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☆ミシェル・ゴンドリー監督「エターナル・サンシャイン」感想

2008年11月09日 00時56分02秒 | 映画
エターナル・サンシャイン DTSスペシャル・エディションジム・キャリーとケイト・ウィンスレットの出演している映画「エターナル・サンシャイン」を見た。
よく作られている映画で、一回見て「ああそういうことか」と思ってもう一度最初から確認しながら見る。
臓器提供の意思がある人の人数が過去最高というニュースで思うのは、身体は個々のパーツが組み合わさって出来ているものだという考え方が深く浸透しているということ。
手があって足があって頭があって心臓があってそれらが組み合わさって人間が出来ているとなんとなく考えている。
この映画は、恋人の記憶を消すという話なのだが、個々の記憶が積み重なって全体の記憶が出来上がっているという考えがあるのだろう。
最近ハイデガーの「存在と時間」をずっと読んでいるので、こういうことに興味がある。ハイデガーは部分が先か全体が先か、というような話のときに必ず、部分とか全体とかと考えさせているものは何かというようなことを問うような気がする。
が、このまま続けても、「エターナル・サンシャイン」のこともハイデガーのことも上手く言えそうにないのでやめる。

最初のほうで、星座を見るシーンがあり、星座って世界共通なんだなあと思った。
で、あらためて考えて日本固有の星の見方は出来上がらなかったということかと思った。星と星とを結んで絵を描くということを日本人は考えなかった。
星座というシステムを一度知るとそれを知る前にどのように星を見ていたかはもう分からないのだろう。
パソコンのOSとか記憶装置とかそういう考え方が、人間を考える上で大きく影響しているのだろうな、と思った。たぶんパソコンが出現する前には考えなかったような仕方で人間をとらえるようになっていると思う。
いろいろと言いたくなってなんか上手く言えそうな気がするのに、なかなか上手く言えた気がしない、とってもおもしろい、知的な映画だった。

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