するぐらい何でもこなす。その点、サラリーマン専業だったオジサンはツブシが利かないといつも後ろめたい気持ちがしている。
早く一丁前の百姓になれるように、何事にもチャレンジし経験を積まなければならない。
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もう一つのビッグプロジェクト

2006-10-28 20:56:23 | 野菜
今年の秋は圃場整理と共にもう一つ大きな仕事があった。
オバサンの強い希望によりビニールハウスを一棟増設することにしていた。
冬場も産直に野菜を出荷しようとする場合、既存のものだけでは不十分ということがあった。
しかし、そのためだけで設備投資をしたのでは回収が難しい。
稲の育苗用ハウスが手ぜまになって来ていることが一番の契機となった。

既存のビニールハウスは補助金を活用していたが、今回は100%自己負担となる。
経験豊富なジイチャンから「工事まで頼んでいたら百姓は成り立たない」とのアドバイスもあり、経費節減のため自前工事となった。

 

3間×18間のハウス作りには、両側に60cm間隔で55本ずつの鉄パイプを50cmの深さまで刺し込むのが最初の仕事となった。
88kgの息子と79kgのオジサンが二人掛かりで押し込むと意外とスムーズに入って行った。
それでも、前日、検査等で30kgの玄米200袋を持ち運びし、腕や肩の筋肉がパンパン状態だったので、最後の方は身体全体が笑って力が入らなくなってしまった。

完成までどれ位の時間が掛かるか不明だが、無事に完成できたら大きな自信となりそうだ。

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クンタン焼き

2006-10-27 20:14:27 | 生活
雨の日以外は毎日クンタン焼きを続けている。
クンタンの作り方には色々な手法があるようだが、昔ながらの手法を採用している。
まず、大きなザル二杯分のモミガラの中心部をへこませ、枯れたスギッパ(杉の葉)を置いて火を点ける。



燃え出した火が周辺のモミガラに移ったのを確認してから煙突を立てる。



それに煙突の上部のみを残すぐらいモミガラを追加して小山を作る。それ以降は他の仕事の合間に時々かき上げてやりながら全体が黒くなるまで焼き上がるのを待つ。
モミガラの量にもよるが8~9時間かかる。

焼きあがった後は、そのまま放置すると灰になってしまうので、煙突を取り除き、少し水をかけながらかき回す。その後、再度小山にして表面に水をかけ、厚手のビニールで覆い空気を遮断して翌々日の朝まで放置する。
 以前は、水が全体に行き渡るようにかけて冷やしていたが、それだと折角ふんわり焼きあがったクンタンを台無しにしてしまうので、オバサンの工夫により空気を遮断する方法に変えている。
(右奥に並べてあるのは出来上がったクンタンを袋詰めしたもの)



火を付けた時の赤い炎や煙突から出る薄青色の煙を見るたびに、何とも言えない郷愁を覚える。
それが子供の頃の思い出から来るものか、或いは人間が火を使い始めた太古の時代まで遡るものなのかは分からない。
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