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☆橋本治「宗教なんかこわくない!」と「井筒」「鵺」

2007年09月19日 23時51分51秒 | 文学
宗教なんかこわくない!橋本治の「宗教なんかこわくない!」(ちくま文庫)を図書館で借りて読む。
オウム真理教のことを懐かしく読む。(かつての信者というわけではありません。)
僕が大学生だった当時、ワイドショーで連日のように報道されていて、「ああ言えば上祐」とかいまだに、たまに使ってしまうくらい強い印象を受けた。
この本はオウム真理教のことが結構詳しく書かれていて、そんなことあったな、とか、ああそうだったんだ、という感じだが、それだけではなく、仏教についても詳しく書かれていて、ブッダは「自分のことは自分で考えていいよ」って言った人だったんだということがわかる。
仏教そのもののイメージが覆された。
大乗仏教と小乗仏教では大乗仏教のほうがえらいのだろうと考えていたけれど(「大きいことはいいことだ」by 山本直純)、橋本治によると小乗仏教のほうが評価が高い。
自分の頭で考えない人を橋本治はひどく嫌っているのだな、ということがよくわかる。

白洲正子の現代語訳で能の「井筒」「鵺(ぬえ)」を読む。
初めての能体験。
どちらもこの世のものでないものが、僧を訪ねてきて話を聞いてもらう。能というのは弔いの話なんだなということがよくわかる。なかなか面白い。実際に能舞台を見たら退屈するのだろうが、物語はたいへん興味を惹かれる。
「井筒」で、紀有常の娘が舞いながら在原業平に変身する場面は、いい場面なんだろうな、と想像した。
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