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太宰治「皮膚と心」

2021年10月03日 21時39分45秒 | 文学
太宰治の「皮膚と心」(ちくま文庫『太宰治全集3』所収)を読んだ。
NHKの番組『おやすみ日本  眠いいね!』が読書の話で、小泉今日子が太宰治の「皮膚と心」について話していて気になって読んだ。
体に吹出物が出来た女性が夫と一緒に病院に行く話で、自分の容姿や、吹出物についてや、自分は初婚だが二度目の結婚である夫についてや、病院についてからの想像などが、太宰治らしい感じで女性の一人称で語られる。太宰治をひさしぶりに読んで「らしいな」と感じて楽しかった。
まあ、最後まで読んで何が言いたいのかよくわからないのだが、ここに一人の女性がいて、なにか複雑な心を抱えているという感じは持てる。その、なにかしっかりとした感じ、実在感があれば充分かなと思う。
たいへんおもしろかった。

『おやすみ日本  眠いいね!』の番組で他に、
宮藤官九郎の紹介した『季節のない街』(山本周五郎著)と
渡辺大知が紹介した、わけではなく友人に貸したままになっていると話した『ドカベン』(水島新司著)
が気になった。
本を紹介するテレビ番組が最近なくなっているのでとても楽しく見られた。
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