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小林秀雄『私の人生観』を初版の順序で読む

2019年02月03日 17時55分36秒 | 文学
というわけで、小林秀雄の『私の人生観』を初版の順序で読んでいく。

第一部
・「骨董」
骨董はいじるもの。美は椅子に座って鑑賞するためのものではもともとないという強い思いが小林秀雄にはある。
その思いが強く伝わった。
非常によく分かった。よく分かるということはおもしろかったということ。
トルストイの「クロイチェル・ソナタ」再読の必要あり。
・「同姓同名」
コバヤシ・ヒデオには同姓同名が多いという話。
・「失敗」
酒での失敗。小林秀雄と従弟がひどい。
・「処女講演」
志賀直哉の甥に洋服を借りて処女講演。
・「初舞台」
また志賀直哉が登場する。酒を飲んでやり過ごそうとするのは処女講演のときと同じ。
軽妙なエッセイもなかなかおもしろい、と思わせる。

第二部
・「山」
初めて山に登って遭難しかけた話。
初めてなになにした話を中心に集めているのか。
・「カヤの平」
山越スキー「淑女コース」にスキーの得意な深田久弥と参加。小林秀雄は素人。
ひどい目に遭う。
・「初夏」
鎌倉の夏の話から、奈良の新緑の話、電車でションベンの話。
・「湯ヶ島」
湯ヶ島で宿がとれず、そうとは知らずに売春宿に泊まる。アランの翻訳をする。
・「蔦温泉」
温泉宿で雨ばかり降って退屈。

第三部
・「僕の大学時代」
大学時代の思い出話。辰野隆先生の話。
・「文科の学生諸君へ」
文学は装う習性をつけさせ、実際の経験を軽視させる。
・「歴史の活眼」
小林秀雄は明治大学で歴史を教えている。が、歴史についての良い本がない。
歴史を見る活眼がなくなってきている。
「工夫あらん仕手(して)ならばまた目きかずの眼(まなこ)にも面白しと見るように能をすべし」世阿弥

第四部
・「菊池さんの思い出」
この話は二宮正之の『小林秀雄のこと』に詳しく出ていたがたいへんおもしろい。
菊池寛のことがよく理解できた気になる。
・「横光さんのこと」
横光利一への追悼文。横光利一は無理をしていた、というような話。
・「島木君の思い出」
島木健作の死んだときの話。
・「嘉村君のこと」
嘉村礒多はこんな人だった、という話。
・「真船君のこと」
真船豊は剣道がうまい。
・「嵯峨沢にて」
劇作家久保田万太郎への手紙。
・「富永太郎の思い出」
富永太郎が若くして死んだころを振り返る。
・「中原中也の思い出」
海棠という木がどういう木なのか分からないので調べてみると綺麗なピンク色の花を咲かす木だった。いつか見てみたい。
中原中也の悲しみについて書かれている。
・「死んだ中原」
中原中也について詩っぽく書く。

第五部
・「私の人生観」
言っていることは「骨董」と同じようなことだと思うのだが、話があっちこっち行くし、長いし、何を言っているのかよく分からなくなる。
おそらく二回目か三回目だと思うが、何度読んでもよく分からない。
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アラン・J・パクラ監督『大統領の陰謀』

2019年02月02日 09時37分50秒 | 映画
録画していたアラン・J・パクラ監督『大統領の陰謀』を見る。
やっと最後まで見ることが出来たが、分かり難い映画だった。よくわからない。
ただ命を狙われる危険があっても「報道の自由」を守るのだという気概のあった新聞記者がいたんだなということは分かった。
ニクソンがどういうことをしていたのかということがこの映画を見ただけではよくわからない。
会話での説明が多いし、文章での説明も多い。当時のことを知らなければ理解できない。
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