安心、安全と美味しさへのこだわり
そんな「こだわりの農業ブログ」を毎日更新
主役の妻は生産部長、夫は営業部長兼雑用係
モチ米の稲刈りが始まったが田んぼは未だ乾いていない所が多かった。
ある程度のヌカルミは覚悟していたがこれほど苦しめられるとは予想していなかった。
その原因は「秋の長雨」だけではない。
「溝切り」を手抜きしたツケが回って来たことも大きく影響している。
塩ビ管を使った排水対策を講じているので昨年から「溝切り」を省略したが、それでも
稲刈りは何の支障もなかった。
しかし、それはたまたま「結果的にセーフだった」に過ぎず、今年のような長雨続きの
場合は完全に致命傷となった。
稲刈りは田んぼを周回するようにして進むが写真の田んぼは部分的な湿地がそれを阻み、
やむを得ず田んぼを斜めに横断して乾いている所を優先して刈り取った。
残した所は数日乾かした後に再挑戦することにした。
産直での販売に先立ち昨年の同窓会時にお世話になった高岡のN君や松本のA君に秘伝を送った。
N君は昨日のブログに「掛け値なしでリピートできる味」とコメントを入れてくれた。
A君も「最高だね」とメールをくれた。
どちらもお世辞を言えないタイプの人間なので「今年の秘伝」に自信を持つことが出来た。
(朝は脱莢作業等で戦場と化すので卵の出荷準備は前日の内に済ませる)
A君宅ではたまたま奥様のお母さまが泊まりに来ていて「味の違い」について議論になったという。
バアチャンは「種類が違う」と主張し片やA君は「育て方や鮮度の違い」を主張したという。
正解は言うまでもなく種類の違い。
早速リメールしてバアチャンの説が正しいことや育て方や鮮度は補充的な役割でしかないこと、そのため早稲、
中生、晩生のそれぞれの「美味しい品種」を選んで作付していることを伝えた。
A君は百姓とは無縁の人生、一方のバアチャンは現役の百姓とのこと。
勝負になるはずがない。
しかし、A君が「味の違いは育て方」と岩手の百姓を高く評価してくれたことには感謝したい。
三号、五号、七号と続いた枝豆の庄内シリーズは昨日で完了となった。
枝豆を中心作物に据えてから年数だけは経過しているが未だに初心者レベルから卒業できずにいる。
特に難しいのが収穫のタイミングで今年も反省すべき事項が多かった。
その中身については恥ずかしいので「企業秘密」としておきたい。
(今日は稲刈りが遅くなり枝豆引きは暗くなってしまった。)
新鮮館おおまち、フードパワー、厳美の道の駅の三カ所の産直には今朝から「秘伝」を並べた。
試食してみたら「リピーターを期待できる味」との確信を得ているが、自画自賛でないことを
祈っている。
雨とコンバインの故障で二日間のブランクが生じた。
早くウルチ米を終わらせないと本命のモチ米に移れないので無理をしてでも今日中に終わらせたかった。
雨で田んぼには未だ水が残っていたが一部手刈りをしてでも終わらせる覚悟で最後の三枚に臨んだところ、
ぬかるみで難儀はしたものの無事に終えることが出来た。
夕方、明日以降のモチ米の稲刈りに備え洗車機でコンバインの泥を落としながら、ふと顔を上げたら大きな
月が出ていた。
そういえば産直で「今夜は中秋の名月ですよ」と言って枝豆を奨めていたことを思い出した。
古来の風流も販売促進のツールとしか捉えていないのは「少し寂しい」気がした。
コンバインの故障修理で稲刈りが出来ない日と雨の日が重なったのはラッキーで、
安心して稲刈りを終えた分の脱穀調整に時間を割くことができた。
産直には既に新米を並べている生産者もいるが我が家が新米を出荷できるようになるのは未だ先になる。
出荷前に米検査を経ることを求められているからだ。
米検査はJA出荷する場合のみとし、産直での販売は野菜や果物と同様にそれぞれの「生産者の責任に
任せるべき」と就農当初から思っているが、現制度下では検査を経ないと「銘柄表示が出来ない」と
のこと。
検査で銘柄をチェックする訳でもないのに・・・。